Kep1er「Kep1er JAPAN CONCERT 2024<Kep1going>」撮影:上山陽介/木村泰之

Kep1er、9人体制に幕 “3時間超えライブ”で誓った約束「ガルプラ」から歩んだ2年半の奇跡【オリジナルライブレポ/セットリスト】

2024.07.17 17:00

9人組グローバルガールズグループ・Kep1er(ケプラー)が7月15日、Kアリーナ横浜にて、9人体制ラストコンサートとなる「Kep1er JAPAN CONCERT 2024<Kep1going>」の幕を閉じた。ここでは、同日の最終公演の様子をレポートする。<オリジナルライブレポ>

  

「Kep1er JAPAN CONCERT 2024 <Kep1going>」

Kep1er「Kep1er JAPAN CONCERT 2024<Kep1going>」撮影:上山陽介/木村泰之
5月8日にリリースされたKep1er Japan 1st Album<Kep1going>を引っ提げた同コンサート。7月13日〜15日の3日間に渡り開催し、約4.5万人を動員した。また、最終公演は全世界20ヵ国の国と地域での生配信に加え、全国各地の映画館でライブ・ビューイングも行われた。

韓国のオーディション番組「Girls Planet 999:少女祭典」(通称:ガルプラ)から誕生したKep1erは、デビューから2年6ヶ月の期間限定での活動が予定されていたが、5月30日に所属事務所を通じ、2024年7月以降もマシロ(MASHIRO)、イェソ(YESEO)を除く7人体制で活動を継続することを発表。今回の日本コンサートで9人体制での活動は幕を閉じる。

Kep1er、9人の誓い「私たちは進んでいくよ」

マシロ「Kep1er JAPAN CONCERT 2024<Kep1going>」撮影:上山陽介/木村泰之
コンサート最終日ということも相まり、開演前から既に凄まじい熱気に包まれていた会場。そこに純白ドレス姿のメンバーが庭園に佇むVCRが流れ出す。どこか現実離れした儚く研ぎ澄まされた映像から飛び出したかのように、ホワイト衣装に身を包んだ9人がメインステージに姿を現した。待ちに待った9人の登場に大きな歓声が飛び交う中、ヒカル(HIKARU)をセンターに据えた鋭いダンスブレイクと中毒性たっぷりな「LVLY」で妖艶な踊りを披露。そのままのタイトル曲「Straight Line」のシンクロパフォーマンスが真っ赤に染まったステージで輝きを放ち、華々しい幕開けを飾った。

MCに移りメンバーは、観客に一人ずつ挨拶。リーダーのユジン(YUJIN)が、「2年半の間、Kep1ianが愛してくださった曲が沢山ありますよね。今日は1曲ずつ皆さんにお見せします」と紹介するように、Kep1erの2年半の軌跡を振り返るようにライブがスタートしていった。

ユジン「Kep1er JAPAN CONCERT 2024<Kep1going>」撮影:上山陽介/木村泰之
韓国1stフルアルバム「Kep1going On」の収録曲「PROBLEM」では、グルービーなラップとリズミカルなボーカルラインを見せ、その勢いのまま、“ラブレーサー”として、好きな相手のもとへ駆けつけていく気持ちや、恋を叶えた時の喜びを表現した「Grand Prix」、魅惑的なメロディと優美な歌声がシンクロした「MVSK(Japanese ver.)」のステージへ。「Grand Prix」では緑やピンクのレーザーのようなライティング、「MVSK(Japanese ver.)」では赤や白のスタイリッシュな照明でパフォーマンスを彩った。

その後、「今から皆のもっと近くに行くよ!」という声のもと、「Daisy」の歌唱中に一部のメンバーが1階の客席に登場。近距離で観客とのコミュニケーションを楽しみながら「私たちは進んでいくよ!」とこれからの9人の前向きな姿を体現したメッセージで前進することを誓った。

Kep1erユニット曲ステージ 三者三様の魅力発揮

ヨンウン、ヒカル、ダヨン「Kep1er JAPAN CONCERT 2024<Kep1going>」撮影:上山陽介/木村泰之
シャオティン、イェソ、ユジン「Kep1er JAPAN CONCERT 2024<Kep1going>」撮影:上山陽介/木村泰之
ヒュニンバヒエ、マシロ、チェヒョン「Kep1er JAPAN CONCERT 2024<Kep1going>」撮影:上山陽介/木村泰之
中盤では、ブルーとブラックを基調としたスタイリングに衣装チェンジし雰囲気をガラリと変えた9人。3組に分かれたユニット曲ステージにて、ダヨン(DAYEON)、ヒカル、ヨンウン(YOUNGEUN)による「Celebrate」はハンドマイクを持ち、バックダンサーとパフォーマンスを披露。マシロ、チェヒョン(CHAEHYUN)、ヒュニンバヒエ(HUENING BAHIYYIH)による「Highlight」は椅子を、ユジン、シャオティン(XIAOTING)、イェソ(YESEO)による「Cruise」はスタンドマイクを使用し美しい歌声と踊りを見せ、三者三様の多彩な表現力で魅了した。

さらに、マシロが作詞に参加した「Don’t Lose Your Smile」は全員でステージ横一列に並び歌唱。同曲で涙を流す観客を見て「泣かないで!」と呼びかけるメンバーたちの姿もあった。

次の曲のヒントとしてダヨンが何かを書くジェスチャーを見せると、「いつも沢山の愛をくれるKep1ianに想い込めた曲です」(ヨンウン)、「この曲を通して私たちの気持ちをKep1ianに届けられるように」(ユジン)とし、シャオティンによる「Dear Diary」の曲フリで、歌詞に想いを乗せた温かみのある歌声で観客に届けた。

Kep1erの原点「ガルプラ」ステージ「Utopia」も初お披露目

Kep1er「Kep1er JAPAN CONCERT 2024<Kep1going>」撮影:上山陽介/木村泰之
そんな中、多くのKep1ian(※Kep1erのファンネーム)の涙を誘ったのが「ガルプラ」時代のムービー。彼女たちの原点であり思い出の詰まった各シーンの思い出がフラッシュバックしたところで、「Utopia」「Shine」「O.O.O」をKep1er Ver.として披露。「Utopia」は、ファイナリストを決める「クリエーションミッション」のために用意されたオリジナル曲で、ファンからの熱望のもと、今回のコンサートで初お披露目となった。イェソは「『O.O.O』を練習していたのが昨日のようなのに、時間が過ぎてこうして今、素敵なステージでKep1ianに会うことができました。全てKep1ianのお陰です」と感謝を伝えた。

続くステージでは、9人体制最初で最後の韓国フルアルバム「Kep1going On」のタイトル曲「Shooting Star」によるダイナミックな展開と繊細なラインで2年半の集大成を見せたKep1er。観客のエネルギーに満ちた掛け声も重なり、儚いながらも決して挫けることのない彼女たちの力強さが垣間見えた。

ダヨン、ユジン「Kep1er JAPAN CONCERT 2024<Kep1going>」撮影:上山陽介/木村泰之
ステージ後、ユジンは「私たちのストーリーを込めた曲なのですごく気に入ってます。特に『Shooting Star』のステージを通してKep1ianがどれだけ私たちを愛してくれてるのかを感じることができました」と言葉に。ヒカルも「私たちも感動しながら目を合わせながらパフォーマンスすることができました」と感謝。しかし、ここでいよいよ公演の終わりが近づいていることが知らされ、寂しさを募らせるメンバーと観客に向け、ヨンウンは「私たちがいつもお互いを想い続ける以上、Kep1erとKep1ian、私たちのストーリーは終わらず、ずっと続いていきます。約束!」と呼びかけ。これに乗っかるように、シャオティンは「皆さん、最後のステージの分、もっと楽しまなきゃいけませんよ?」、ヒュニン・バヒエは「皆で残りのエネルギー全部使って盛り上がっていきましょう!」と盛り上げた。さらに、ダヨンは「皆さんが私たちを探してくれたら、私たちはいつでも“WA DA DA”飛んでいく準備はできています」、マシロは「最後のステージも“Fresh”に楽しんでいきましょう」と曲名をもじったコメントでラストの「We Fresh(Japanese ver.)」「WA DA DA」「Back to the City」のパフォーマンスを駆け抜けた。最後は9人で横一列に手を繋ぎ「ありがとうございました。Kep1erでした!」と挨拶し、笑顔で会場を後にした。

9人涙のメッセージ

Kep1er「Kep1er JAPAN CONCERT 2024<Kep1going>」撮影:上山陽介/木村泰之
鳴り止まぬアンコールの中、モニターにはハングルと日本語でつづられたメンバーからKep1ianへの直筆メッセージが映し出された。「Kep1ianがくれた愛は一生忘れられません」(チェヒョン)、「9人皆変わらず一生懸命頑張り続けるので見守ってください」(ヒカル)、「Kep1er9人、皆の心は一つということを忘れないでください」(ヒュニンバヒエ)、「私たちは永遠だよ。そうでしょ?」(ヨンウン)と、“Kep1erは永遠”、“ずっと一緒にいたい”というKep1ianの願いとも重なる愛溢れるメッセージに、次々と拍手や歓声が巻き起こり、ラストのイェソのメッセージを終えたところで、ライブグッズの黒Tシャツにチェック柄のミニスカートを合わせたKep1erが再登場した。

シャオティン「Kep1er JAPAN CONCERT 2024<Kep1going>」撮影:上山陽介/木村泰之
ダヨン「Kep1er JAPAN CONCERT 2024<Kep1going>」撮影:上山陽介/木村泰之
チェヒョン「Kep1er JAPAN CONCERT 2024<Kep1going>」撮影:上山陽介/木村泰之
ユジンは「Kep1ianはいつも私たちの力になってくれるありがたい存在でした」と伝えるとシャオティンから順にKep1ianやメンバーへ挨拶。シャオティンは「Kep1ianの皆さんのお陰で、私はアイドルになることができて、この場に立つことができたと思います。いつも私の隣にいてくださって本当にありがとうございます」と感謝を伝えると、背を向けて涙。隣にいたダヨンが抱きしめると、涙が溢れ「3年間一緒に過ごしたメンバーの皆、今日9人で最後のコンサートだということが、全く実感が湧きません。信じられません。『最後』という言葉自体使いたくありません」と胸の内を吐露しつつ、「私たち9人がKep1erのためにどれだけ努力をしたかということは、私が一番よく知っていると思います」と鼓舞した。ダヨンは「Kep1ianのお陰で本当に長い間夢見てきたデビューを果たすことができました。そして8人の天使のようなメンバーに会えてKep1erという名で幸せな活動をすることができました。Kep1ianが私の人生を変えてくれました」と話すと、同日をもってグループを離れるマシロとイェソにも労いの言葉を掛け、堪えていた涙をこぼした。また、ユジンが「未熟なリーダーだったかもしれませんが、しっかりついてきてくれて本当にありがとう」と言葉にすると、チェヒョンは「お姉さんは私たちの一番のリーダーでした。お疲れ様」と温かく声を掛けた。

ヒカル「Kep1er JAPAN CONCERT 2024<Kep1going>」撮影:上山陽介/木村泰之
ヨンウン「Kep1er JAPAN CONCERT 2024<Kep1going>」撮影:上山陽介/木村泰之
ヨンウンはKep1ianやメンバーとともに、家族にも感謝。「お父さん。私、頑張っているよね?」と呼びかけながら、最後は日本語で「ずっと一緒だよ。愛してる!皆さん、ありがとうございます!」と声を大に。ヒカルは「毎日が幸せで楽しい分、最後ということを考えたくなかったし、メンバーたちとも『最後』という言葉は出さないように気をつけていたのかもしれません」と、どこか避けていた今日という日への想いを吐露したうえで「今回の決定は決して簡単ではなかったと思います。きっと怖かったとも思うんですけど、こんな風に決断してくれて本当に感謝しています。私は皆のことが誇らしいです」と伝えた。

イェソ「Kep1er JAPAN CONCERT 2024<Kep1going>」撮影:上山陽介/木村泰之
マシロは「2年半いつも私のそばにいて、隣で見守ってくれて、幸せな日々を作ってくれて、私を笑顔にしてくれてどうもありがとう。お互いに辛いことがあっても言葉にせずとも分かってくれて本当にありがとうございます。これからも愛してるし、いつも私たちは一つだよ」、イェソはメンバー一人ひとりにメッセージを伝え、日本語で「私たちはずっとKep1erだよ!」と声を大にしながら、隣のマシロの肩に頭を置きハートポーズ。チェヒョンは「不安な中で挫けることがないように、私たちのそばを離れないでいてください。これからも大きな夢に向かって進んでいくKep1er9人の私たちを見守ってください。私たちはこれからも幸せになります。そして皆さんにも幸せを届けます」と力強く宣言。

ヒュニンバヒエ「Kep1er JAPAN CONCERT 2024<Kep1going>」撮影:上山陽介/木村泰之
最後に、ヒュニンバヒエは「実は今だからお話しますが、デビューの初期は私がここにいていいんだろうかと思っていました。いつも緊張した姿ばかりお見せして、最初は幸せな姿をお見せできなくてすみませんでした」とデビュー当初の不安を告白。「でもこの8人のメンバーと出会えたことは本当に奇跡でした。こんな風に輝くステージに立たせてくださったKep1ianの皆さんに心から感謝しています」と言葉に。また「2年半活動しながら初めてコンサートを観に来てくれた大切な方がいます」と前置きし「兄が初めて来てくれました」と韓国の5人組グループTOMORROW X TOGETHER(トゥモロー・バイ・トゥギャザー)のメンバーで兄のHUENINGKAI(ヒュニンカイ)が訪れていることを明かす。「本当はもっと早く見せたかったんだけど、どうだった?良かったよね?」と声を掛けると、ヒュニンカイと共に来場したTXTメンバー全員が全力の手振りや拍手などで応えていた。

3時間超えライブで見えた “9人の奇跡”

Kep1er「Kep1er JAPAN CONCERT 2024<Kep1going>」撮影:上山陽介/木村泰之
Kep1er「Kep1er JAPAN CONCERT 2024<Kep1going>」撮影:上山陽介/木村泰之
Kep1er「Kep1er JAPAN CONCERT 2024<Kep1going>」撮影:上山陽介/木村泰之
そして「ガルプラ」のミッション曲でもあったバラード曲「Another Dream」で花畑のモニターをバックに会場を彩り、メンバー同士の抱擁や寄り添う姿が光を放つ。「大好き」「ありがとうございました」「愛してる」「またね」と最後までファンに声を掛けながらファンとお別れした。しかし、まだまだ興奮冷めやらぬKep1ianのダブルアンコールに応じ「また戻ってきちゃいました。嬉しいですよね?」(イェソ)、「悲しく終わるなんてありえないですよね」(ヒカル)とメンバーがステージに再々登場。すると会場が暗転しKep1ianからのサプライズでKep1erへ愛のメッセージをプレゼント。その“お返し”かのように、メンバーたちは各階に散らばり「Sugar」を口ずさみながら、客席に降臨。写真撮影やハートポーズなどファンたちのリクエストに応じながら、思い出を刻んだ。ラストの「Daisy」歌唱を終え、ファンとの別れを惜しみつつ、ステージの扉が閉じるギリギリまで大きく手を振り感謝を伝え続けた。

3時間を超える同公演で9人体制の幕を閉じたKep1er。観客の声援や合唱など、ファンとの強い結束力が垣間見える瞬間が多数あり、彼女たちがどれだけ多くの人に愛されているのか、そして唯一無二の9人の存在の大きさを改めて実感することとなった。韓国・中国・日本という言語も文化も異なる9人が繋がり一つになったこの奇跡。Kep1erは“ヨンウォン(永遠)”であり、今後もそれぞれが進む道を見守り続けたい。(modelpress編集部)

セットリスト

1.Intro + LVLY
2.Straight Line
3.PROBLEM
4.Grand Prix
5.MVSK(Japanese ver.)
6.Intro+Giddy(Japanese ver.)
7.Wing Wing
8.Daisy
9.Celebrate(ダヨン、ヒカル、ヨンウン)
10.Highlight(マシロ、チェヒョン、ヒュニンバヒエ)
11.Cruise(ユジン、シャオティン、イェソ)
12.Don’t Lose Your Smile
13.Dear Diary
14.I do! Do you?
15.Utopia(Kep1er Ver.)
16.Shine(Kepler Ver.)+ O.O.O(Over & Over & Over)(Kepler Ver.)
17.Intro + Shooting Star
18.We Fresh(Japanese ver.)
19.WA DA DA
20.Back to the City

【アンコール】
21.tOgether fOrever
22.Another Dream(Kep1er Ver.)

【ダブルアンコール】
23. Sugar
24. Daisy
【Not Sponsored 記事】

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