磯村勇斗、同性愛者役を演じる覚悟 シリーズ当初から心掛けていることとは<「きのう何食べた? season2」インタビュー>
2023.10.20 18:00
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俳優の磯村勇斗(31)が、テレビ東京系ドラマ24『きのう何食べた? season2』(毎週金曜深夜24時12分〜※3話は24時22分〜)に出演。インタビュー後編では、同性愛者である“ジルベール”を演じる上での覚悟や撮影現場の様子、夢を叶える秘訣などたっぷりと語ってもらった。<後編>
「きのう何食べた? season2」
原作は、シリーズ累計945万部(電子版を含む)突破のよしながふみによる人気漫画。season2ではアラフィフに突入した筧史朗(通称:シロさん/西島秀俊)と、恋人の矢吹賢二(通称:ケンジ/内野聖陽)の日常を描く。そして、2人の友人カップルとして続投するのが、磯村演じる井上航(通称:ジルベール)と山本耕史演じる小日向大策(通称:大ちゃん)。ジルベールは小悪魔的キャラクターで周囲を振り回す。
磯村勇斗、ジルベールを演じる上での覚悟
― season1が放送されてからおよそ4年が経ちましたが、その間に社会も多様化し、LGBTQ+の方々を取り巻く環境にも変化があったと思います。磯村さんが航を演じて気づいたことや、考え方の変化があれば教えてください。磯村:日本でもLGBTQ+に関してのニュースが放送されて、関心が深まってきているとは思うのですが、海外に住んでいるLGBTQ+の知り合いから「アメリカに比べたら日本は遅れている」という話も聞きます。“自分がどうできるか”というのは難しいですが『きのう何食べた?』のような多様性が含まれるドラマが、たくさんの人に愛されて認知されているという面でいくと(性別について)自然に捉えてくれているというか。何の違和感もなくLGBTQ+というものが存在している、というような考え方になっていけばいいなと思います。このドラマはそこに関心を持ってもらう1つのツールでもあるのかなと思いますし、そういったところでも応援していただけるドラマになっているのではないかなと思います。
― ジルベールを演じる上での覚悟はありましたか?
磯村:どの役に対してもですが、責任感と敬意を持って演じることが1番大事だと思っていて、season1の時から心掛けていました。近年は同性愛者を描く作品が増えていますが、“しっかり考えて作る”というのを、役者だけじゃなく皆で共有することを大事にしながら撮影しました。
磯村勇斗“何食べエネルギー”を実感
― 全体を通しての作品の魅力を教えてください。
磯村:とにかく優しいドラマだなとseason1の放送を見て思いました。心が温まるドラマでもありますし、性別関係なしに人間同士の深い愛情とか、お互いにしかわからない絆といったものが描かれていると思います。筧さんとケンちゃん(ケンジ)のようなカップルであったり、航と大ちゃんのようなバタバタしたカップルであったり、多種多様で色々な思いを持ってお付き合いをしている方がいるので、視野の広がるドラマだと思います。
― 撮影する上で、他の現場とは違う心持ちはありましたか?
磯村:すごくエネルギーは必要ですね。航は非常に緩急のある役柄ですし、子どもっぽいところもあるので、30歳の大人が演じるのにはかなりエネルギーが必要なんです。そのパワーを毎回ちゃんと持ってやるようにしていました。そこが1番大変でもあるので、ガソリンを多く入れておくことを心掛けていました。
― 『きのう何食べた?』の現場に“戻ってきたな”と感じた瞬間があれば教えてください。
磯村:クランクインが家のシーンだったので、スタジオの前室で、西島さん、内野さん、山本さんと椅子に座って「久しぶりですね」みたいな話をしてる時に“戻ってきたな”と感じました。4人が揃った時点で現場に戻ってきた感覚になったので、お芝居が始まってからは4人で日常を過ごしてる感覚でした。
― スッと役に入れた?
磯村:そうですね。特に何かを意識しなきゃということはなく、自然と航としてその場に入れるというのが、お3方のパワーでもあると思います。4人で集まった時に発生する“何食べエネルギー”みたいなものが、急にフワっと出るんですよね。パズルが揃ったように。それは自分でも不思議なんですけど、皆さん自然と役に戻ってくる感じでした。
― 今作の現場ならではだと感じたことはありますか?
磯村:ジルベールや『何食べ』のTシャツを着ているスタッフさんが多いですね。season1の時からずっとあるピンク色のハリネズミのTシャツを着てくださっているスタッフさんもいます(笑)。スタッフの皆さんも『何食べ』の現場をすごく好きでいてくださっているんだろうなと感じました。
磯村勇斗、同居生活で上手くやっていけそうな俳優は?
― 4人それぞれ恋愛に対するスタンスが違いますが、磯村さんはどなたに一番共感できますか?磯村:お芝居を通して、ケンちゃんとは波長が合うんだなと感じました。ケンちゃんの引くところは引くし、押すところは押す。押し引きが上手いというか、筧さんに対してのやり取りもすごく素敵だなと思いますし、航の扱い方も手慣れてるというか。手懐けるのが上手いって言うんですかね猛獣を(笑)。「ケンちゃん素敵だな」とすごく思いました。内野さんが醸し出す雰囲気のケンちゃんはとても愛情深くて、愛嬌があって、可愛らしいです。
― ご自身が同居生活をするとしたら、上手くやっていけそうだと思う俳優仲間がいれば教えてください。
磯村:北村匠海かな。匠海だったら空気の波長が合うので、一緒に暮らしていてもお互いあんまり気にせず、自分の好きなことをやりながら一緒に過ごせそうかなと思います。
― 演技を通してでも感じる空気感があるのでしょうか?
磯村:『東京リベンジャーズ』などでも共演しましたが、お互い空気で伝え合うタイプで、それができる人はあまりいないので、匠海とは空気で過ごせるかなと思います。
磯村勇斗が悲しみを乗り越えた方法
― モデルプレスの読者の中には今、さまざまな不安を抱えている読者がいます。そういった読者へ向けて、磯村さんの「悲しみを乗り越えたエピソード」を教えてください。
磯村:悲しい時は悲しいですから、無理に乗り越えようとしなくていいと思います。悲しいという経験もなかなかできないですし、無理になんとかしようとするとストレスが掛かって苦しくなるだけなので、だったら逆に「とことん今日は悲しもう」「明日も悲しもう」とすると、悲しみを出しすぎちゃった分、自然と何かを取り入れようとしてくると思うので、少しずつ元気になっていく気がします。僕もそうやって悲しみを受け入れて乗り越えています。
磯村勇斗の夢を叶える秘訣
― モデルプレス読者の中には今、夢を追いかけている読者もたくさんいます。そういった読者に向けて、磯村さんの「夢を叶える秘訣」を教えてください。磯村:夢を叶えるってすごく難しいことだと思うんですよね。夢を持つこと自体なかなかできない人たちもいると思いますが、とにかくどういう夢なのかをちゃんと口にしていくことが大事。“有言実行”とか、“言霊”という言葉があるように、自分自身が口にしていくと、自然とそれが寄ってくるというか、その道に行けるチャンスが多くなると思います。とにかく口に出すことをしてもいいんじゃないかなと思います。
― これまでに口にしたことで叶ったことはありますか?
磯村:それこそ僕は「役者になる」というのを中学生の頃からずっと口にしてました。今はその夢が叶ったので、口に出してきてよかったなと思います。
― では、新たな夢を口にするとしたら?
磯村:自分が出演した作品が海外に届くことです!
― 貴重なお話、ありがとうございました。
(modelpress編集部)
@modelpress #磯村勇斗 さんからモデルプレス読者へメッセージ💌【#きのう何食べた? 第3話このあと深夜24時22分放送📺】#何食べ #ジルベール @tvtokyo_pr
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磯村勇斗(いそむら・はやと)プロフィール
1992年9月11日生まれ、静岡県出身。2015年『仮面ライダーゴースト』で注目を集め、NHK連続テレビ小説『ひよっこ』で幅広い層からの支持を獲得。近年の出演作は、TBS火曜ドラマ『持続可能な恋ですか? ~父と娘の結婚行進曲~』(2022)、映画『ビリーバーズ』(2022)、Netflixシリーズ『今際の国のアリス』シーズン2(2023)、『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -運命-/-決戦-』(2023)など。10月13日に映画『月』が公開され、11月10日に映画『正欲』を控える。
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