モデルプレスのインタビューに応じたGYUTAE(C)モデルプレス

“整形級メイク”話題のGYUTAE、人生リスタートした理由 圧倒的なセンスの秘訣に迫る【インタビュー前編】

2026.07.24 07:30

10代で全身脱毛症を発症。メイクを通じてコンプレックスを強みに変え、前向きな姿勢と生き方で幅広い層から共感を集めるGYUTAE(ぎゅて/31)にモデルプレスがインタビュー。周りの目を気にして好きなメイクができなかった過去や、人生のターニングポイントについて語ってもらった。【インタビュー前編】

  

GYUTAE、メイク動画はぶっつけ本番

GYUTAE(C)モデルプレス
― “整形級メイク”が度々話題になっていますが、メイクのアイディアやインスピレーションはどのようなところから得ていますか?

GYUTAE:ほとんどがTikTokなどのインターネットからです。スマホ中毒なこともあるのですが(笑)、職業柄、自分の投稿した動画の動向やインサイトをチェックする時間も多いので、ずっとスマホやパソコン、テレビの何かしらを観ていて。特にTikTokはトレンドがコロコロ変わって、僕が昔から大好きなK-POPで言うと、韓国アイドルがカムバ(カムバック)する度に新しいトレンドになるんです。例えば最近だと、aespa(エスパ)のニンニン(NINGNING)さんが『LEMONADE』という曲で、目の粘膜に黄色のライナーを入れていたのがメイク界隈ですごくバズって、それを真似するクリエイターがたくさんいました。そういうメイクハックも得られるので、基本的には全てインターネットからインスピレーションを受けています。

GYUTAE(C)モデルプレス
― 変身メイクの完成度の高さも注目を集めていますが、メイクには普段どれくらいの時間をかけていますか?

GYUTAE:メイクによってバラバラです。2時間半ほどかかったメイクもありましたが、今日のような毎日メイクだと35分ほどで終わります。普段動画を撮るときも練習をせず、ぶっつけ本番なのでそれほど時間がかからなくて。最初の方は動画がボツになることがたまにありましたが、クリエイターを始めてもう長いので、どの位置に何を置いたら上手くいくというメイクの設計図が自分の中にあるんです。だからどんな色やジャンルのメイクでも、自分の顔に合わせることができ、見たものをそのまま描けるようになりました。

GYUTAE、メイクで重要なのは色味

GYUTAE(C)モデルプレス
― 「ホンマでっか!?TV」(フジテレビ系)出演時に横澤夏子さんへコンプレックス解消メイクをされていましたが、他人にメイクをするときに意識していることは?

GYUTAE:肌のトーンが人によって違うので、自分に合う色でも他の人には合わないことももちろんあって。僕の場合、盛ることに特化していて、実はナチュラルに似合わせるよりも盛るポイントメイクの方が簡単なんです。ポイントメイクに関しては問題ないのですが、ベースメイクやコスメの色が合わないと全部のバランスが崩れていってしまう。自分の肌で試して「合いそう」と思っても、他の人に使ってみたら違う色に見えるんです。だから似合うカラーをずっと探しながら、下地もファンデーションもシェーディングもシャドウもリップも全部色味を意識しています。

GYUTAE(C)モデルプレス
― 色味への意識は自分へのメイクでも共通すること?

GYUTAE:すごく大切にしています。僕のパーソナルカラーが“イエベ春”なのですが、例えば最近流行った「クッキーメイク」(※そばかすが特徴的なブラウンやオレンジ系のメイク)はオレンジやコーラル系の色味なので大得意。でもIVE(アイヴ)のウォニョン(WONYOUNG)さんのようなパステルピンクのメイクをしたいと思ったときに、自分の普段のベースメイクにパステルピンクを使うと色が反発してしまうので変なんです。だからブルーの下地を使って、ファンデーションも“ブルベ”系のもの、シェーディングもグレーにするなど、使いたい色に合わせて全てを変える。そうすることで自分に似合わせることができます。パーソナルカラーによって似合うカラーはあると思うのですが、アンミカさんが「白は200色」と仰っていたように、ピンクも青も緑も黄色も全部いろいろな色があって。ひとえに水色と言っても青みが強い水色ではなく、ターコイズっぽい水色なら似合うなど、自分に似合う色を覚えておくのがいいなと思います。

GYUTAE、コスメプロデュースのこだわり

GYUTAE(C)モデルプレス
― コスメブランドとコラボレーションしてライナーやプランパーなども手掛けられていますが、コスメをプロデュースする際の譲れないこだわりは?

GYUTAE:熱量高く紹介できることかな。「売れるもの」と「自分がいいなと思うもの」は時に違うこともありますが、僕は基本的に後者を優先するタイプ。「万人受けするだろう」という気持ちを優先した場合、自分自身が可愛いと思えていないので、紹介していても熱が入らない。だから1番可愛いと思えるものを作るようにしています。そうすることで熱量が伝わって、人を動かす力にもなるかなと思います。

GYUTAE(C)モデルプレス
― 今後プロデュースしてみたいコスメを教えてください。

GYUTAE:リップも出してみたいですし、アイシャドウやフィックスミストも好き…!そう考えるとたくさんあります。自分のメイクに欠かせないコスメを全部作れたら嬉しいです。

GYUTAE、周りの目気にした学生時代

GYUTAE(C)モデルプレス
― GYUTAEさんがメイクを始められた14歳の頃は、今ほど男性がメイクをすることが普及していない時代だったかと思います。その環境でメイクをすることへのハードルはありましたか?

GYUTAE:当時は自分でコスメを買えなかったので、母親の化粧鏡にあるコスメを勝手に借りて、自己満(※自己満足)でメイクをしていました。親が厳しくて、昔は「男はこう、女はこう」という考えを持っているタイプだったので、僕がメイクしているのがバレたら怒られると思って。コスメを使う前にメイク机の写真を撮って、使い終わったら配置通りに戻すことを徹底していましたが、減りが早いのでバレました(笑)。

GYUTAE(C)モデルプレス
― バレたときの反応は?

GYUTAE:「ちょっと使ってみた」と言って誤魔化しました(笑)。当時は誰にもバレないようにメイクをして、写真を撮ってTwitter(現X)に上げて自己満で喜んでいて。家族には一緒に暮らしている内にバレてしまったのですが、いじめられたくないので同級生には絶対にバレないようにしていて、アカウントがバレたら一度消して作り直すという徹底ぶりでした。しかも広島のド田舎の学校で、当たり前にメイクも禁止だったので、余計にバレたくなかったです。14歳のときはまだ出かけるときにメイクはしていなくて、自宅でメイクをするだけだったのですが、18歳くらいから日常的にメイクをするようになりました。

GYUTAE(C)モデルプレス
― 学生の頃は特に周りの目が気になってしまいますよね。

GYUTAE:そうなんです。僕、あまり学生時代に良い思い出がなくて。周りの目を気にしている自分を変えたくて、20歳で同級生全員との関わりを絶っているんです。このまま交流があると、そこに気がいってしまって好きなことを出来ない感じがして、成人式が終わったときに「やっと自分の人生スタートだ」と思って決断しました。たまに連絡を取っていた仲が良い子も多少いたのですが、この仕事を始めて上京してからはリセットするために誰とも連絡を取らないことにしました。

GYUTAE(C)モデルプレス
― 18歳で日常的にメイクをするようになったのは何かきっかけがあって?

GYUTAE:高校卒業後に韓国に留学したんです。両親が韓国人で国籍も韓国籍だったのですが、僕は韓国語が全く喋れなくて。それを親戚や同級生から「韓国人って言えなくない?」とバカにされて、気にしていたわけではないけど「なんか癪だな」と思ったので、卒業後に釜山に語学留学することに。そこでは当時からすでに男性が皆CCクリームを使っていて、全員ベースメイクをしていることが僕にとってはすごく新鮮でした。距離的には日本から近いのですが、海外で気持ちが開放的になっていたこともあり、留学期間中にメイクをしていたらそれが癖づいて、日本に帰ってきてからも日常的にメイクをするようになりました。

GYUTAE、3つのターニングポイント

GYUTAE(C)モデルプレス
― 韓国ではどのようにメイクを研究しましたか?

GYUTAE:今とほとんど変わらず、YouTubeでした。今仲良くしてもらっているマリリンや海外のクリエイターの動画ばかり観ていて。変化があるメイクが好きだったので、海外のメイクさんを参考に練習していました。

― 初めて自分でコスメを買ったのも韓国?

GYUTAE:そうですね、確か18歳で留学したときでした。免税店でMAC(マック)の真っ黒のスモールアイシャドウを買った記憶があります。

GYUTAE(C)モデルプレス
― 韓国留学が1つのターニングポイントになったんですね。

GYUTAE:ターニングポイントで言うと14歳のときに東方神起のジュンスさんを見てメイクを始めたこと、18歳で留学したこと、20歳の成人式後にSPINNSで働き始めたことが大きいです。18歳の頃、韓国留学から帰ってきて日常的にメイクをするようになったとお話したのですが、まだ常識の範疇というか(笑)。ベースメイクとちょっとしたアイメイクとリップくらいしかしていなくて。18歳から20歳まではGUで働いていて規則も厳しかったのでメイクもほとんどしていなかったのですが、20歳のときに広島のSPINNSに入るんです。SPINNSは規則が何にもなくて、顔中ピアスでも、髪色がレインボーでも、全身真っ黒でもいいし、何でもオッケーでした。そこで個性が爆発してしまって、白髪にして、ハロウィン用の白いコンタクトレンズを普段使いして、黒いリップをつけて、今よりも10倍くらい濃いメイクでした(笑)。そこが1番のターニングポイントかな。マインドもすごく強くなりました。

GYUTAE(C)モデルプレス
★後編では全身脱毛症を受け入れるまで、そして今のポジティブマインドを形成したルーツについて語ってもらった。

(modelpress編集部)

GYUTAE(ぎゅて)プロフィール

GYUTAE(C)モデルプレス
1994年12月23日生まれ、広島県出身。SNS総フォロワー数は300万人超え。10代で発症した全身脱毛症と向き合いながらも、前向きな姿勢と生き方が幅広い層から共感を集める。メイクを通じてコンプレックスを強みに変える方法を発信し、性別や国籍、ジャンルを超えた変身メイクが度々話題に。その技術は多方面で注目を集め、中島美嘉のMVではメイクを担当。2022年には「ベストスタイリングアワード2022」、2023年には「ネイルオブザイヤー」を受賞した。さらに2022年には初の著書『無いならメイクで描けばいい』(幻冬舎)、2025年には初の写真集『FULL MOON』(講談社)を出版している。

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