吉沢亮「キングダム」は人生を変えてくれた作品 絶望をチャンスに変える“諦めない心”の根源に迫る【インタビュー】
7月17日公開の映画『キングダム 魂の決戦』に出演する俳優の吉沢亮(よしざわ・りょう/32)にモデルプレスがインタビュー。約8年という長い月日をえい政(※えい政のえいは、上に亡、中に口、下左から月、女、迅のつくりが正式表記)と共に歩んできた吉沢が、今作ならではの役作りや作品の魅力を明かしてくれた。さらに、数々の大きな挑戦を乗り越えてきた今だからこそ感じた“夢を叶える秘訣”まで、内に秘めた熱い本音を真っ直ぐに語る。
映画「キングダム 魂の決戦」
原泰久の人気コミックを原作に、その壮大な世界観を実写化した映画『キングダム』。圧倒的なスケールと豪華キャスト陣で、日本映画を代表する大ヒットシリーズとなった。5作目となる本作では、原作屈指の人気エピソード「合従軍編」が描かれ、秦国に絶体絶命の危機が襲来。秦以外の全ての国(楚・趙・魏・韓・燕・斉)が打倒秦を掲げて手を結び、「秦vs六国」というシリーズ最大規模のスケールで秦国存亡を懸けた大攻防戦が繰り広げられる。
吉沢は、中華統一を目指す秦の若き国王・えい政を演じる。
吉沢亮、8年の歩みで深まったえい政役「自分の中にいる」
― 今作でシリーズ5作目となりましたが、長年えい政を演じて、ご自身の中で馴染んできたなという感覚はありますか?吉沢:撮影期間から考えると、もう8年くらい演じさせていただいているので、だいぶ馴染んできたというか、自分の中にえい政がいるなと感じます。衣装を着てヘアセットをして現場に入ったら、あれこれ考えずとも自然とえい政になれる感覚があります。
― シリーズを重ねるごとに、えい政も王として徐々に風格が出てきています。今作の役作りで意識した部分はありましたか?
吉沢:今回は“力を抜く”ということを意識して演じていました。今までは、王であることを強く意識していて、体に力が入った状態でお芝居をしていた印象だったのですが、今回は逆に力を抜いて、“ただそこにいる”ということを意識していました。
山崎賢人&山田裕貴の演技に刺激「さらに1歩先の表現を見た」
― 新たなキャストも加わりましたが、吉沢さんが今作の現場や完成した映像を見てパワーアップしたなと感じたことを教えてください。吉沢:まずはCGがすごいことになっているなと感じました。軍勢が突っ込んでいくところや人の吹っ飛び方が、この『キングダム 魂の決戦』ではよりリアルに、鮮明に描かれていて、映像の表現がさらにレベルアップしたなと思いました。もちろん、賢人(山崎賢人/※「崎」は正式には「たつさき」)のアクションをはじめ、各キャストのパワーアップも強く実感しています。撮り方を含めた作品の表現力自体が、ものすごく底上げされたような印象を受けました。
― 特に印象的なキャラクターはいらっしゃいますか?
吉沢:賢人演じる信と、山田裕貴くん演じる万極は、この作品を象徴する存在になっているんじゃないかと思います。今作の大きなポイントにもなっている2人の戦いがとても素晴らしかったので、そのシーンは特に印象に残っています。
― 山崎さん、山田さんから影響を受けた部分はありましたか?
吉沢:賢人とは『キングダム』でずっと一緒にやってきていますが、山田くんは途中から作品に参加しているものの、これまでしっかり共演するシーンがなくて。ただ、別の作品で親友役などをやらせていただいている中、今回の『キングダム』で彼の魂を見たなと感じました。当然2人とも素晴らしい役者さんですが、さらに1歩先の表現を見た気がして、本当に素晴らしかったなと思います。
吉沢亮、背中を押される名曲 戦場で仲間になってほしいのは「やっぱり信」
― 今作では秦国の絶体絶命な状況が描かれる中、えい政が諦めかけていた文官たちを奮い立たせる姿がとても印象的でした。吉沢さんが最近、誰かの言葉に勇気づけられたエピソードがあれば教えてください。吉沢:今、ミュージカルの稽古をやっているので、いろいろなミュージカルの動画を観ているのですが、映画『グレイテスト・ショーマン』の劇中歌「This Is Me」という曲を久々に聴いて勇気づけられました。名曲すぎて、素晴らしいなと。自分も頑張ろうと思いました。
― もし吉沢さんご自身が『キングダム』の世界で戦場に立ったら、どのキャラクターを仲間にしたいですか?
吉沢:誰だろう…。やっぱり桓騎にはめちゃくちゃ憧れます。かっこいいし、原作でも人気なキャラクターなので。でも、同じチームにはなりたくないです(笑)。同じチームになるとしたら、ひょう公は士気を上げてくれそうな感じがします。でも…やっぱり信かな(笑)。
― 信を選んだ理由を教えてください。
吉沢:自分が先頭に立ってみんなを引っ張ってくれるので、後ろに立つ人間もすごく心強いだろうなと思います。彼自身が突き進んでいく姿に憧れて、みんながついていく感じは、見ていて非常に気持ちいいなと感じます。
「キングダム」は“人生を変えてくれた作品”
― 原作からアニメ、映画にいたるまで多くの人に愛されている『キングダム』ですが、吉沢さんが考える“作品が愛される理由”はどこにあると思いますか?吉沢:原作が本当に面白いというのはもちろん、原作者の原先生が映画の脚本にも関わってくださっているので、そういう点もファンからしたら安心できるポイントだと思います。ただの漫画原作ではない、『キングダム』を実写化する意味みたいなものをみんなが考えて撮っている作品なので、映画への本気度がとにかく高い。非常に気合いが入っている作品ですし、それぞれの熱量がものすごく高くて、そういうものが映像に乗っているのかなという気がします。
― 長年にわたり、えい政を演じてきた中で、仕事や役への向き合い方など、ご自身の内面に変化はありましたか?
吉沢:僕は、“自分がその役を愛せるか”ということをずっと意識しながらお芝居をしていて、それは今も変わらないです。ただ、『キングダム』出演以降は主演の作品もたくさんやらせていただけるようになりましたし、そういった中で役への責任感はより強くなったのかなという気がします。間違いなく僕の人生を変えてくれた作品です。
吉沢亮の夢を叶える秘訣
― 最後に、吉沢さんの“夢を叶える秘訣”を教えてください。2025年のインタビューでは「健康体でいること」とお話されていました。吉沢:やっぱり、諦めないことです。結局、諦めたくなるんですよね。「もうこれ以上やりたくない」と思う瞬間なんて山ほどあって。そういうときに辞めてしまうか、続けられるかでだいぶ変わってくると思います。辞めてしまったらもう叶わないので、どうやって辞めてしまいたくなる気持ちを自分の中で奮い立たせるかが大事だと思います。僕は、映画『国宝』で1年半くらい歌舞伎の稽古をしたり、稽古期間が長い作品が続いていたのですが、そのときに思ったのは、辞めたくなったり、伸び悩んで絶望している間って、めちゃくちゃ成長するチャンスなんだなと。そこを乗り越えたときにグッとレベルが上がるので、諦めそうになる心に負けず、そういうタイミングこそチャンスなんだと捉えているといいかもしれないです。
― 今後の目標ややってみたいお仕事はありますか?
吉沢:とにかく目の前のお仕事に全力で向き合っているので、先のことはあまり考えていないのですが、今後も楽しくお仕事ができればいいなと思っています。
― ありがとうございました。
(modelpress編集部)
吉沢亮(よしざわ・りょう)プロフィール
1994年2月1日生まれ、東京都出身。2019年公開の映画『キングダム』で第43回日本アカデミー賞最優秀助演男優賞などを受賞。2021年のNHK大河ドラマ『青天を衝け』では主演を務めた。さらに、歴史的メガヒットを記録した映画『国宝』(2025年)での演技が評価され、第50回報知映画賞主演男優賞、第49回日本アカデミー賞最優秀主演男優賞、第99回キネマ旬報ベスト・テン主演男優賞など、数々の映画賞を受賞した。近年の主な出演作は、映画『ぼくが生きてる、ふたつの世界』(2024年)、『ババンババンバンバンパイア』(2025年)、NHK連続テレビ小説『ばけばけ』(2026年)など。スタッフクレジット
ヘア:KANADAメイク:UDA
スタイリスト:荒木大輔
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