及川光博、“ミッチーを忘れる”徹底した役作りの裏側 手越祐也に心動いた瞬間「玄一として胸がキュンとします」【「ぼくたちん家」インタビューVol.1】
10月12日スタートの日本テレビ系日曜ドラマ「ぼくたちん家」(毎週日曜よる10時30分~)のインタビュー連載。Vol.1には、モデルプレスの独自企画「今月のカバーモデル」で2025年10月のカバーモデルを務め、同ドラマの主演を飾る及川光博(おいかわ・みつひろ/55)が登場。徹底した役作りの裏側や、共演の手越祐也とのエピソードなどを語ってもらった。
及川光博主演「ぼくたちん家」
本作は、心優しきゲイ・波多野玄一(及川)、クールなゲイの中学教師・作田索(手越)、そして、トーヨコ通いの訳ありの中学生・楠ほたる(白鳥玉季)という“社会のすみっこ”で繋がった3人による奇妙なホーム&ラブコメディ。及川光博「ミッチーを忘れる」細やかな役作りの裏側
― 21年ぶりの連続ドラマ主演かつGP帯初主演ということで、出演発表後の周りからの反応はいかがでしたか?及川:「還暦までにもう1度主演をやってみたい」という話を家族や友人に伝えていたので、決まったときは「あら、本当に来たわ」と(笑)。やっぱり言葉にして発していると実現するのだなと思いました。だから皆喜んでくれましたし、親しい人からは働きすぎを心配されています(笑)。
― 玄一は心優しきゲイという役どころですが、キャラクターを作っていく上でのこだわり、新たな挑戦があれば教えてください。
及川:一言で言うと、ミッチーであることを忘れること。私は、ミッチーというキャラクターを“透明の着ぐるみ”と表現していて、今回の現場に入るときは、その着ぐるみを脱いで役と向き合っています。これは僕のキャリアの中では珍しいパターンです。
新しい挑戦としては「こんなに太いの?」というくらいルーズなパンツを腰で履くこと。私は、細身のパンツをウエストで履きたいタイプなので、現場でどんどん(パンツを)上げてしまうのですが、そうすると衣装さんにどんどん下げられてしまいます(笑)。すみません、ふざけているわけではなく、そんな風に“ミッチーを忘れる”という作業を日々行っています。
― 注目してほしいお芝居のポイントは?
及川:姿勢を正さないことを意識しています。普段の私は、背筋を伸ばすし、胸も張る。でも玄一はそういうキャラクターではないので、本番前に全力で力を抜くようにしています。無理のない楽な体勢、ちょっとしょぼくれた体勢でお芝居をすることを心がけています。
及川光博が解釈する玄一の魅力・“愛”とは
― 及川さんから見た玄一の魅力を教えてください。及川:不器用なところが魅力です。ほとんどの人間が不器用だと思うので、きっと視聴者の皆さんの共感を得られるのではないかと考えています。玄一は、頭の中で悶々と考えているのに、いざ言語化したり表現したりするとなると上手くできなくて、その不器用さが「こういう人いるよな」という愛らしさに繋がると思います。
― ご自身との共通点はありますか?
及川:単純に中年であること(笑)。他にも共通点を探したのですが、あまりなかったです。でも少ない共通ポイントとしては、人を傷つけたくないところ。そして、無駄に傷つきたくない。傷つけ合うことが大の苦手というところが、玄一との共通点だと思います。
― 玄一が様々な人と向き合ったり恋をしたりする一生懸命な姿に勇気をもらう視聴者も多いと思います。及川さんご自身が、玄一から学んだことや影響を受けたことはありますか?
及川:困っている人についつい声をかけてしまう、助けようとしてしまうところが立派だなと思いました。きっと玄一自身が本当は誰かに手を差し伸べてほしい人間なんだろうなとも感じて、玄一という不器用な中年のゲイが活字を読んでいるだけで愛おしくなってしまいます。玄一を見ていると、案外、僕は見て見ぬふりをして生きているのかもしれないと感じました。
― 今回、様々な愛の形が描かれている中で、及川さんご自身は“愛”をどのように捉えているかお聞かせください。
及川:物に対しても、人間に対しても、動物に対しても、慈しむという気持ちです。物は壊れるし、なくなる。それは人も一緒だと考えているので、別れが訪れるときまで精一杯仲良くすること、思い出をなるべくたくさん作るということが愛だと思います。
及川光博、手越祐也の印象・役を通してキュンとしたこと
― 本作で恋の相手役となる手越祐也さんとは初共演とのことですが、印象を教えてください。及川:テゴちゃん(手越)は気配りができて、人に優しい。楽しく喋っているときは盛り上がるけど、僕が疲れてぐったりしているときはそっとしておいてくれます。人との距離感を測るメジャーを持っている方という印象です。
― 手越さんのインタビューでは、及川さん演じる玄一の前向きな姿を見て心が動かされるとお話されていました。及川さんが、手越さんの演技を見て刺激を受けたことや心が動いた瞬間はありますか?
及川:笑顔かな。手越くん自身がキャッチーな存在なので、良い意味で人を振り回す方だと思うんです。だから “キラン”って笑顔を見せられると、玄一として胸がキュンとします(笑)。
― 手越さんとのやり取りの中で印象的だったことは?
及川:僕が日常会話で使わない単語やセンテンスを使うので「それ、どういう意味?」と思わず聞いてしまうことがあります(笑)。若者言葉なのか、いろいろな単語を省略するんですよね。「とりま」(※「とりあえず、まぁ」の略語)とか。そう言われると、きょとんとしちゃいます(笑)。
及川光博の“夢を叶える秘訣”
― モデルプレス読者の中には今、夢を追いかけている読者がたくさんいます。そういった読者に向けて及川さんの「夢を叶える秘訣」を教えてください。及川:僕もこれまで実践してきましたが、言葉に出して言うこと。誰かに伝えること。そうすることで、メンタルもフィジカルも、モチベーションが高まる気がします。だから、不言実行ももちろん素敵ですが「有言実行ってとても気持ちがいいことですよ」と伝えたいです。
― 最後に、本作への意気込みをお聞かせください。
及川:これが最後の主演作だ、という気持ちでクランクアップまで走り抜けたいと思います。人生そう何度もあるチャンスではないので、楽しみたいなという気持ちでいっぱいです。
― ありがとうございました!
(modelpress編集部)
及川光博(おいかわ・みつひろ)プロフィール
1969年10月24日生まれ、東京都出身。1996年、シングル「モラリティー」で歌手デビュー。1998年には俳優活動も始め、数々のドラマや映画で活躍する。代表作はドラマ「白い巨塔」(2004年/フジテレビ系)、「相棒」シリーズ(2009~2012年/テレビ朝日系)、「半沢直樹」(2013年、2020年/TBS系)、「とと姉ちゃん」(2016年/NHK連続テレビ小説)、「グランメゾン東京」(2019年、2024年/TBS系)など。10月31日に映画「(LOVE SONG)」の公開を控える。もっと詳しくみる
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