朝ドラ「ばけばけ」ヘブン(トミー・バストウ)の左目失明設定の裏側「本格的に取り組みたいという思いがあった」制作統括が明かす【インタビューVol.3】
9月29日から放送スタートする2025年後期連続テレビ小説「ばけばけ」(NHK総合・毎週月~土あさ8時~ほか※土曜は一週間の振り返り)でヒロインを務める俳優・高石あかり(※「高」は正式には「はしごだか」)の夫役を務めるトミー・バストウ(とみー・ばすとう/34)にインタビュー。制作統括を担当する橋爪國臣氏とともに、トミーが演じるヘブンの役作りについて語った。【Vol.3】
高石あかりヒロイン連続テレビ小説「ばけばけ」
朝ドラ第113作目となる本作は、松江の没落士族の娘・小泉セツと外国人の夫・小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)をモデルに、西洋化で急速に時代が移り変わっていく明治日本の中で埋もれていった人々を描く。「怪談」を愛し、外国人の夫と共に、何気ない日常の日々を歩んでいく夫婦の物語。登場人物名や団体名などは一部改称し、フィクションとして描く。没落士族の娘でヒロイン・松野トキを高石、外国人英語教師でトキの夫・ヘブンをトミーが演じる。「ばけばけ」ヘブンの左目失明設定の裏側とは
同作でトミー演じるヘブンのモデルとなったのは、明治時代の文豪である小泉八雲。16歳で事故により左目を失明したことで知られている。作中では、トミーの左目が曇って見えるようなレンズを入れていることから、インタビューでは目に関する質問が飛んだ。レンズを付けての演技について、トミーは「最初は大変でした。初めて自分の目にレンズを入れたので、毎回30分以上かかっていたと思います。レンズも透明ではなかったため、演じづらい部分もありました」と初のレンズに苦戦した様子。だが、「NHKさんのお陰で何度も修正を重ねた結果、今のレンズは見え方がほとんど透明だから全然困っていません。最初は、最後までレンズを入れることなんてできないと思っていたけれど、だんだんと慣れることができました」と次第に改善され、現在は支障がないことを明かした。
橋爪氏は、撮影前に八雲の背景を受け、トミーと左目について相談したそう。ドラマのため、ヘブンは失明していない設定にできる可能性も話したが、橋爪氏は「トミーさんは、役に対して本格的に取り組みたいという思いがあったので、特殊メイクとしてコンタクトレンズを特注し、使用しています」とトミーの強い希望もあり、ヘブンは八雲と同様の左目が失明している設定になったと伝えた。この設定については「役作りの面で未来のビジョンを考えながら決めました」と明かした。
また、特注で作られたレンズについて、橋爪氏は「トミーさんが最初に『見えなかった』と言っていましたが、試作を合計で6~7回しています」と試行錯誤の上完成したことを補足。「1番最初に入れた時は、左目はほとんど見えない状態だったんですけど、長時間つけていると疲れますし、お芝居にも影響が出ますので、コンタクトレンズの会社と試行錯誤を繰り広げて、見た目は変わらないけれどちゃんと視界が見えるレンズを開発して、今は付けていただいています」と配慮もあり、現在のレンズが使用されているそうだ。
★Vol.4に続く!
(modelpress編集部)
トミー・バストウ(とみー・ばすとう)プロフィール
1991年8⽉26⽇⽣まれ、イギリス出⾝。2007年、ロックバンドFranKoを結成し、リードボーカルとして現在も活動中。「ジョージアの⽇記/ゆーうつでキラキラな毎⽇」(2008年)でメジャー映画に初出演し、イギリスで俳優としてのキャリアをスタート。主な出演作は、「ネバー・バックダウン/⾃由への反乱」(2021年)、ドラマ「Man in an Orange Shirt」(2017/BBC)、ハイ・コンセプトSFシリーズ「The Crossing/未来からの漂流者」(2018年/ABC)、⽇独合作の「ザ・ウィンドウ」(2022年/ZDF・フジテレビ)など。2024年には、エミー賞受賞ドラマ「SHOGUN 将軍」にて、メインの1⼈であるマルティン・アルヴィト司祭役を演じ、注⽬を浴びた。なお、10年間ほど⽇本語を学んでおり、⽇本語が堪能である。もっと詳しくみる
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