橋本環奈、ギャルメイク姿見た家族の反応明かす「リアルだと思いました」地元・福岡での撮影エピソードも【「おむすび」インタビュー】
2024.09.28 07:00
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9月30日から放送スタートする2024年度後期 連続テレビ小説「おむすび」(NHK総合・毎週月~土あさ8時~ほか)の主演を務める女優の橋本環奈(はしもと・かんな/25)。モデルプレスのインタビューでは、朝ドラヒロインで心がけていることやギャルへの思いなど、たっぷりと語ってもらった。
橋本環奈ヒロイン連続テレビ小説「おむすび」
朝ドラ第111作目となる本作は、オリジナル作品で、平成時代の福岡、神戸、大阪を舞台に、平成のギャル・米田結(橋本)が栄養士を目指し、知識とコミュニケーション能力で人々を幸せにしていくというストーリー。脚本は、ドラマ「正直不動産」などを手掛けた脚本家・根本ノンジ氏が担当している。橋本環奈、役と共感する部分
― 最初に、脚本を読んだ感想を教えてください。橋本:ノンジさんの脚本を読んだときは「早く演じたい」と思うくらいテンポ感が良く、面白いと思いました。キャラクターそれぞれ個性があって愛くるしいところが素敵だと思ったのと、最初の糸島編の物語が故郷福岡ということもあってすごく好きです。女子高生として書道部やギャルになりたいという物語が描かれるのですが、家族愛やお姉ちゃんに対しての思いがすごく丁寧に描かれていて、結の思いがスッと入ってきてとても演じやすかったです。
― ご自身と重なる部分はありますか?
橋本:糸島編に関しては共感する部分があまりないです。最初、結はすごく家族思いであるが故家族のために我慢していることも多く、「自分が好きなことをやるなんて」ということと併せてギャルに対して大嫌いという思いを持っているところから始まるんですが、私は学生のときもお仕事と両立したり、割と好きなことをさせて貰ってきている方でなので共通する部分はなかったのですが、結の大切な人たちを傷つけたくない気持ちはすごく分かると思いながら演じていました。
橋本環奈、朝ドラヒロインとしての心構え
― ヒロインとして意識していることはありますか?橋本:気負わないことでいつも楽しくと心掛けていてる点かな。もちろん大変なときもあって、時間がない中でピリピリしてくることもあると思いますが、そういう雰囲気はあまり好きではないのでそんなときはかえって明るく盛り上げたりしていますが、特に頑張っている、努力しているということは一切ないんです。撮影の最初の方からスタッフの皆さんと打ち解けておしゃべりもできていたんですが、私が気を付けているのではなく、スタッフの皆さんが本当に温かいです。NHKでドラマをがっつりやらせていただくのは初めてで、特に大阪に来たときは、スタッフさんも多いので、どうなるんだろうと思っていましたが、皆さんが本当に温かいので、その現場の空気感は私も大切にしていけたらなと思います。
橋本環奈、ギャル役の心境
― ギャルを演じる心境はいかがですか?橋本:資料では109の前でギャルピースをしているなど明るい写真が多くて、髪が明るい、黒ギャル、ネイルがすごいなどの見た目の派手さだけではなく「ギャルって心意気なんだな」と演じていて思うことが多いです。「好きなことを貫く」「周りの目を気にしない」とギャルの掟みたいなものが出てくるのですが、なかなか今の世の中、周りの目を気にするなと言っても気にしてしまいますし、そんなときにギャル魂が大事なんだなと。好きなことをとことんやる、周りに何を言われても自分が好きだと思ったら貫き、仲間を大事にするということはとても素敵だと思います。ドラマでは高校時代に仲が良かったギャルがその先も都度出てきますが、ずっと変わらないんです。同窓会があっても、同じ話で笑えたり共有できたり、青春そのものだなと思っていて、メイクもそうですが明るく気持ちを盛り上げる部分で、ギャルは素敵だなと演じながら日に日に思ってます。
― ご自身の中でギャル魂は?
橋本:私自身も友達がとても大事ですし、お祝いのときなどサプライズなどをして喜んでもらえたら嬉しいです。一番の味方でいたいと普段から思っています。高校のときも仕事をしていたので、なかなか授業に行けない日もありましたが、とにかく周りの友達が優しく、支えてくれました。授業のノートもそうですし、久々に行ったらお弁当を作ってくれていたり、賞を受賞したときや誕生日のときには黒板に寄せ書きを書いてお祝いしてくれたり、とにかく周りの人に恵まれていて、自分が信頼したり、心を開いたりすると相手からも返ってくる気がするので、自分自身も周りの人を大切にしたいと思いました。そういった意味で高校生のときは私もマインドはもしかしたらギャルだったのかもしれないです。
橋本環奈、ギャルメイクで実父から「これ誰?」
― ギャルメイクやパラパラを実際にやってみていかがでしたか?橋本:パラパラを練習して、フェスの衣装を着て踊ったり、イベントをしたりすることはすごく楽しかったです。実際に糸島のエキストラの皆さんの前でパラパラを踊ったときは、最初は戸惑いもありましたが、最後の方みんなではノリノリで踊っていました。パラパラのイベントのときは、茶色いファンデーションを塗って、バッサバサのつけまつげをつけたり、キラキラのラメつけたり、テカテカの口紅をつけてラメを唇に乗せたり、自分じゃないみたいで楽しかったです。特に、結のお父さんがメイクで変わった結のことが分からないシーンがあるのですが、実際に私のお父さんにそのときのメイク姿を送ったら「これ誰?」と私に気づかなかったみたいでリアルだと思いました(笑)。
― ギャルメイクはどのくらい時間がかかったんでしょうか?
橋本:フルのギャルメイクはとてもかかりました。つけまをつけることに慣れていなかったのですが、今回はみりちゃむ(真島瑠梨役)がいてくれたので、ちゃむが「つけまのりはこれが良い」「落とし方はこう」といろいろアドバイスしてくれて「本物のギャルいると違うな」と皆でも言っていました。ハギャレン(博多ギャル連合)の皆はすごく仲が良くて、福岡で泊まり込みの撮影だったのでご飯に行ったりとワイワイしながらギャルとして盛り上がれて楽しかったです。
橋本環奈、地元・福岡での撮影エピソード
― 地元・福岡での撮影はいかがでしたか?橋本:高校卒業までずっと住んでいた大好きな街で天神などいつも友人と遊んでいた場所がロケ地になっていて懐かしさを感じます。馴染みのある博多弁でのお芝居なので、話していてすごく楽しいし演じやすいです。フェスのシーンには糸島の皆さんがエキストラとして来てくださったんですが、皆さんすごくお芝居が上手で、学生の子たちも朝からずっとロケに付き合ってくれて盛り上がってくれて、本当にありがたいなという温かさを感じました。
橋本環奈、個性豊かな家族との撮影裏話
― 撮影の雰囲気はいかがですか?橋本:家族のシーンは4月ぐらいから撮影をしていて、「おむすび」というタイトルで食をテーマにしているので食卓のシーンが多くて、食卓を囲んでずっと共演者の皆さんとおしゃべりしています。撮影の合間に久美子さん(麻生久美子/母・愛子役)と有起哉さん(北村有起哉/父・聖人役)たちとストレッチをすることもあります。宮崎さん(宮崎美子/祖母・佳代役)がキャベツを作って現場に持ってきてくれたり、広里貴子先生が作ってくださる皆が大好きなピーマン味噌がお米何杯でもいけるくらい美味しくて、いつも出てくるのですが、全員始まる前に「もうちょっと乗せて良い?」と言って、カットがかかっても全員で食べ続けたり(笑)。健さん(祖父・永吉役/松平健)も好きなものばかりずっと食べていて、「こればっかり減ってるじゃないですか(笑)」みたいなことを言い合っています(笑)。皆さん基本ずっと食卓から動かず話して、和気あいあいとしています。
― 姉・歩役の仲里依紗さんとの撮影エピソードを教えてください。
橋本:最初の撮影はギスギスしたシーンばかりで、多分お互いに「声をかけて良いのかな」と思っていたからこそ、仲睦まじくなった後のシーンからは、基本的にずっと一緒にいます。里依紗さんはとにかく面白くて、本当にギャルみたいに快活で明るく潔い方なので、包み隠さずいる感じが素敵だなと思います。誰に対しても変わらない部分なので、尊敬していますし、もともと大好きでしたが、今回ご一緒してからさらに好きになりました。お姉ちゃんとして寄り添ってくれるシーンがたくさんあって、そこでもとてもグッときています。
橋本環奈、阪神・淡路大震災描く難しさ語る
― 阪神・淡路大震災も描かれますが、どういったイメージを持って撮影していますか?橋本:正直、震災に関して私は産まれる前ということもあって、スタッフの皆さんとたくさんお話をしたり、ロケ地の写真や当時の資料を見せていただいたり、実際にスタッフの皆さんが現地に行って取材をされたお話をうかがったりもしました。結は震災のときは6歳なので、6歳の女の子がどれくらい覚えているのかというのもすごく難しいです。実際に当時6歳だった方にお話をうかがうと「友達と避難所で集まれて生活を共にすることが新鮮で、最初は楽しいと思ってしまった」と聞いて、個人個人によって違いはあると思いますが6歳の女の子が震災というものをしっかり考えているかというとそうではないケースもあるんだなと感じたり。ただだからこそ軽んじることは絶対にいけないことなので、監督やスタッフの皆さんともお話をしました。セリフの中でも「うちは覚えてないんだよね」というくだりもありますが、そのときの惨状や実家が崩れてしまったときの風景は、映像や写真としてしか残っていない部分があると思うので、そこが難しいなと思いました。
私自身、東日本大震災のときも福岡に住んでいて、大きい震災に遭った経験がなく、実際の惨状を目の当たりにしたことがないのですが、実際に経験した方々が観て辛いフラッシュバックにならないようにしたいと思いつつも、嘘を描きたくない気持ちがあるので、その葛藤を感じながら、本当に丁寧に演じました。資料を見ていると想像を絶するような映像もありますし、避難所も空調機能ももちろんなく、エコノミー症候群や体が痛くなったみたいなことも聞いて、寄り添うのは大事ですが、哀れんでほしいということでもないと思いますし、すごく言葉が難しいですが、前を向いて生きていかなければいけないということが、今回の朝ドラの作品の中でもセリフ一つひとつにすごく重くのしかかるような感じがしています。
― ありがとうございました。
(modelpress編集部)
橋本環奈(はしもと・かんな)プロフィール
1999年生まれ。2011年、是枝裕和監督・脚本映画「奇跡」で映画デビュー。数多くの各種大手企業のCMに出演する他、TV・バラエティ番組などで幅広く活躍中。2016年3月公開の角川映画40周年記念作品「セーラー服と機関銃 -卒業-」では初主演を務め、同作にて第40回日本アカデミー賞「新人俳優賞」受賞。映画主題歌でもある「セーラー服と機関銃」でソロデビュー。2024年ロンドン・コロシアムでの公演が決定し話題の舞台「千と千尋の神隠し」では、2022年東京・帝国劇場初演から主演の千尋役を務める。2023年4月TBS系火曜ドラマ「王様に捧ぐ薬指」(主演)に続き、映画「キングダム 運命の炎」「春に散る」「赤ずきん、旅の途中で死体と出会う」「禁じれらた遊び」が公開。2023年12月「NHK紅白歌合戦」では、2年連続で司会を務める。
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