川村壱馬、THE RAMPAGEに求める“理想の関係性”「他のメンバーの熱量と同じぐらい僕も思っている」<「MY (K)NIGHT マイ・ナイト」インタビュー連載Vol.3>
2023.11.28 17:00
映画「MY (K)NIGHT マイ・ナイト」(12月1日公開)のモデルプレスインタビュー連載。Vol.3は川村壱馬(かわむら・かずま/26)。
「MY (K)NIGHT マイ・ナイト」
同作の物語の舞台は横浜。ある夜、3組の孤独な男女に訪れた、たった一晩の小さな冒険を描く完全オリジナルストーリー。プロのデートセラピストとして一夜限りの恋人を癒していく刹那(せつな)を川村、イチヤをRIKU、刻(とき)を吉野北人が演じる。刹那のデート相手は、25歳の高校教師・灯(穂志もえか)。彼女は刹那に“付き合い始めて2年、結婚を意識する28歳の恋人”を演じてほしいと依頼。その設定で入院中の母親・佳津子(坂井真紀)に会ってほしいという。聞けば、彼女の母は病気で余命わずかなのだそうだ。だが病室に入ると、佳津子は「久しぶりに顔出したと思ったら、私を捨てるって話ね」と冷たく言い放つ。その言葉にショックを受け、灯は部屋を飛び出してしまう。
川村壱馬、中川龍太郎監督から熱烈メッセージ
― まずはオファーを受けた時のお気持ちから教えてください。川村:この作品について「観ていただいたら最初のイメージを裏切れる」と話していますが、僕も最初は皆さんが観る前に抱くであろう印象と同じだったんですよね。お話をいただいてから、いろんなことを考えましたが、HIROさんと1対1で食事をしながらお話ししたり、龍さん(中川龍太郎監督)から熱烈なメッセージをいただいたりする中で、「やろう」と決断しました。
― 現場では3分半ものセリフをご自身で考えられたそうですが、役作りではどのような部分を意識されましたか?
川村:デートセラピストの中でもNo.1の設定だったので、「なぜNo.1なのか」という説明がつかないといけないとどこかで思っていました。だからと言って特別何かしたわけではないんですけど「そういう存在感と雰囲気を大事にしなきゃ」という意識でした。
― 演じていてご自身と似ていると思う部分はありましたか?
川村:抱えてしまう感じです。刹那は灯さんへの接し方も割と無理しているというか、自分でも無理していると気付かない程度ではあるんですけど、そういうところは僕に近い感じなのかなと思う時がありました。何かぐっと秘めているものがあるというのが、すごく近しいところなのかなって。
家庭環境も、刹那のようにひどいわけではないですが、ある側面ではあながち間違っていないなと思うこともありました。僕は家族と仲良いんですけど、合わない部分ももちろん時にはあって。わざわざ言わないけどそう感じたこともある、というところではリンクしました。
― 逆に「ここは自分とは違うな」と感じた部分はありましたか?
川村:飲み物の飲み方ですかね(笑)。(※刹那は大きな音を立てて飲み物をすする)
― 確かにそうですね(笑)。
川村:あれはヤバいです。「お前黙れや!!」ってなりました(笑)。
― そういう台本だったのですか?
川村:そうです。ズボラというか、どこか抜けている感じ。監督も「パブリックイメージと少し違う部分も見せたかった」とおっしゃっていたので、僕の勝手な解釈ですが、だから盛り込んだのかなと思いました。
穂志もえかに引き出された“受けの芝居”
― 穂志さんと共演した印象はいかがでしたか?川村:なかなかお話できなかったんです。僕は超人見知りなのでこういう現場であまりお話できないことも結構多くて。でも刺激は受けまくりでした。やっぱり役者としてバリバリ色々な経験をされてきた方なので。特に受けのお芝居でとても引き出してもらったなと思います。受けの場合は、相手によってこっちもちょっと変わってしまうものなのですが、本当にすごくやりやすい環境でした。坂井さんもそうですが、やっぱりすごかったですね。めちゃくちゃ引き出してもらいました。
― RIKUさん・吉野さんのパートを観てどう思われましたか?
川村:イチヤはローテンションに振り切った少し心を閉ざしたキャラクターですが、RIKUさん本人の普段の明るい性格からあそこまで振り切るのはなかなか難しかったのではないかと思います。でもそれをすごく絶妙なバランスでやっているなと思いました。
刻に関しては、北人の元々持っている優しさがすごく出ていたなと。さっちゃん(安達祐実)に対する感じとかも、嘘偽りない普段の優しさが雰囲気として流れている気がしました。北人自身は刻ほどおちゃらけて軽い感じではないのでお芝居・表現としての誇張はありつつ、本人の持つ優しさが滲み出ているなと思いました。あの誰からも好かれる、可愛がられる感じもそうです。
川村壱馬「リアルな関係でいたい」THE RAMPAGEメンバーへの想い
― THE RAMPAGEではお三方はもちろん、ほかの方もそれぞれ個人やユニットで活躍の幅を広げられていますが、メンバーの活躍を見てどう感じていますか?川村: シンプルに嬉しいです。でも正直なところ、あまりチェックできていないことも多いです。それは僕自身の個人仕事のやり方の感覚の違いだと思います。もちろん心では全力で応援しているし、やっぱり他のメンバーの熱量と同じぐらい僕もメンバーのことを思っている。でも全部を追えてはいないし、僕に対しても「そこまでしなくていいよ」と思っています。
僕等がこの業界に入った入り口はやっぱりLDHとTHE RAMPAGEで、“グループの一員”というのが最初にあったので、それが1番大事というのも一つの正しい意見かもしれないけど、50~60代になった時、全員が同じ環境・同じ体力で同じ内容のものをずっとできるわけじゃない。そう考えた時に、いつか絶対に1人の人生が来るわけですよね。だから僕はグループも個人も本当に同じように大事だと考えていて、個人仕事をやる時も「1番リラックスした状態でできるように、自分のやりたいように、120%でやろう」と思っています。THE RAMPAGEという名前は必ず一緒に出て「このグループの人なんだ」となって絶対に必然的に帰ってくるはずなので。
「外で俺も勝手に頑張ってくるから」みたいなスタンスだから、皆に対しても「リラックスして頑張ってきな」「変に『グループに…』みたいに思わなくていいから」と思っています。なのでメンバーの個人仕事を全て宣伝するというよりは、自分が「良い」と思ったら発信したいし、逆に僕の個人仕事でもそう思ったら発信してくれたら嬉しい。そういうリアルな関係でいたいです。
川村壱馬「良い意味で裏切られてください」
川村:実際に観ていただいたら、それまでとはすごく違った印象を抱かれると思います。皆さんにとっても身近かもしれない、すごく生々しく、リアルで現実的な深いテーマが盛り込まれていますし、共感していただける方も多いのではないでしょうか。なのでぜひ劇場でご覧いただいて、良い意味で裏切られてください。
― 貴重なお話をありがとうございました。
インタビューこぼれ話
<刹那・イチヤ・刻の中で、一夜限りの恋人を選ぶなら?>川村: 一夜限りは嫌なんですよ…(笑)。
― 想定外の回答が出ました(笑)。
川村:はい(笑)。でも悩みを打ち明けるならイチヤは何も言わずに聞いてくれそうな感じだから、そういうシチュエーションであれば、イチヤが良いのかなと思います。
自分自身の軸を固く持ち、インタビューでは真剣な眼差しで信念を明かしてくれた川村。「一夜限りは嫌」という回答からも、1人1人と真摯に向き合い、絆を大切にする彼らしさがうかがえた。撮影では困難な体勢のポーズをお願いしても笑顔で快く応じる姿が印象的。3回目となった決め顔チャレンジは「あれですね!」とすぐに思い出し、今回もバッチリ決めてくれた。(modelpress編集部)
川村壱馬(かわむら・かずま)プロフィール
1997年1月7日生まれ、2014年開催の「VOCAL BATTLE AUDITON 4」を経てTHE RAMPAGEの正式メンバーに。2017年1月、1st SINGLE「Lightning」でメジャーデビュー。2018年、日本テレビ系ドラマ「PRINCE OF LEGEND」で演技初挑戦。近年の主な映画出演作は、映画「HiGH&LOW THE WORST」(19)「HiGH&LOW THE WORST X」(22)「貞子DX」(22)、ドラマ「日曜の夜ぐらいは…」(23/ABC・テレビ朝日系)など。現在、日本テレビ系ドラマ「セクシー田中さん」(毎週日曜よる10時30分~)に出演中。
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