佐々木蔵之介・高橋恭平・齋藤飛鳥・木村多江ら「マイホームヒーロー」ドラマポスタービジュアル(C)山川直輝・朝基まさし/講談社/ドラマ「マイホームヒーロー」製作委員会・MBS

佐々木蔵之介、なにわ男子・高橋恭平の言葉に「面白いと思った」暴力シーン・毎日血のり…過酷な撮影裏側語る<マイホームヒーロー>

2023.10.13 18:00

10月24日スタートのMBS/TBSドラマイズム『マイホームヒーロー』(MBS:毎週火曜深夜0時59分~、TBS:毎週火曜深夜1時28分~)で主演を務める俳優の佐々木蔵之介と、出演するなにわ男子高橋恭平が、モデルプレスらの合同取材に応じた。「ヤングマガジン」で連載中の人気コミックを実写化した本作は、連続ドラマと異例の同時製作で映画化も決定(2024年春公開)。役作りや撮影エピソードなどについてたっぷりと語ってもらった。

  

「マイホームヒーロー」実写ドラマ&映画化

本作は、2017年より「ヤングマガジン」で連載をスタートし、累計330万部を突破、今年4月にはTVアニメ化もされた人気作。愛する家族とただ平穏に暮らしていくことだけが生きがいだった、平凡なサラリーマン・鳥栖哲雄は、ある日、ひとり娘の彼氏を殺して殺人犯になってしまう。その死体を隠蔽し、一線を越えてしまった哲雄を待ち受けるのは、冷徹で残忍な闇社会の半グレ組織だった。

娘を守るために殺人犯になった父。夫の秘密を守り、支える妻。そして何も知らない娘。推理小説オタクのただのおじさんは、家族を守るために命を懸けた絶対に負けられない闘いに挑む。鳥栖哲雄は家族のヒーローか、それともただの犯罪者か。サラリーマンVS犯罪組織。次々に巻き起こる日常ではありえない常軌を逸した展開に、1秒たりとも目が離せないノンストップファミリーサスペンスである。

おもちゃ会社で働くごく普通のサラリーマンで、家族を守るため殺人を犯してしまう主人公・鳥栖哲雄役を佐々木、哲雄を殺人犯と疑い、執拗に追及する犯罪組織のリーダー格・間島恭一役を高橋、鳥栖家のひとり娘・鳥栖零花役を齋藤飛鳥、哲雄の妻で、良き理解者・鳥栖歌仙役を木村多江が演じ、鳥栖一家を追い込んでいく犯罪組織のメンバーとして、吉田栄作、音尾琢真、淵上泰史、内藤秀一郎らが出演する。

佐々木蔵之介、初共演・高橋恭平の言葉に「面白いと思った」

佐々木蔵之介(C)ドラマ「マイホームヒーロー」製作委員会・MBS
― 原作や脚本を読んだ感想と、出演が決まった時の心境を改めてお聞かせください。

佐々木:この役をいただいてから原作を拝見したのですが、僕が演じる鳥栖哲雄は、平凡なサラリーマンだと思っていたら犯罪者であり、ヒーローでもあるという、とても多面的な役だと感じました。本当にいろいろな要素があって、役者としてそのような役をいただけたことがとてもありがたいです。まるでスーパーマンのようなことを淡々とやってのけるのですが、実はそのバックボーンには、推理小説好きで、トリックや仕掛けに関する知識が豊富にあるからです。きわきわのピンチをすり抜ける様がスリルと緊張感があって、めちゃくちゃ面白いんです。ただ、これを映像化する際にどこまで描くことができるのか、どの範囲まで制限はあるのか、ということも同時に考えながら読ませていただきました。

高橋:僕はもともとこういうジャンルの作品が好きでよく読んでいて、原作はもちろんアニメも観させていただいたのですが、とても新しいストーリーだなと思いました。半グレの掛け合いも面白いですし、底知れない怖さをどう表現していくのか楽しみで仕方なかったです。僕はわかりやすい“ワル”に憧れていたので、この役をいただいた時は率直に嬉しくて、恭一を知れば知るほど、彼の中に優しさがあったり、夢を持つ一面もあったりして、演じていて楽しかったです。

― お互いの印象や、初めてお会いした時のエピソードを教えてください。

佐々木:初めて会ったのは本読みと顔合わせの時でしたが、その時は挨拶をしたくらいでした。その後、現場に入った時に「すみません、僕、人見知りなんです…」と言われました(笑)。あまりにも唐突だったので、面白いなと思いました(笑)。

高橋:ファーストタッチが大事だと思いまして、とりあえず人見知りということを知ってほしかったんです(笑)。

佐々木:大事なファーストタッチがそれ?まぁ、全然、ええねんけど(笑)。でも僕はそれで人見知りということを理解しました(笑)。恭平はこういう役を演じたことがないから、自分で役を作ってきて、どうしようかと悩みながら取り組む姿が印象的でした。演じていくなかで、上手く出来たと思ったり、反省したり、きっといろいろ考えていたと思います。

高橋:そうですね。「これは出来た!」「あれは出来なかった…」と思いながら日々撮影していました。

佐々木:基本的に優しい性格なので、首を絞めたり殴ったりする暴力シーンでも、すごくソフトタッチなんです(笑)。先輩に気を遣いながら演じているのを感じました。

高橋:初めてだったので…(笑)。

― (笑)。それは徐々にハードになっていったのでしょうか?

高橋:…ハードになっていましたか?

佐々木:いや、終始ソフトやったで。

高橋:(記者に)終始ソフトでした(笑)。

一同:(笑)。

佐々木:半グレなのに、喫煙シーンもすごく気を遣っていたよね。

高橋:もう怖すぎて、どうしようと思って、煙草を持つ手が震えていました(笑)。

高橋恭平(C)ドラマ「マイホームヒーロー」製作委員会・MBS
佐々木:(笑)。でも、暴力シーンも後半は徐々にこなれてきた感じがあった。

高橋:ありがとうございます。自分の中でも少しずつコツを掴んでいきました。蔵之介さんは僕と同じ関西出身で、カメラが回っていない時でもポロッと言った言葉が面白くて、現場を和ませてくださったり、お芝居に悩んでいたらアドバイスをくださったりして、「さすが蔵之介さんやな、すごいな」と思っていました。最初の頃は人見知りだったので、蔵之介さんから話しかけられてもビクッ!となって緊張していたのですが、本当に学ぶことがいっぱいで、僕にとっても“優しいお父さん”という気持ちで見させていただいていました。

佐々木蔵之介、撮影現場は「毎日血のり」高橋恭平が隣で見守る

佐々木蔵之介(C)ドラマ「マイホームヒーロー」製作委員会・MBS
― 嫌なことや苦しいことが次々と描かれる本作ですが、お二人がもっとも恐怖を感じた場面を教えてください。

佐々木:毎朝現場に入ってメイクをするのですが、最後に必ず血のりをつけられていたことです。ほぼ毎日血のりをつけていて、血のりをつけない日のほうが少なかったと思います。その姿だと休憩中にお弁当も食べづらくて、食べている途中で観念して、「もうええわ」とガツガツいってました。

高橋:確かに血のりをつけている日が多かったですね。僕は隣にいたのですが、蔵之介さんの顔半分がずっと赤かったです(笑)。

佐々木:でも血のりがなかったらなかったで、なんだか物足りなく感じてしまって、「今日は(血のりが)なくていいの?」と聞いたりしていました(笑)。

高橋:僕は初めての役柄で本当に良い経験になったので「嫌だな」と思ったことはなく、むしろ楽しさしかなかったです。まず僕の今の年齢でオファーをいただけると思っていなくて、もっと先だと思っていたので、お芝居の幅が広がって嬉しかったです。

高橋恭平(C)ドラマ「マイホームヒーロー」製作委員会・MBS
― 鳥栖家の夫婦や親子の関係性、家族としてのあり方についての印象などをお聞かせください。

佐々木:哲雄が娘の彼氏を殺してしまった後、妻の歌仙さんはすぐにサポートしてくれるのですが、撮影中にボロボロになっていた僕を、役から離れたところでも多江さんが「体調は大丈夫?」と心配してくれていたので、それがとてもありがたかったです。そして娘の零花だけは哲雄が何をしているのかを知らず、零花といるときだけが穏やかなシーンなので、飛鳥ちゃんと演じるシーンは気を休めることができて、本当に良かったです。半グレとのシーンはピリピリするか殴られるかだったので(笑)、ずっとキツかった。(高橋のことを見る)

高橋:(笑)。それも含めて作品ですから!(笑)僕も鳥栖家を見ていて、歌仙さんが支えてくれて、試行錯誤しながらもお互い助け合って一緒に生きていこうという家族愛にグッと来ました。零花も、両親が何かを隠しているのではないかと不満を抱えながらも、2人のことが大好きで、お父さんに対してはツンデレなところも可愛いなと思って、そういう家族のシーンを見ているとほのぼのしました。すごく良い家庭なので、何も巻き込まれずにそのまま3人笑顔で過ごしていてほしかったです。

佐々木:間違いない。

一同:(笑)。

― シリアスなシーンの反面、コミカルなシーンも描かれますが、この作品の魅力はどのようなところだと思いますか?

佐々木:鳥栖哲雄は、2、3歩先を見ながら何が最善かを瞬間で判断していくんです。頭も体も決して休まず、ずっと動いていて本当にすごいキャラクターだなと思っているのですが、そんな中で彼を突き動かしているのは家族への愛。自分が怪我をしようが、自分がどんな立場に置かれようが、家族を守るためなら構わない。そういった愛情表現に魅力を感じたので、その気持ちを大事にして演じました。これはエンタメなので、シリアスなシーンがリアルすぎると見づらくなると思い、一周まわって面白くなるように意識していました。

高橋:恭一は頭が切れて、若手ながらもリーダー的ポジションを任せてもらっている立場なので、視線や行動、哲雄との掛け合いがとても見応えがあると思います。半グレですがこの組織にいる理由、その先の思い、恭一にとっての愛があって、とても芯が強いキャラクターなので、哲雄の家族愛とぶつかる部分が魅力的で面白いと感じました。

佐々木蔵之介&高橋恭平、ヒーローは「自分」まさかの回答被り

高橋恭平(C)ドラマ「マイホームヒーロー」製作委員会・MBS
― 作品タイトルにちなんで、ご自身にとってのヒーローのような存在を教えてください。

高橋:僕のヒーローは、自分です!

佐々木:思いもしなかった回答がきた。

一同:(笑)。

高橋:まだ蔵之介さんには言っていなかったのですが、僕は自分のことが大好きなんです。物事を日々ポジティブに考えて、何事も肯定しようという生き方なので、マイナスなことがあっても「これができているんだからすごいやん!かっこいいやん!」といつでもプラス思考に変えられます。なので自分がヒーローです。

佐々木:僕も自分ですかね。

一同:(笑)。

高橋:マジっすか!?(笑)え!?「予想外の答え」と言っていたのに…(笑)。

佐々木:さっきの話を聞いていたら、僕も自分かなと思いました。わりと凹みやすいけど、お酒を飲んだら「まぁ、明日も頑張ろう」と思えるし、自分のテンションは自分であげていかないとね。だから自分がヒーローでいないと。『マイホームヒーロー』、タイトル通りですね!僕がヒーローです!

高橋:まさかの答えが被っちゃいました!すみません(笑)。

一同:(笑)。

― お互いが“ヒーローだな”と感じる、現場でかっこよかったエピソードはありますか?

佐々木蔵之介(C)ドラマ「マイホームヒーロー」製作委員会・MBS
高橋:蔵之介さんはカメラが回っていないところでもキャストさんやスタッフさんに話しかけて笑わせていたのですが、撮影が始まるとしっかり役に入っていたので、オーラに圧倒されっぱなしでした。あと僕は蔵之介さんの声が大好きで、隣にいることが多かったのでずっと聞き惚れていました。

佐々木:恭平は現場の合間に、体でリズムをとっていたんです。それはダンスの稽古をしているとかではなくて、集中している時に体が動いていたので、そうすることで調整して本番に挑んでいるんだなと、彼の本質のようなものを見ました。僕にはないものだなと感じて、とても良いなと思いました。

高橋:まさか蔵之介さんに見られているとは思っていなかったので、恥ずかしかったです(笑)。ありがとうございます。

― 最後に見どころを含めたメッセージをお願いします。

高橋:僕がやりたかった役を演じさせていただきました。今まで僕が演じてきた役とはすごくギャップのある役なので、僕のことを知ってくださっている方々も、知らない方々も、「こういう役もできるんだ」と思って見てもらえたら嬉しいです。最初は慣れないことも多かったですが、現場は本当に楽しくて勉強になったので、回を重ねるごとに変わっていく姿も楽しんでほしいです。人気漫画原作の実写化ということで、恭一をしっかり演じられたかはわからないですが、僕なりに精一杯頑張ったので、ぜひ見てください。

佐々木:タイトルは『マイホームヒーロー』ですが、彼(哲雄)は犯罪者です。何が正義で何が悪なのか非常にグレーなストーリーで、彼自身の中でも揺れ動く部分が多々描かれますが、家族への愛で犯罪組織に立ち向かう彼の姿がいつしかヒーローに見えてくる。視聴者の皆様には、一秒先どうなるかわからないこの家族を応援してくださったら嬉しいです。よろしくお願いします。

(modelpress編集部)

あらすじ

ただ家族と平穏に過ごすことだけが生きがいの平凡な男。その変わらない日常が突然の終わりを告げたのは、47歳の誕生日だった…

しがない会社員・鳥栖哲雄(佐々木蔵之介)は、一人娘・鳥栖零花(齋藤飛鳥)や愛する妻・歌仙(木村多江)とともに穏やかな毎日を送っていた。

誕生日の日、哲雄は一人暮らしをしている零花と久しぶりに会えて、祝ってもらえることを楽しみにしていた。しかし、その前に現れたのは、顔に殴られたあざがあり、明らかに“何かがあった”零花だった。問い詰めても答えない娘を心配した哲雄は、こっそり零花のマンションを訪ねると…荒れ狂う彼氏・麻取延人(内藤秀一郎)がやってくる。咄嗟にクローゼットに隠れる哲雄だったが、延人が元カノをかつて殴り殺したことや零花にも危害を加えようとしていることを知ってしまい…。

「世界に三人だけの家族、僕たちの宝物―」愛する家族のため、これまで一度も刑法を侵さずに生きてきた哲雄はある決意をし、行動に出る――。

<娘の彼氏を殺してしまった…今日から、殺人犯だ――>

延人の仲間である犯罪組織に属し、哲雄に疑念を持つ間島恭一(高橋恭平)ら、半グレ集団に激しく追い詰められ、一進一退の攻防を余儀なくされる中、唯一の趣味がミステリーである“ただのお父さん”が選んだ道は…。

<人を殺める>という拭えぬ罪を抱えた男が、ミステリー知識で培った頭脳と家族愛を武器に社会の闇と闘っていく姿を描く“禁断の実写化”、ノンストップファミリーサスペンスが開幕。

スタッフクレジット

佐々木蔵之介ヘアメイク:晋一朗(IKEDAYA TOKYO)
佐々木蔵之介スタイリスト:勝見宜人 (Koa Hole inc.)

・シャツ ¥36,300
・ジャケット ¥132,000
・パンツ ¥41,800
/共に、コラム(エストネーション TEL 0120-503-971)
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  1. マイホームヒーロー

    マイホームヒーロー

    2023年10月24日(火)スタート

    毎週火曜01:28 / TBS系

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