信康役・細田佳央太、役作りで直面した死の恐怖 妻・五徳(久保史緒里)との関係性も語る<「どうする家康」インタビュー後編>
現在放送中の嵐・松本潤が主演を務めるNHK大河ドラマ「どうする家康」(総合テレビ、毎週日曜午後8時~/BSプレミアム・BS4K、毎週日曜午後6時~/BS4K、毎週日曜午後0時15分~)に出演する俳優の細田佳央太(ほそだ・かなた/21)が、モデルプレスら報道陣のリモートインタビューに応じた。同日放送の第25回で迎えた徳川信康の結末について、妻・五徳(久保史緒里/乃木坂46)との関係性を語ってもらった。<後編※一部ネタバレあり>
松本潤主演「どうする家康」
本作は希代のストーリーテラー・古沢良太氏が新たな視点で徳川家康の生涯を描いた波乱万丈のエンターテインメント作品。大河ドラマ初出演の細田は、松本演じる家康と有村架純演じる瀬名(築山殿)のパーフェクトな息子・信康役を務めた。
死に恐怖を覚えた徳川信康
― 信康の役作りで苦労したことがあれば教えてください。細田:僕自身、役として死ぬことが初めてだったのですごく怖かったです。僕が死ぬわけではないですが、信康のことが好きだからこそ他人事にはできず、ずっと「死にたくない死にたくない…」と考えていて、その思いを脱却することが大変でした。役作りというより、信康として覚悟を背負うタイミングをどう作るのかという大変さはすごくありました。
― どちらかと言うと、役に没入されるタイプですか?
細田:ここまで入り込むのは初めてでした。
― “死”に対する恐怖をどのように乗り越えられましたか?
細田:「気づいたら吹っ切れていた」が一番正しいかもしれません。役作りは監督とディスカッションしてできるものではありますが、役者自身に孤独な時間もあって自分1人で向き合わなくてはいけない瞬間もあります。そうなっていく内に自然と自分1人でやらなきゃいけないと考えてしまっていたのですが、監督を含め皆さんから「できることがあれば言ってください」「分からないことがあったら聞いてください」と言っていただけたんです。その言葉を掛けていただいてすごく楽になりましたし、「1人じゃないんだ」と改めて実感したことで乗り越えられた気がします。
― 信康を演じ切った今の心境は?
細田:今はとにかく無事に終わって良かったなという思いでいっぱいで、一段落ついたなとホッとしています。
― 細田さんの目に信康の生涯はどのように映りましたか?
細田:この時代に生まれてほしくなかったなと思います。今の時代だったら普通の暮らしができて、普通の男の子として何にも流されることなく生き抜くことができたのかもしれない。強要されたことを受け入れないと生きられない時代に生まれてしまったからこそ、それに飲まれていく信康の生涯を見ていた身としては未だに辛さがあります。もし、あの事件がなかったらどんな生涯を送ったのか…。あまりにも早すぎる死なので、何かがズレてもう少し長く生きていられたらどれほど良かったのかなと考えます。
徳川信康“最期”の撮影を回顧「異様に空気が熱かった」
― これまで演じられたシーンの中で印象に残っているシーンやセリフがあれば教えてください。細田:やっぱり信康の最期ですかね。ただそれ以上に、父上と母上の別れのシーンはすごく気になっています。
― 第25回の最後の場面で、家臣たちは信康に逃げてほしいと思っているのに、信康は徳川を守るために死を決断すると思うのですが、このシーンに臨まれた時の細田さんご自身の心境はいかがでしたか?
細田:リハーサルの時点でだいぶ覚悟はできていた気がします。わりと落ち着いていました。あと、あの場にいた全員に言葉を掛けるというのは監督と1つ話していて、掛けるべき信康の最後の言葉は決めていました。
― 信康の最期のシーンの撮影時の現場はどのような雰囲気でしたか?
細田:異様に空気が熱かったのは覚えています。それは多分皆さんが本当にすごい熱量だったからではないかと思っていて、お芝居が終わった後も汗をかいていました。それくらい熱量の高まったシーンだったと撮影をしていて感じました。
五徳(久保史緒里)との関係性を語る
― 妻・五徳さんとの関係性はどのように捉えていましたか?細田:信康は間違いなく大好きだったし、多分五徳さんも同じ気持ちだったと思います。それこそ現場で久保さんとも「そうだといいね」と話していました。第25回で信康がいよいよ城を出ることになった時、最後に五徳と話す中で信康に刺さるセリフがあってそこが一番好きなシーンなのですが、そのシーンを撮り終えてからますます、ずっと仲が良くてお互いのことが大好きな関係性でいてほしかったと感じますし「だったらいいな」という思いが強くなりました。
実際、史料では五徳さんと信康はあまり仲が良くなく喧嘩ばかりだったと書かれていて、もちろんこの作品でもそういうシーンはあるのですが、明らかに仲が悪い描き方はされていませんでした。五徳さんの方が数段しっかりしていますし、戦国時代という激しい時代の中で生き抜くためにはどうすればいいのかという点で信康はちゃんと五徳さんに引っ張ってもらえていたんじゃないかと思います。
また、お芝居面では(久保に)助けていただいた部分が多かったので、そこは敢えてイガイガするような関係でもなく程良い距離感の中で最後までお芝居ができたんじゃないかなと思っています。
― 久保さんとのお芝居はいかがでしたか?
細田:楽しかったです!楽しいシーンがあまりないのでなんとも言えないのですが(笑)、五徳さんを含めて家族で話す場面など家族の中でほっこりできるシーンはなおさら楽しかったです。
― 貴重なお話をありがとうございました。
(modelpress編集部)
細田佳央太(ほそだ・かなた)プロフィール
2001年12月12日、東京都出身。4歳から活動を始め、以降ドラマや映画で活躍。2019年には、1000人超えの応募者の中から抜擢され、映画「町田くんの世界」にて主演。2021年以降もドラマ「ドラゴン桜」(TBS系)「恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~」(日本テレビ系)に出演。2022年には「もしも、イケメンだけの高校があったら」(テレビ朝日系)「家庭教師のトラコ」(日本テレビ系)、映画「花束みたいな恋をした」「女子高生に殺されたい」「線は、僕を描く」など話題作に続々と出演した。現在、連続ドラマW-30 WOWOW「ドロップ」(毎週金曜よる11時~)に出演中。8月には舞台「メルセデス・アイス」も控えている。「どうする家康」第26回あらすじ
信長(岡田准一)を恨む様子もなく従順に付き従う家康(松本潤)を理解できず、忠勝(山田裕貴)ら家臣の一部は不満を持っていた。そんな中、家康は安土へ戻る道中に信長を接待したいと申し出る。
家臣団に於愛(広瀬アリス)や茶屋四郎次郎(中村勘九郎)も加わって富士遊覧の饗応が始まるが、気まぐれな信長に振り回され、計画は思うように進まず…。
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