松本潤「一生頭の上がらない方」岡田准一から学び 座長として心がけていることは?<「どうする家康」インタビュー後編>
2023.01.08 11:42
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2023年1月8日放送スタートの大河ドラマ「どうする家康」(総合テレビ、毎週日曜午後8時~/BSプレミアム・BS4K、毎週日曜午後6時~※初回15分拡大放送)で主演を務める嵐・松本潤(まつもと・じゅん/39)が、モデルプレスなどのインタビューに応じ、共演者とのエピソードや現場の雰囲気、座長として心がけていることなどを語った。
松本潤主演「どうする家康」
今作は、脚本家・古沢良太が新たな視点で、誰もが知る歴史上の有名人・家康の生涯を描く。ひとりの弱き少年が、乱世を終わらせた奇跡と希望の物語。松本が徳川家康役を演じるほか、織田信長役に岡田准一、家康の妻である瀬名(築山殿)役に有村架純、豊臣秀吉役にムロツヨシ、今川義元役に野村萬斎、武田信玄役に阿部寛ら豪華キャストが出演する。
松本潤、岡田准一ら共演者との関係性明かす
― 台本で岡田さん演じる織田信長は「獣のような狂気をたたえた目」と書かれていますが、岡田さんが演じる信長はいかがでしたか?松本:怖いです(笑)。僕は(岡田が)V6として活動していた時代にジャニーズJr.として、バックダンサーで踊らせていただいていた直属の後輩なので、尊敬する先輩であると同時に、ある意味、家康公と信長の関係性のように、一生頭の上がらない方です。僕が家康公を演じる時に岡田さんが信長役を演じてくださることはすごく光栄です。岡田さんは「軍師官兵衛」(2014年)で大河ドラマの主演を経験されているので、現場の状況や作品を面白くするための工夫、役のことだけではなく現場での立ち居振る舞いも考えて動いてくれています。役柄と重なるように良い意味で翻弄しながら引っ張り上げてくれる関係性の中で撮影ができています。
― 歴史上でも家康公は家臣団と良いチームを築いていきますが、実際の撮影では本田忠勝役の山田裕貴さんを始め家臣団との撮影の雰囲気はいかがでしょうか?
松本:家臣団の方々と現場で会うのが本当に楽しみです。「今日は来るのか」「みんな揃うな」とわくわくします。クランクインが愛知県だったので、滞在期間中に食事を共にするなど交流する時間が作れたことも大きかったと思います。始まってすぐに台本上に書かれているよりもっと深い関係性を築くためのコミュニケーションが取れているなと感じています。また撮影の合間、僕らは甲冑を着ていることが多いので、身動きが取れない苦労を共有しながら前室で交流する時間もあったため、そこでもまた関係が作れたのではないかと思います。共演者の皆さんが台本に書かれているキャラクターに近づけているところはあるのかもしれませんが、良いバランスが取れていて、磯(智明)プロデューサーのキャスティングの妙に感心してしまいました。誰から始めたか定かではないのですが、撮影の休憩中に心理テストみたいなものをみんなでやっていて、診断結果を見た時に戦略的な方や身体を動かす方が得意な方など見事にタイプがバラバラでした。そんな個性がバラバラなチームが、良い作品にしようと集まり、1つの作品に向き合えているのは面白いです。現場では、イッセー尾形さんや松重(豊)さんから、山田くん含め若手の役者まで幅広い年齢の役者が集まることもありますが、気を遣わずに意見が言える環境になっているのは、先輩方が受け入れて支えてくださっているおかげだなと思います。その空気がある環境を早めに作ることができたので、今は安心して撮影に臨めています。
松本潤、座長として心がけていることとは?
― 松本さんが現状感じている撮影現場の雰囲気と座長として心がけていることがあれば教えてください。松本:他の大河ドラマの現場がどのような雰囲気なのかはわかりませんが、現場の空気は良いと思います。僕が経験してきた現場と比べた時に明らかに違うと感じるのは、通常はスタッフが固定されて1クールのドラマを撮影するのですが、今回は収録の期間が長いこともあり、スタッフが入れ替わること。仕切るスタッフや撮影する様々なシチュエーションによって現場の空気は変わります。粛々と撮影をしながら、合間にスタッフや共演者同士でコミュニケーションが取れているので、すごく仕事がしやすい環境ですね。
僕が現場で心がけているのは、楽しく居心地の良い現場になり、効率よく撮影ができたらいいなと思いながら動くことです。役者的な心理で言うと、現場に入って自分の気持ちが新鮮なうちに撮影を終えたいと思うので、例えば久しぶりに現場に来た共演者の方が「ここどうしてこんなに時間がかかっているのかな」とか「芝居するまでのテンポがゆったりだな」と思うことがないようにしたいと考えています。テンポ良く撮影を進めるために空気が悪くならない程度に「今は何待ちですか?」と口癖のように言って、スタッフにプレッシャーをかけています(笑)。
― 家康公は幼少期に人質として今川義元と織田信長の両家に人質として預けられる歴史があり、人生に影響を与える人物として挙げられると思いますが、松本さんが今作で家康公を演じたことでこの2人についてはどのように捉えられていますか?
松本:家康公は三河に生まれ、小さい頃に人質として今川家に行くはずだったのに、織田家に行くことになります。これは台本上の解釈を含めてなのですが、家康公は義元公にすごく可愛がられていたと感じます。義元公の息子である氏真と歳が近いこともあり、いずれ氏真が当主となった時に彼を支えられる人物の1人として家康公にも教育してくださったのだと。なので、家康公は義元公の元で人質の身でありながらも何不自由なく、楽しく過ごしていたのではないかと想像しています。当時今川領だった駿府はすごく栄えていた場所でもあるので、文明が開けている場所で育ち、生活ができていることにある意味満足していた部分もあると思います。だからこそ、家康公が三河に戻り当主となった時に何もないところから立て直さなくてはならず、ギャップに苦しんだのだろうなと。1話で桶狭間の戦いを描いた後、どのように育てられて教育を受けたか、氏真との思い出も描かれていくので、義元公とのご縁はすごく意味のあるものだったと解釈しています。その後も義元公からもらった教えはすごく大切にしていて、家康公の人間形成に繋がっているのだと思いますね。
家康公にとって、信長は頭が上がらない存在です。家康公は小さい頃の記憶が残っていて、信長に対して恐怖や尊敬、憧れの感情を抱いて、彼を見続けていくことが、戦国時代を生きていく中ですごく重要なポイントとなっているのだと思います。家康公は特に若い時は受け身ですが、信長や周囲の家臣から影響を受けて、自分の考えを持ち始めるというイメージです。
松本潤、長丁場の撮影を乗り切るための方法
― すごくお忙しい中で撮影されていると思いますが、松本さんにとっての息抜きやストレス発散法があれば教えてください。松本:ストレス発散法…ストレスあるかな?そんなこというと休みなく撮影が入りそうですね(笑)。怖い、怖い(笑)。今、全く自分の時間がないわけではないのでストレスが溜まっているわけではないです。ストレス発散法ではないかもしれないのですが、タイミングが合えば、映画やライブ、舞台を観に行ったりと、エンタメに触れるようにしています。この間は、映画「ヘルドッグス」を観に行きました。強かったですね、信長殿(笑)。今作に関連して、愛知や静岡など縁の地に行ってお仕事をさせていただくことも多いので、自分が行ったことのない地を訪れると気持ち的にすっきりとして、身体の中にエネルギーのようなものが溜まっていく感覚を持っています。このような時間が少しでも作品を作っていく上で役に立つと良いなと思います。
― 家康公といえば健康オタクな一面があることでも知られていますが、松本さんがこの長丁場の撮影を乗り切るために実践している健康法などがあれば教えてください。
松本:元々、健康には気を遣って過ごしていますが、今は食べ物にすごくこだわって、忙しい日々でも米だけは炊こう、スープだけは作ろうなどと心がけています。睡眠時間は撮影のスケジュールによって変わってきてしまいコントロールができないので、せめて食生活は気をつけようと思って実践していることです。意識して身体を動かすようにもしていますね。僕も家康公のように長生きしたいので、そこは似ているかもしれないです。
― ありがとうございました。
(modelpress編集部)
松本潤(まつもと・じゅん)プロフィール
1983年8月30日生まれ、東京都出身。1996年5月にジャニーズ事務所入所後、1997年10月に放送された「ぼくらの勇気 未満都市」(日本テレビ系)で初の連続ドラマレギュラー出演を果たす。その後もCM・ドラマ・映画など幅広い分野で活躍。近年は、ドラマ「となりのチカラ」(テレビ朝日系/2022年)、映画「99.9-刑事専門弁護士-THE MOVIE」(2021年)で主演を務めた。
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