奈緒、転機になった作品・“母が反対していた”芸能界への思い「不安になることも…」<「ファーストペンギン!」インタビュー>
2022.11.09 07:00
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現在放送中の日本テレビ系水曜ドラマ『ファーストペンギン!』(毎週水曜よる10時~)で主演を務める女優の奈緒(27)に、モデルプレスがインタビュー。GP(ゴールデンプライム)帯連ドラ初主演作への思いや、大海原に飛び込むペンギンのように勇気を出して飛び込んだ芸能界とこれまでのキャリアについて、そして、夢を叶える秘訣などを語った。
奈緒主演「ファーストペンギン!」
この物語は、ファーストペンギンのように、縁もゆかりもない“漁業の世界”に飛び込んだシングルマザーと、彼女と共に改革の荒波に漕ぎだした漁師たちの“奇跡の実話”をモデルに、ヒットメーカー・森下佳子のオリジナル脚本で紡ぐ、爽快リアル・サクセスストーリー。主演の奈緒をはじめ、堤真一、鈴木伸之、渡辺大知、梅沢富美男らが出演する。
奈緒「ファーストペンギン!」和佳の魅力語る
― 本作で岩崎和佳(いわさきのどか)を演じる中で見えてきた面もあるかと思うのですが、改めて和佳にどんな魅力を感じていますか?奈緒:実際に演じてみて、和佳の前に壁が立ちはだかっているだけじゃなくて、この人には雨も降り注いでいるというか。土砂降りの中を生きているような瞬間もあったり。本当に次から次へと乗り越えないといけない壁が出てくるんですけど、「これを笑顔で乗り越えるっていうのは、苦しい瞬間もあったり、一筋縄じゃいかないことなんだな」ということを、実際に演じてみてすごく感じる瞬間があります。
お芝居をしていても、(和佳の気持ちになって)「ここは悲しいな、苦しいな」って思う瞬間もあるんですけど、ギリギリまで持ちこたえて、自分で起き上がる和佳は、改めて本当にすごいなって、今やっていて感じますね。
― 奈緒さんにとって民放のGP(ゴールデンプライム)帯連ドラ初主演作で、浜の立て直しを依頼してきた漁師の片岡洋(堤)や、漁協の組合長・杉浦久光(梅沢)に啖呵を切るシーンもありましたね。チャレンジングなことも多い現場かと思いますが、奈緒さんは本作から役者としてどんな糧を得ていますか?
奈緒:現場に入って、自分と一緒にスタッフさんもみんな一致団結して。時には笑ってくれたり、時にはそのシーンにこだわって。みんながすごく「見守ってくれている」という感覚が今はすごく強いです。だからこそ、自分の中で「踏ん張らなきゃ!」って思う瞬間があります。きっとこの『ファーストペンギン!』で、「走り抜けてみないと分からない、すごく前向きな新しい経験」というものを、私は今重ねていっている途中なんじゃないかなっていうことは、日々感じています。
今は撮影も、天候の関係もあって、ギリギリのスケジュールの中で進めているんですが、現場の雰囲気はすごく穏やかです。だからこんな風に、「ピンチの時にみんなで笑い合える現場」って、本当に素敵だなと思うんです。そういうことをこの現場で学んでいっている気もしますし、「何事も笑顔で乗り越えていく」ということは、和佳のマインドにも通じるところがあって、そこは自分の中で今「手に入れていっている」ものかなと思います。
奈緒、“母が反対していた”芸能界への思い
― ファーストペンギンとは、元来臆病なペンギンの群れの中で、危険が潜む海に最初に飛び込む「勇気ある1羽目」のことなんですよね。飛び込むという意味では、芸能界に飛び込むことも勇気がいる決断だったのではないでしょうか?奈緒:そうですね。もともと母がすごくこのお仕事に反対していたんです。それこそ母からしたら、「そんな危険な海に子供を飛び込ませるなんて嫌だ」という気持ちがあったと思うんですけど(笑)、自分で「えーい!」って飛び込んでみて、本当によかったなと思っています。どんなお仕事も、きっと突き詰めれば、「まだまだ…」っていう「未知なる世界」があると思うんですけど、私もこのお仕事に飛び込んだことで、自分が知らなかった世界と出会うことができていますし、今回の漁業のお話もそうですけど、今まで触れられなかったことに触れられるのは、自分の知見がどんどん広がっていくことにも繋がって、「(未知なる世界を知ることで)色んな立場の方に寄り添って、少しでも優しくなれたりするのかな」と感じていて。「不安になることもあるけど、もう少しこの海で泳いでみたいな」っていう風に思っています。
奈緒、転機になった作品とは?
― 芸能界を泳いでいく中で、転機になった作品を選ぶなら?奈緒:朝ドラの『半分、青い。』(NHK)ですかね。11か月くらいの期間、一つの役を演じるっていうのは、すごく大きな経験でしたし、幅広い世代の方に名前を知っていただく機会にもなりました。あと、長い撮影期間中、主人公の永野芽郁ちゃんの親友役として、すぐ傍で座長の姿を見られたということは、自分の中でも、その後を支えてくれるような、すごくいい経験になったんです。『半分、青い。』は、やっぱり私の中でも大きな転機でした。
― 『ファーストペンギン!』を2話まで拝見してみて、「変化を恐れるな」と励まされた気持ちになりました。これまでのキャリアを振り返ると、奈緒さんにはどんなポジティブな変化がありましたか?
奈緒:強くなったと思います。昔の自分は、あまり自分で手を挙げることもなくて。「これくらいでいいや」「私はこれくらいでいいんじゃないかな」とか、自分の限界を決めてしまうところがありました。どちらかと言うと、学生時代から、「普通の生活」がずっと続けばいいなと思っています。でも、「なろうと思えば、なんにでもなれるかもしれない」ということを学べたのは、このお仕事をやったからだなって、上京したからだなって思いますね。
奈緒の夢を叶える秘訣
― 最後に、奈緒さんが考える、夢を叶える秘訣を教えてください。奈緒:準備をすることだと思います。きっと個人差はあれど、チャンスって誰にでも一回か二回は訪れるんじゃないかなと思うんですけど、「チャンスに気づける準備」っていうのは、実は「やっているか、やっていないか」で、掴める機会がすごく変わってくるんじゃないかなと思うんです。ただ待つんじゃなくて、待っている間、「自分の夢をどんどん膨らませる、準備をする、できることをやる」っていうことが、夢をかなえる秘訣になるんじゃないかなって信じています。
― ありがとうございました!
(modelpress編集部)
奈緒プロフィール
生年月日:1995年2月10日出身:福岡県
血液型:A型
2013年『めんたいぴりり』(テレビ西日本)でテレビドラマ初出演。2018年の連続テレビ小説『半分、青い。』(NHK)、2019年『あなたの番です』(日本テレビ)、2021年『恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~』(日本テレビ)など話題作に出演し、演技派女優として注目を集めている。
現在、ドラマW『両刃の斧』(WOWOW)、BS時代劇『赤ひげ4』(NHK)、公開中の映画『マイ・ブロークン・マリコ』にも出演。また『sunao』名義でカメラマンとしても活動している。
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