乃木坂46田村真佑、芸能界は「向いてないかもしれない」過去の葛藤・性格を変えた原点…グループ愛に溢れた本音の数々＜「好きというのはロックだぜ！」インタビュー前編＞

田村真佑、初福神入りの率直な心境吐露

― 今作で初の福神入りおめでとうございます。選抜メンバーの発表を聞いたときの心境はいかがでしたか？

田村：ありがとうございます！実は、3列目のメンバーが呼び終わった時点で名前が呼ばれず「もしや落ちたかもしれない…」と少し思っていました。なので、呼んでいただいてとても驚きました。初めての福神入りということもあり、すごく不安ではあったのですが、今まで選抜に入ってからずっと「自分の目の前のお仕事をとにかく全力で頑張ろう」と決めてお仕事に取り組んでいたので、その努力が報われたような気がしましたし、ちゃんと周りの方が見てくださったんだと感じ、とても嬉しかったです。選抜に入る前は、まずは選抜に入ることを目標に日々過ごしていたのですが、選抜に入らせていただいてからは次のステップという意味でも、2列目に入りたいという気持ちで頑張っていました。

― 表題曲のMV撮影で印象に残っていることはありますか？

田村：今回のMVは、皆がずっと笑顔で弾けていて、楽しむ様子を捉えるという雰囲気の撮影でした。私が参加したキャンプのシーンでは、先輩の久保史緒里さんや梅澤美波さん、同期の清宮レイちゃんたちがいて、本当に素の姿で全力で楽しんでいたので、今までのMV撮影で「こんなに笑っているMV撮影あるかな？」というくらい、ずっと笑っていて楽しかったです。会議のシーンは撮影時間が長かったのですが、席がコの字になっていたので、向かいにいらっしゃった秋元真夏さんや岩本蓮加さんとずっとお互いに変な顔をして笑わせ合うみたいなことをしていて（笑）、合間の時間も楽しく過ごしていました。

― 今回、約1年ぶりの4期生楽曲となる「ジャンピングジョーカーフラッシュ」のおすすめポイントを教えてください。

田村：4期生楽曲はとにかく盛り上がる曲になっていて、ファンの方々も一緒に盛り上がれる箇所がたくさんあると思います。なので、ライブでも一緒に盛り上がれたら嬉しいです。

田村真佑、先輩・久保史緒里との交流エピソード「付き合いたてのカップルのような」

― 今回、親交の深い久保さんとフォーメーションが隣でしたが、最近の交流エピソードはありますか？

田村：久保史緒里さんとは、ライブのリハーサルのときに声をかけて「なんで『おはよう』って言ってくれないの！」と当たり前のように言い合っていました（笑）。後は、少し前のことになるのですが「乃木坂46 10th YEAR BIRTHDAY LIVE」（5月14日・15日）のリハーサルのときには、いきなり久保史緒里さんに腕を掴まれて「なんで今日『好き』って言ってくれないの？」と言われ、まるで付き合いたてのカップルのような変な関係になっています（笑）。でもいじってくるんですよ。あとは、久保史緒里さんの誕生日には私がラジオ（田村が水曜日パーソナリティを務める「レコメン！」。文化放送／毎週月～木曜よる10時～）の放送が始まる直前に「お誕生日おめでとう」とあらかじめ準備をしていたメッセージをパッと送りました。そしたら「大好き」と送ってくださって（スマホの画面を見せながら照れ笑い）。

田村真佑「性格が変わった」原点を振り返る

― 2人の仲の良さが伝わってきてとても微笑ましいです！以前のインタビューでは、シングル「君に叱られた」でセンターを務めた賀喜遥香さんを「支えたい」とお話しておりましたが、今作ではセンターにより近いポジションになったことで、近くにいる同期に対する意識の変化はありましたか？

田村：センターを支える立場として、かっきー（賀喜）が「大丈夫かな？」と不安そうにしていたら「大丈夫！」と言いにいきます。それこそライブで初披露する際は、初めてファンの方々の前で披露するということもあって、かっきーが周りの反応を気にしてずっと眉毛がハの字で困り眉だったんです。そういうときも、特別何か声をかけるというわけではないですけど、そっと傍にいようと決めています。

― 周りをよく見ているからこそできる行動ですよね。幼少期から自分から声をかけたり周囲の変化に気づいて行動するタイプだったのですか？

田村：私は逆に「乃木坂に入ってから性格が変わった」と周りの方からすごく言われるくらい、昔は引っ込み思案で赤面症で人前で発言することも苦手なタイプでした。注目されると顔が真っ赤になるタイプで、むしろ自分が支えてもらう側だったので、まさかこんなに喋れるようになると思っていなかったです。でも自分が不安になったときに、近くの友達がすごく励ましてくれたり何も言わなくても傍にいてくれたお陰で、今こうして乃木坂に入って活動することができているので、そういう経験が自分にあったからこそ、かっきーにも同じようにできているのかもしれないです。

田村真佑、5期生加入で先輩としての変化

― 5期生の加入で初めての後輩ができましたが、自身の立ち位置に変化はありましたか？

田村：ファンの方からよく「真佑ちゃんが先輩って変な感じするね」と言われるのですが自分もそんな感覚です（笑）。今までずっと4期生で1番の後輩としてやってきたので、いざ自分に後輩ができたと言われると、どうやって接すればいいのか悩み中です。この間「レコメン！」に一ノ瀬美空ちゃんが来てくれたのですが、そのときも先輩というより友達みたいに話しかけてしまって一生先輩面できないと思っています（笑）。「乃木撮（「乃木坂46写真集」）」の撮影のときには、せっかくだったら5期生ちゃんの皆の写真を撮りたいと思って、5期生が固まっている席にパッと行って「ちょっと写真撮っていい！？」と声をかけて、「可愛い！最高！」と言いながらカシャカシャと撮影して…というのをしました（笑）。でも、びっくりしただろうなと撮り終わった後に1人で反省していました。

― 5期生の中で気になる人・喋ってみたい方はいらっしゃいますか？

田村：皆とお話してみたいのですが、菅原咲月ちゃんが初めて「乃木坂工事中」（テレビ東京系／毎週日曜深夜0時～）に出演するときに私が「咲月ちゃんです！」と紹介して以来、咲月ちゃんも「真佑さん」と来てくれて、自分で言うのは恥ずかしいのですがすごく慕ってくれています（照れ笑い）。それが感じ取れますし「好き」というのを前面に出してくれるとこっちも嬉しいので、もっともっと知れたらいいなと思います。後輩から来てくれると可愛くて仕方ないです！

田村真佑、舞台「16人のプリンシパル」で感じた“壁”

― デビュー4周年を振り返り、これまでで1番壁を感じたお仕事はありますか？

田村：いっぱいあります（笑）。1番最初に私が「だめかも」「向いてないかもしれない」と思ったのは舞台「3人のプリンシパル」（2019年）です。2週間ほど公演の回数があってずっとジュリエット役に立候補していたのですが、1週目は一度も選ばれず、すごく落ち込みました。役を勝ち取るオーディションということで、それまで自分の中で色々頑張ってやってみましたが結果には繋がらず「ああ、こういう人前に立つお仕事は向いてないのかな」と考えることもありました。でも中日でガラッと変えようと思ったことから、2週目の最初のオーディションでは、1週目と全く雰囲気が違うジュリエットを演じたら役を頂くことができました。それまでは人前に立つことにまだ「恥ずかしい」と自分を隠してしまうような部分があったのですが、役を頂き、少し自分に自信がついて、他の役を演じるときも「恥ずかしい」ではなく、“その役”を頭に入れて全力で演じるようにしたら、何回か役を頂くことができました。変化をもたらすと良い結果に繋がると思いますし、自分をさらけ出すことの大切さを実感しました。

インタビュー後編では、田村の「悲しみを乗り越えた方法」「夢を叶える秘訣」に迫るとともに、同期との関係値の変化についても語ってくれた。（modelpress編集部）

PHOTO：矢沢隆則

乃木坂46「好きというのはロックだぜ！」

乃木坂46にとって通算30枚目のシングル。4期生・賀喜遥香が自身2回目のセンターを担う今年の夏を彩る乃木坂46らしいアッパーチューンだ。

田村真佑（たむら・まゆ／23）プロフィール

1999年1月12日生まれ。埼玉県出身。身長は158cm、星座はやぎ座。2019年「乃木坂46版ミュージカル『美少女戦士セーラームーン』2019」にてセーラーヴィーナス役で出演。2020年4月から、ラジオ番組「レコメン！」（文化放送）の水曜レギュラーを担当。2021年6月発売の27枚目収録の4期生楽曲「猫舌カモミールティー」ではセンターを務めた。また、2022年には朗読劇「『女優探偵』～ロミオとジュリエット殺人事件～」に田代真奈役として出演するなど、多方面で活躍を広げている。