松岡茉優、林遣都&仲野太賀の印象的な言葉「私もそんなふうに言える大人になりたい」<「初恋の悪魔」インタビュー>
2022.07.16 07:00
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7月16日スタートの日本テレビ系新土曜ドラマ「初恋の悪魔」(毎週土曜よる10時~)に出演する女優の松岡茉優(まつおか・まゆ/27)が、モデルプレスのインタビューに応じた。ドラマに映画、舞台、バラエティと幅広い分野で活躍を見せている松岡が、坂元裕二脚本の今作で演じるのは自身初の刑事役。長いキャリアでの初挑戦に対する思いや、W主演の林遣都&仲野太賀らとのエピソードについてたっぷりと語ってもらった。
林遣都&仲野太賀W主演ドラマ「初恋の悪魔」
本作は、「Mother」「Woman」「それでも、生きてゆく」「東京ラブストーリー」などのヒットドラマを書き下ろした脚本家の坂元が描くミステリアスコメディー。警察署を舞台に、ヘマをして現在停職処分中の刑事・鹿浜鈴之介(林)、総務課・馬淵悠日(仲野)、生活安全課・摘木星砂(松岡)、会計課・小鳥琉夏(柄本佑)の4人が、刑事とは違った感性と推理で難事件を解明していく。松岡演じる星砂は、警察署・生活安全課で万引きなどを担当する刑事。だが、かつては県警捜査一課に所属し、果敢に凶悪事件にも向き合ってきた。そんなこともあってか服装はいつも同じのスカジャンスタイルで、ぶっきらぼう。しかし、実はそれは本当の彼女の姿ではないという謎の多い役柄。林&仲野が演じる鈴之介&馬淵と、今後どのような関係性の中、どんな展開が待ち受けているのか、「初恋の悪魔」というタイトルの鍵を握る人物なのか、など注目の存在である。
松岡茉優、林遣都&仲野太賀の言葉に「私もそんなふうに言える大人になりたい」
今回W主演を務める林&仲野とは、10代の頃から共演歴がある松岡。そんな2人との久々の共演にワクワクしているという。「林さんとは2回共演させていただいたのですが、10代の時以来お会いしてなかったので、本当に久しぶりにお会いしました。仲野さんとは共演させていただいた後もプライベートでたまに会っていたのですが、お2人とも軽やかなところは全然変わっていないです。印象的だったのが、この前クランクインのコメント動画を撮った時に、『プレッシャーや気負いはありますか?』という質問に対して、お2人とも『ないです』と答えていて、それがすごく頼もしくて素敵だなと思いました。私もそんなふうに言える大人になりたいです」
また、そんな林&仲野と松岡、そして柄本を加えた4人の掛け合いも見どころとなる本作だが、柄本とは意外にも初共演。「ずっとご一緒したかった」と念願の共演だったという柄本の印象を尋ねた。
「柄本さんが演じる小鳥琉夏さんという役は、登場人物の中でもすごくチャーミングで可愛らしいキャラクターなんです。みんなで本読みをさせていただいた時、その小鳥さんの言葉が、実際に柄本さんの口から出てきたのを聞いて、よりチャーミングで素敵なキャラクターになっていて愛らしいなと感じました。4人それぞれが、愛らしさだったり、ちょっとこじらせていたりする部分を隠し持っているので、その4人の化学反応にぜひ注目してもらいたいです。きっと4人でいる時、3人でいる時、2人でいる時とで見え方が違うので、その群像劇を楽しんでいただけるかなと思います」
一方、脇を固めるキャストも旬の俳優陣が揃い踏み。新人刑事・服部渚を演じる佐久間由衣とは同い年で、今作で初共演となるが、撮影中に「胸を打たれた」という印象的なエピソードを語ってくれた。
「佐久間さん演じる渚さんが、花壇を必死に捜索するシーンで、山にある病院だったので虫がたくさんいたんです。もちろんスタッフさんが虫よけスプレーを撒いてくださっていたのですが、それでも気になるくらい虫がいたにもかかわらず、佐久間さんはテストの段階からト書き通りに這いつくばって捜索されていて、佐久間さんの人柄と渚さんの一生懸命さがきっと融合していくんだろうなと、そのワンカットを見て思いました。
私は遠目でその姿を見ているというシーンだったのですが、佐久間さんのその誠実さに胸を打たれました。実際に星砂が胸を打たれてある行動をとるという展開があるのですが、私自身も素晴らしい誠実さだなと思い感動しました」
松岡茉優、坂元裕二の脚本は「人が傷つかない」
松岡が、坂元脚本のドラマに出演するのは、2015年1月期放送の「問題のあるレストラン」以来、実に7年半ぶり。その後、舞台「坂元裕二 朗読劇 2017」、「坂元裕二 朗読劇 2021」に2年連続で出演している。松岡にとって、坂元の作品とはどういうものなのか――。「『問題のあるレストラン』で初めて坂元さんの作品に出演させていただいてから、朗読劇に出演させていただいたのですが、ドラマとしては2作目になります。坂元さんが書かれる作品はセリフの色合いが特徴的で、人が傷つかない本というか、きつい言葉が含まれていないんです。今回は殺人事件を扱ったサスペンスなので、用語としてはどうしても出てきてしまうのですが、それでもきっと観ている人がきつくならず、つらくならないような、新しい解釈の推理サスペンスになっていると思います。坂元さんの描かれるドラマにまた出演できるということが、本当に楽しみだったので、今、台本をめくるたびにとてもワクワクしています」と笑顔を見せた。
松岡茉優、初の刑事役は“スカジャン刑事” カラーにも注目
また、今作で初の刑事役に挑戦する松岡。子役から長いキャリアを積み重ねてきた彼女だが、初挑戦にどう立ち向かうのか、心境を聞いた。「刑事もの、推理もの、と聞くと、セリフが難しかったり緊張感があったりするイメージで緊張していたのですが、ものすごく難しいセリフや専門用語などはあまり多用されていなくて程よい緊張感なんです。なので今回は視聴者の皆さんと一緒に謎を解いていくような、同じペースで観ていただける没入型のドラマになっているので、普段あまり刑事ドラマや推理サスペンスを観ない方にもぜひ観ていただきたいです。私も視聴者の方と二人三脚するような気持ちで、気負いなく刑事役を演じられたらと思っています」と語る。
刑事とはいえ、着用するのはいわゆる警察の制服やスーツではなく、スカジャンがトレードマークなのも星砂ならでは。松岡は制服を着るのを楽しみにしていたようだが、実際に着用したのは警察手帳の写真用で撮影した1回きり。スカジャンは20着ほど試着をして、選りすぐりのものに決定した。
「今回は4人とも常に制服を着用する部署ではないので、それぞれのファッションも楽しんでいただけると思います。スカジャンは今のところこの1着の予定なのですが、もしかしたら途中で変わることもあるのかな。最終候補は、紫と赤とこの色だったのですが、2回目の衣装合わせの時にはこれに決定していて、どなたかが『これがいい!』と推してくださったみたいです。
スカジャンの色って役のイメージカラーにもなりかねない重要な衣装だと思うのですが、紫や赤だとそのイメージが強くなりすぎてしまうこともあると思うのです。なのでこの白というかクリーム色というか、絶妙なカラーで落ち着いたので、“どういう人なのかわからない”摘木星砂としては、主張しすぎていなくていいなと思いました」
そんな中で、松岡が不安を抱いているのは“夏の暑さ”。これまで、日本テレビ系「ウチの夫は仕事ができない」(2017)、TBS系「おカネの切れ目が恋のはじまり」(2020)など、夏クールの連続ドラマに出演してきた経験もあり、対策も万全だという。
「スカジャンなので、とにかく暑さの心配ばかりしています(笑)。夏場は、首を冷やすのが一番効果的な気がしていて、いつも冷たくなるタオルや冷たいウェットティッシュを首に巻いているのですが、それでだいたい顔の汗は抑えられます。今年も暑くなるでしょうから、みんなでしっかり水分補給をしながら全員でゴールに辿り着きたいです」
松岡茉優の“悲しみの乗り越え方”
松岡演じる星砂は、何かを隠し持った謎めいた役どころ。松岡自身は、悲しみや苦しみとどう向き合い、どう乗り越えているのか―――。「私は湯船に浸かることがとても有効だなと思います。昨日も湯船にお湯をためてお風呂に入ったのですが、料理のレシピなのかというくらいいろいろなものを入れるんです(笑)。ハッカ油を2滴、粗塩、お酒…。ハッカ油は入れすぎると凍えてしまうので気をつけてください。1回入れすぎてしまったことがあって、凍えました(笑)。香りが爽やかで、スッキリするのでオススメです。私はのぼせやすいので、40~41度くらいで早めに出るのですが、夏でもなるべく毎日、湯船には浸かるようにしています。
『忙しい』って『心を亡くす』と書きますが、心が疲れていると、食べるのも面倒くさくなってしまったり、お友達と会うこともしなくなってしまったり、皆さんもそんな時があるかもしれませんが、湯船は“明日の自分のために”入れてあげるといいんじゃないかなと思います。体が温まるとよく眠れるので、余裕がない時こそ湯船に浸かって心を休ませてほしいです」
誰かの心にそっと寄り添う松岡の優しさが垣間見えた今回のインタビュー。「前回、日本テレビさんのドラマに出演させていただいてからもう5年も経ったんですね。日本テレビさんのドラマのひとつにピースとして加われることがありがたいですし、大好きな共演者の皆さんと頼もしいスタッフの皆さんと、誰一人熱中症になることなく頑張っていきますので、ドラマを楽しみにしていただけたら嬉しいです。皆さんも日々水分補給をされてくださいね」と最後まで視聴者も気遣う優しさを見せた。そんな彼女の新境地を、しっかりと見届けていきたい。
(modelpress編集部)
松岡茉優(まつおか・まゆ)プロフィール
1995年2月16日生まれ、東京都出身。2004年から芸能活動を開始。2008年におはガールとしてテレビ東京系「おはスタ」に出演し、本格デビューを果たす。2013年、NHK連続テレビ小説「あまちゃん」に出演し注目を集め、劇中に登場するアイドルグループ「GMT」のメンバーとして、「第64回 NHK紅白歌合戦」に出演。2017年公開の映画「勝手にふるえてろ」で映画初主演。ほか主な出演作に、NHK大河ドラマ「真田丸」(2016)、日本テレビ系「ウチの夫は仕事ができない」(2017)、TBS系「おカネの切れ目が恋のはじまり」(2020)、映画「桐島、部活やめるってよ」(2012)、「ちはやふる」シリーズ(2016、2018)、「万引き家族」(2018)、「蜜蜂と遠雷」(2019)など。声で出演するアニメ映画「DC がんばれ!スーパーペット」が2022年8月26日公開予定、映画「ヘルドッグス」が2022年9月16日に公開予定。
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