土屋太鳳、初共演・山田涼介から刺激「すごく愛おしく見えてくる」特撮作品凱旋で見えたもの<「大怪獣のあとしまつ」インタビュー>
2022.02.03 11:00
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モデルプレスのオリジナル企画「今月のカバーモデル」で2月のカバーモデルをつとめたのは、映画「大怪獣のあとしまつ」(2月4日公開)に出演する女優の土屋太鳳(つちや・たお/27)。ファンだという特撮作品への出演、そして主演を務めるHey! Say! JUMPの山田涼介との初共演は、彼女にとって大きな刺激となった。インタビューでは、作品に込めた思いや山田との撮影について聞いた。
土屋太鳳、特撮作品に凱旋「原点に帰った気持ち」
2010年公開の映画「ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国」でヒロインのエメラナ姫を演じた土屋。特撮作品に再び出演する上で、まさに“原点復帰”とも言える思いを感じていた。「私は特撮を観て育ってきたのですが、特撮はユーモアの中に社会風刺が描かれていて、そういった部分を理解した上でも、今まではヒーローに注目しがちだったと思います。でも今回は倒された大怪獣の後始末をどうするかということがお話になっているので、特撮ファンとしては『わー!やっとここに来たんだ!』という気持ちです。それに松竹さんと東映さんがタッグを組むというのは、やはり特撮ファンとしてはすごく嬉しいですし、ヒロインとしてその場所に立てるというのは、とても光栄なことだなと思いました。
初めての特撮『ウルトラマンゼロ』で撮影した時に、長年特撮を撮られている助監督さんに『人間はお芝居をもっと大きく表現しないと、ウルトラマンや怪獣に負けちゃう』と言われて、その言葉を自分の中で大切にしながら撮影して来たので、それが今回も活かされたなと思います。『ただいま』と言いたくなるような、原点に帰った気持ちでした」。
土屋太鳳、初共演・山田涼介から刺激「人間として学ぶことが多かった」
ヒロイン役として、主演の山田演じる特務隊員・帯刀アラタを見守る環境大臣秘書官・雨音ユキノを演じた土屋だが、山田とは今回が初共演。「涼介さんと初めてお会いしたのは『アカデミー賞』の新人賞を受賞した20歳の時で、その時に、出てくるお料理やシャンパンを見ながら『緊張しすぎて飲めないよね。でも少しだけ食べようか』などと会話したのを覚えています。アーティストとして活躍されているのも知っているのですが、私としては俳優というイメージが強くて、今回も共演して座長として素晴らしい方だなと感じました。
人としても役者としても、常にコンディションが安定しているんです。落ち着いていて、穏やかで、でもボケることもできるし、ツッコむこともできる。『こんなにバランスの良い方がいるんだ!』と思いました。涼介さんがいることによって、その画面に出てくる“アラタ”もすごく愛おしく見えてくるんです。見てる人たちから役がどんどん愛おしく見えてくるというのは、強い魅力だなと感じます」。
そんな山田と作品を通して「呼吸が合った」と話すほど、多くの刺激を受けたという。これまで圧倒的な演技力ゆえに、学生役や内に思いを秘めた役柄が多く、役と本来の自分との切り替えに葛藤したこともあるという。そんな土屋にとって、俳優・山田涼介の姿勢は指標となっていた。
「涼介さんのお芝居は、私が『こうありたいな』というお芝居だったんです。これまで演じた作品が軽い物語にならないように『よーいスタート』と『はい、カット』の切り替えがすごく必要な部分が多かったんです。そうしないと自分が苦しくなることも多かったのですが、本当は普段の呼吸のままスタートを切れる作品に出会いたいとずっと思って。もちろん出会った時もあるし、どの役も心を込めてやって来たのですが、その境目をどの作品でも貫き通している涼介さんは、すごいなと感じました。
涼介さんは、私が急いで『すみません!』と現場に入ることにならないように、私が現場に入るまで涼介さんも入らないんですよ。こういうレディーファーストな部分なども含めてホッとする瞬間をたくさん感じて、人間として学ぶことが多かったです」。
土屋太鳳「なんでいつもこんなに必死になっているんだろう」壁の乗り越え方
何事にも全力で取り組む姿勢がにじみ出る土屋だが「なんでいつもこんなに必死になっているんだろうと思うくらい必死です」とポツリ。「難しいシーンがあって、マネージャーさんがいることに気づかないまま大きな声で『あー難しい!』と叫んでしまって(笑)。心の声を出したくなるくらい壁にぶち当たることが多いです。でも後悔しないようにしっかり準備をして、『奇跡起きろ!』と乗り越えられるチャンスを掴もうとしています」。
新型コロナウイルスの影響もあり、公開延期を余儀なくされた同映画。壁を乗り越えながらも取り組んだ作品で伝えたいことは──「特撮は、その時代を表せるものだと思っています。でも、例えば地震のあとの問題などは自分で理解しておくべきことなだけであって、観てくださる方にはただこの物語を楽しんで欲しい。ここに空想で存在しているものが、今私たちが実際に生きている、存在している場所で起きていることとリンクしているので、一緒にいたいと思う人への気持ちの大切さとかを感じられると思います」。
(modelpress編集部)
映画「大怪獣のあとしまつ」
誰もが知る“巨大怪獣”の、誰も知らない“死んだ後”の物語を史上初めて描いた同作。監督・脚本を「時効警察」シリーズなどで知られる三木聡氏、特撮監督を「仮面ライダー」シリーズの佛田洋氏、怪獣造形を「平成ゴジラ」シリーズや「ウルトラマン」シリーズなどで知られる若狭新一氏と、今まで誰も見たことのない“空想特撮エンターテイメント”にふさわしいタッグが実現した。土屋太鳳(つちや・たお)プロフィール
1995年2月3日生まれ。2005年、スーパー・ヒロイン・オーディション MISS PHOENIX 審査員特別賞を受賞し、2008年に映画「トウキョウソナタ」にて女優デビュー。平成27年度前期連続テレビ小説「まれ」ヒロインを務め、知名度と人気が急上昇。その後も、ドラマ「下町ロケット」、映画「orange-オレンジ-」「青空エール」「8年越しの花嫁」「るろうに剣心」シリーズなどに出演。今後は、映画「大怪獣のあとしまつ」のほか、フジテレビ系ドラマ「やんごとなき一族」(4月スタート毎週よる10時~)、Netflixオリジナルシリーズ「今際の国のアリス」シーズン2の公開などを控えている。
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