神木隆之介の進化が止まらない “架空の自分”通して受けた刺激、難しさ「今までにない感覚」<「神木隆之介の撮休」インタビュー>
2022.01.02 10:00
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俳優の神木隆之介(かみき・りゅうのすけ/28)の架空の“撮休”を描いた「WOWOWオリジナルドラマ 神木隆之介の撮休」が、1月7日より放送・配信スタート。(毎週金曜よる11:00よりWOWOWプライムにて放送/放送終了後、WOWOWオンデマンドにてアーカイブ配信<全8話>)芸歴26年、子役時代から活躍してきた神木だが、新たな経験や刺激を通してさらなる成長を遂げていた。進化が止まることのない神木の挑戦、そして俳優業への思いを聞いた。
神木隆之介、本人役の難しさ「今までにない感覚」
同作は、突然撮影が休みになった俳優の1日を気鋭監督・脚本家たちが描く異色のドラマ「撮休」シリーズ第3弾。神木を主人公に、知られざる“オフの姿”をクリエイターたちが妄想を膨らませ描き、神木が“架空の神木隆之介”を演じるパラレルストーリーが展開される。「今までにやったことがないような雰囲気の作品だなと思いました。普段の役を通して何かを表現してきた雰囲気とは、またちょっと違うなと。台本の役名部分に“神木”と書いてあって、すっごく変な気分になりました(笑)。台本を見て『こういう言い方はしなさそうだな~』という部分を監督さんたちと何回かやり取りもしたので、今までにない感覚の撮影でした」
“神木隆之介役”を演じるということは役づくりがなく、そのままの神木で撮影を進めていたというが「大変でしたよ」とポツリ。「大変なこともありました。素でやっているので、リアクションなどは僕ですが、描かれている僕は架空の神木隆之介という。作品を見て『神木隆之介はこういう人なんだ』と思う人もいるかもしれないけれど、あくまでもフィクションなので。でも、フィクションすぎても“撮休”にはならないので、すごくふわりとした境界線にしなきゃいけなかったり、線引きだったりが難しかったです」
中でも難しかったのは、第4話「夢幻熊猫(むげんぱんだ)」での姪っ子に役者について話すシーンだったという。「仕事の話をするのは、普段あまり人に話さないので難しかったです。僕も姪っ子がいるんですけど、ここ最近『女優さんになりたい』と言い出したらしいです。そういう時も、仕事のことを聞かれたら答えるかもしれないけど、今のところ聞かれていないし、僕的には『厳しいよ』とは言うけど、実際に厳しいかを感じるのは本人なので、『いいんじゃない、やってみれば?』という感じですね」
神木隆之介、役と現実のギャップ感じる瞬間
作中では、役を演じている時と、素の神木との境界線がわからなくなる様子が描かれるストーリーも。1995年のデビュー以来、幼少期から芸能界に身を置き、目まぐるしい活躍を見せている神木自身は、現在自分がいる世界に対する漠然とした恐怖を抱いたことはないのか──?「恐怖を抱いたことは全くなかったです。ただ『自分は誰なんだ』とはならないのですが、例えばバスに乗っている時に、『あーここから撮られていたら、こういう画になるんだろうな。これぐらい引きだとこういう画になるんだろうな』と想像しながら生活していることは多々ありました。なので、もしかしたら実は近いものがあるんだろうなとも思います。
でもいろんな作品で演じている役はすごく劇的じゃないですか。もちろん起承転結があって、ちゃんとオチがあって…。作品の中で役として生きている時はいろんな思いをしているので、私生活に戻った時に、全然役より劇的ではない平凡な日常で、全然何もないんだなと思います(笑)。平和が1番なんですけどね!本当に何もないので、役と現実世界とのギャップがあります。急に『撮休です!』と言われても、実際の僕は、夕方前まで寝て、風呂ためてゴロゴロして、風呂入ってゲームやって終わりみたいな感じです(笑)」
“架空の神木隆之介”演じる中で得たもの
普段から“芸能人・神木隆之介”で過ごす時間が圧倒的に多い中、“架空の神木隆之介”として過ごす中で新たに得た気づきとは。「“架空の神木隆之介”の日常なので、演じてはいるけど、演じていない風になるように全力で力を抜こうと思っていたのですが、そこで『力を抜いても良い時もあるんだな』と思いました。違う役を演じた時も、その役の人間が力を抜いた時はどうなるんだろうという発想が新しくできたので、俳優としてすごく勉強になったと思います。
それに撮影が面白かった!安達祐実さんという大先輩をはじめ、矢本悠馬くん、仲野太賀くん、成海璃子ちゃん、藤原季節くん…仲良しな人たちばかりで、めっちゃ楽しかったです!矢本くんに『神木くんですか?』と言われるのとか、超面白いですよね(笑)。こちとら(矢本くんが出演している映画)『賭ケグルイ』出たいんじゃ!と思いました(笑)」
そんな神木が、もし誰かの“撮休”を撮影するとしたら?
「佐藤健くんでしょうね。佐藤健の撮休!」
神木隆之介、菅田将暉・仲野太賀との大きな出会い
新型コロナウイルスが蔓延し、世の中の動きが止まりがちになる中、作品に出演するだけではなく、俳優の志尊淳とともに連続SNSドラマ「#TODOKE」プロジェクトを始動させるなど、自発的に歩み続けている神木。人との繋がりがさらなる縁を結んだ2021年、神木にとっても大きな出会いがあった。「2021年はとんでもなく大きな出会いがあった年でした。ドラマ『コントが始まる』での菅田将暉くん、仲野太賀くんのマクベスの2人との出会いは本当に大きくて、見過ごしていたものをちゃんと見るようになって楽しくなったり、もっとこの2人と演技したい、もっともっとこの2人が『あーいいじゃん』とニヤニヤした顔をしながら僕を見て欲しいと思ったり、劇的に俳優観が変わったんです。
2人を見ていて、保守的に行くことも大事ですが、攻めることもすごく大事なんだなと思いました。おかげで『コントが始まる』では一切保守になったことないです!もう総攻撃!常に挑戦をしている人は、見ていてもすごく元気が出て、勇気をもらえて、そして良い感じに悔しいし羨ましいと思うので、僕もそういう風に、とりあえずがむしゃらに、失敗してもとりあえず全力でやれたら良いなと思います」
芸歴26年。基盤を築き、安定した俳優人生を歩んでいる中でも、まだ成長を止めない姿勢には驚くばかり。神木隆之介はどこまで大きくなっていくのだろう…かと思えば「Hey! Say! JUMPの山田涼介くんとアイドルをやりたい」と楽しそうに語る神木の探究心は尽きない。
「山ちゃん(山田)に歌とダンスを教えてもらって、アイドルをやってみたいです!自分がチヤホヤされたいのもあるし、山ちゃんのすごさを隣で見てみたい。山ちゃんの本業をテレビとかでしか見たことがないので、1番近い距離で、センター割り0.5あたりで、めっちゃ近くて見ていたいです(笑)」
(modelpress編集部)
「WOWOWオリジナルドラマ 神木隆之介の撮休」
監督:瀬々敬久、森ガキ侑大、三宅唱、天野千尋、枝優花脚本:狗飼恭子、高田亮、篠原誠、ふじきみつ彦、竹村武司、玉田真也・天野千尋、山崎佐保子(※「崎」は正式には「たつさき」)、山田由梨
出演:神木隆之介
安達祐実/成海璃子、藤原季節/MEGUMI、矢本悠馬/長澤樹/木竜麻生
松重豊、大塚明夫、田中要次/萩原みのり、井之脇海、北村有起哉/仲野太賀、坂井真紀/池田鉄洋
放送・配信:WOWOWにて2022年1月7日(金)放送・配信スタート
毎週金曜よる11時より放送・配信(各話放送終了後、WOWOW オンデマンドにてアーカイブ配信)。
【WOWOWプライム】第1話無料放送/【WOWOWオンデマンド】無料トライアル実施中
主題歌:「ノンフィクション」Saucy Dog(A-Sketch)
制作協力:ホリプロ
製作著作:WOWOW
番組HP:https://www.wowow.co.jp/drama/original/satsukyu3/
神木隆之介(かみき・りゅうのすけ)プロフィール
1993年5月19日生まれ。1999年、ドラマ『グッドニュース』(TBS系)でドラマデビュー。以後、ドラマ・映画・CMなど多方面で活躍し、俳優として高い評価を受けている。2016年は、一大ブームを巻き起こしたアニメ映画『君の名は。』に主演し大きな話題に。2021年は、ドラマ「コントが始まる」(日本テレビ)、映画「るろうに剣心 最終章 The Final」などに出演。2022年もドラマ「神木隆之介の撮休」のほか、映画「ノイズ」「ホリック xxxHOLiC」「GHOSTBOOK おばけずかん」などを控える。
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