深田恭子「ルパンの娘」続編可能性は?「仮面を渡されたらいつでも」 2年間演じ続けた想い<「劇場版 ルパンの娘」インタビュー>
2021.10.22 08:00
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公開中の映画『劇場版 ルパンの娘』で主演を務めた深田恭子(ふかだ・きょうこ/38)がモデルプレスのインタビューに応じた。テレビドラマシリーズの続編にして、最終章を迎える本作がついに公開を迎え、2年間ほかの役を挟まずに主人公の三雲華を演じた心境や「宝物」と話す本作への想いを語ってもらった。
『劇場版 ルパンの娘』
代々泥棒一家である “Lの一族”の娘・三雲華(深田)と、代々警察一家の息子・桜庭和馬(瀬戸康史)の禁断の恋を描いた『ルパンの娘』。横関大の同名小説を原作に、2019年7月よりフジテレビ系列にてドラマ1作目の放送がスタートし、翌2020年にはドラマ2作目が放送された。劇場版の舞台となるのは、シリーズ初となる海外。ついに泥棒引退を宣言した華の父・尊(渡部篤郎)は、やっと普通の生活が出来ると喜ぶ華に、新婚旅行をプレゼント。華は和馬と杏(小畑乃々)と3人で、ディーベンブルク王国を訪れるが、それは“Lの一族”と“三雲華”にとって、最後のお仕事であり史上最大の危機の始まりとなるのだった…というストーリー。
深田恭子、居心地の良い『ルパンの娘』チームの関係性とは
奇抜な泥棒スーツを身にまとってのアクションや、唐突に繰り出される本格的なミュージカルシーン、独創的で最先端のSFガジェット、爆笑必至の大胆なパロディ、強烈な個性を放つキャラクターなど、ありとあらゆる要素をこれでもかと投入し、エンタメ界で異彩を放つ本作。TVシリーズはSNSで大いに話題となり、熱狂的な信者を日本中に誕生させた。劇場版でもそれらの要素が全てスケールアップしているが、深田自身も毎回演じ、そして完成した作品を前に驚くといい、「今回は始まった瞬間に『こんな風に始まるんだ!』と驚きました。CGなどを駆使しているので撮影しているときはそれがどんな映像となって完成するのか分からないんです。ワイヤーで落ちていくシーンだったり、『本当に今ので良いんですか?』と撮影中は心配で飲み込めてない部分がいっぱいあるんですけど、完成したものを観ると遥かに想像を超えるクオリティに仕上がっているので驚かされます」と新鮮な感想を口にした。
2年間、ともに撮影をしてきた共演者とはすっかり気心の知れた仲だ。「地方ロケもあって色々なところに一緒に行ったし、すごく居心地の良いメンバーです。とくにムードメーカーになる方がいるというわけではないんですけど、逆にそういう人が決まっていないからこそ居心地が良くて自然体で各々過ごせているのかもしれません」と穏やかな表情で話す。
今作でも圧巻のミュージカルシーンが見どころの1つとなっているが、深田から出てくるエピソードの1つ1つから、和やかでチームワークの良い現場の様子が伝わってくる。
「練習は本当に部活のようでダンスシーンはとっても楽しくやらせて頂きました。もちろん振付の先生もいらっしゃるんですけど、いつも円城寺(大貫勇輔)さんが色々な振りとかポーズを細かく教えて下さるんです。渡部さんが指導されながら一生懸命練習している姿はなかなか新鮮だと思います。誰かが間違えちゃいけないから皆自主練を角っこでしていたり。ミュージカルシーンの撮影期間中は待ち時間中でも、誰かが歌い出すと、誰かが加わって…気づいたら皆で大合唱になっていたこともありました」
娘の杏を演じる小畑のことも「可愛くて仕方ないです」と目を細め、「今朝も『今日も会えるの楽しみだね』と連絡を取っていました」と仲睦まじいやりとりを教えてくれた。
深田恭子、撮影中に他作品の出演者から驚かれることも
最初の頃は気恥ずかしさも滲ませていた泥棒スーツもすっかり馴染んでおり、「やっぱりだいぶ着込んでいるので愛着はとてもあります。最初は着るのが大変だったのが今はすぐ着れるようになりました」と深田。「やっぱり泥棒スーツを着るとそれまでと違った口調や性格になるという切り替えは華を演じる上で大事にしています。泥棒スーツにはいつも助けてもらっていて、これで(インタビュー中の衣装で)華のセリフを言えって言われても大層恥ずかしくて言えません」と茶目っ気たっぷりに話す。奇抜なシーンも多いだけにスタジオ撮影では出くわした他の作品の出演者やスタッフに驚かれることもあるそうで、「横のスタジオで真面目な作品を撮っていたりするときに、こっちの光が漏れちゃったり、踊っているシーンだとびっくりされることはあります。前に別の作品を撮影されていた役者さんと渡部さんがお話していたことがあったり、向かい側のスタジオでも真面目な作品を撮っていたりして… (笑)」とシュールな光景を思い返してくれた。
深田恭子、観月ありさとのアクションシーン語る
今作で肝となるのが初登場となるもう一人のLの一族であり、尊の妹である三雲玲(観月ありさ)。ある出来事で死んだとされていたが、再び華たちの前に現れる。クライマックスの華と玲の一騎打ちは今作最大の見どころとなっており、深田は「どんどん迫力のあるアクションシーンになっていっているので、ありささんとのやりとりのときはすごく緊張しました。自分が怪我をするというよりも相手の変なところに当たっちゃうんじゃないかとか、それが一番怖かったりします。あとはアクションの軌道について指示を頂くんですが、勢いも大事なので、キレとの両立が難しかったです。アクションだけでなくこの作品のクライマックスとのシーンでもあって、何度も言ってきた決め台詞も今までとは想いが違うので大切に演じました」と撮影の苦労を明かした。
深田恭子、続編は「仮面を渡されたらいつでも」
公開を直前に控えたインタビュー時、「実際どんな層の方が『ルパンの娘』のファンでいらっしゃるのか分かっていないので、本当は劇場で皆さんの御覧になっている姿をちょっと見てみたい気持ちがあります」と胸をときめかせていた深田。今作は最終章と銘打たれているが、続編があったらやりたいか尋ねると「仮面を渡されたらいつでも」とキリッとした表情で即答してくれた。そして、「Lの一族の言うことはどんどん変わっていくので、もしものことがあったら家族があらゆる手を使って華が仮面を手に取らざるを得ない状況に持っていくと思うんです。そしたらまた引き出しを開けることになるかなと思います」と続け、笑わせてくれた。(modelpress編集部)
『劇場版 ルパンの娘』ストーリー
代々泥棒一家“Lの一族”の娘として生まれた三雲華は、家業を継ぐことを拒み、普通の人生を求め、図書館司書として働いていた。運命的な出会いから代々警察一家の息子・桜庭和馬と許されざる恋に落ちた華は、いくつもの障害を乗り越えて、和馬と結ばれる。全国に指名手配されていたLの一族を表向きには死んだことにしているため、2人の結婚は事実婚。和馬は職場では独身としてふるまい、華の存在はないことにされていた。それでも2人は、最愛の娘・杏を授かり、幸せな毎日を送っていた。そんなある日、華の父・尊が泥棒引退を宣言。これまで迷惑をかけたお詫びにと、華と和馬にちょっと遅めの新婚旅行をプレゼントする。親子水入らずでディーベンブルク王国観光を満喫していると、そこにはLの一族が!?実は尊はこの国で、Lの一族最後の大仕事を計画していたのだった。まさかの展開にあきれる華。しかしその夜、杏が謎の集団にさらわれ、引き換えにこの国に眠る伝説の王冠を要求される。二度と着ないつもりだった泥棒スーツに再び身を包んだ華は、尊、母・悦子、祖母・マツら一族と共に、王冠が眠る難航不落の城に忍び込むが、そこに謎の敵“JOKER”が立ちはだかる。すべてはLの一族絶滅のための罠だったのだ…!
和馬も人質に捕られ、事態はどんどん予測不可能な展開に。華は盗まれた愛する家族を救えるのか?そして、ついにその姿を現したもう一人のLの一族・三雲玲。一族を離れ普通の生活を送っていたが、ある出来事で死んだとされていた玲が再び華たちの前に現れた目的とは!?Lの一族、三雲玲、そして三雲華。すべての真相には、決して盗み出せない家族の絆があった――。
その結末に、あなたも心を奪われる――。
深田恭子(ふかだ・きょうこ)プロフィール
1982年11月2日生まれ、東京都出身。1996年、第21回「ホリプロ・タレント・スカウト・キャラバン」でグランプリを受賞し芸能界デビュー。近年の主な出演作は、映画『空飛ぶタイヤ』(2018)、ドラマ『隣の家族は青く見える』(2018、フジテレビ系)、ドラマ『初めて恋をした日に読む話』(2019、TBS系)など。公式インスタグラム:@kyokofukada_official
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