モデルプレスのインタビューに応じた綾瀬はるか(C)モデルプレス

綾瀬はるか、“お兄ちゃん”西島秀俊のすごさを改めて実感 また共演するなら…<「奥様は、取り扱い注意」インタビュー>

2021.03.18 07:00

3月19日公開の映画『奥様は、取り扱い注意』で主演を務める綾瀬はるか(35)がモデルプレスのインタビューに応じた。ドラマの最終回から約3年半、ついに映画が公開される。見どころの1つである夫婦での“共闘”シーンは、一秒二秒のズレも許されないアクションだったが、西島秀俊とだったからこそ出来たと振り返ってくれた。そんな西島のアクションを間近で見て改めてすごいと思ったところや、次に西島と共演するならどんな役がいいのか…普段から“兄妹”のように仲が良い2人の関係性にも迫った。

  

綾瀬はるか&西島秀俊「奥様は、取り扱い注意」

西島秀俊、綾瀬はるか(C)2020映画「奥様は、取り扱い注意」製作委員会
今作は、2017年に放送されたドラマ『奥様は、取り扱い注意』(日本テレビ系)の劇場版。ドラマでは、他人も羨むちょっとセレブな専業主婦・伊佐山菜美(綾瀬)が、実は元スゴ腕の特殊工作員という過去を持つが、人生をやり直して穏やかな幸せを手に入れるため過去を隠して結婚。新婚生活を送る高級住宅街で、夢に見た平和な生活を過ごす中、主婦たちが抱える様々なトラブルに直面し、持ち前の強さと賢さで次々とトラブルを解決していった。

最終回は、公安の夫・勇輝(西島秀俊)が菜美に拳銃を突きつける衝撃のシーンで終了したが、映画ではその半年後が舞台。菜美は記憶喪失になっており、伊佐山夫妻は桜井久実(=菜美)と桜井裕司(=勇輝)に名前を変えて、地方都市で新しい生活を始めたが、久実が大きな事件に巻き込まれていく様を描く。

綾瀬はるか、衝撃のドラマ最終回後の物語を聞いて…

綾瀬はるか(C)モデルプレス
― この度ついに映画が公開されますが、心境はいかがですか?

綾瀬:ドラマの続編なのに、(ドラマが終わってから)3年くらい空いちゃったので、みなさんドラマのこと忘れ気味なんじゃないのかな(笑)。ようやく観てもらえるようになって、よかったです。

― 映画化が決まったときはどう思いましたか?

綾瀬:ドラマが終わったあと、みなさんいろんな想像をしてくれたようで、劇場版ではより大きくスケールアップしたものをお届けできるんだと思って嬉しかったです。

― ドラマの最終回は続きが気になる終わり方でしたが、綾瀬さんは映画の脚本を読んだときどう思いましたか?

綾瀬:こういう続きだったんだって、予想外の展開でしたね!まさか、こういう理由で記憶喪失になっているとは思いませんでした。

綾瀬はるか、西島秀俊とのアクションシーンを振り返る

綾瀬はるか、西島秀俊(C)2020映画「奥様は、取り扱い注意」製作委員会
― 映画では西島さん以外、共演者の方がガラリと変わりますが、撮影現場の雰囲気はいかがですか?

綾瀬:ほぼ西島さんとだったので、そんなに変わらなかったのですが(笑)、今回は共闘シーンがあり、この映画の見どころの1つだなと思いました。ドラマでは、元特殊工作員と公安エリートという夫婦喧嘩だったのですが、今回はタッグを組むことになったので、一緒にアクションの練習とかして楽しかったです。

― 西島さんもたくさんの作品でアクションをやられていますが、間近で見て改めてすごいなと思った一面はありますか?

綾瀬:アクション好きで撮影に入っていなくても、趣味で習いに行っているそうで、やっぱり練習してても覚えるのも早いし、形も様になっていて、さすがと思いました。

綾瀬はるか(C)2020映画「奥様は、取り扱い注意」製作委員会
― ご自身のアクションは、ドラマと比べていかがですか?

綾瀬:ドラマでは、DV夫とか、女装男子が相手で、すごい強敵って感じではなかったのですが、映画では背の高い大男で、本当に強い人でした。対戦相手が強く、女性が勝てるようなアクションということで、スケールの大きい技だったり、小回りが利く足技だったりして、ドラマより本格的でレベルアップしたアクションをやることができました。

― ということは、ドラマと比べて練習量も全然違ったのでしょうか?

綾瀬:対戦時間も長かったので、多かったと思います。でも定期的にアクションをやっていたので、ベースを落とさないように、動ける体にしておこうと思って、体幹トレーニングはやっていました。それに、アクションってやっぱり怪我が付きものなので、一秒とか、二秒とかタイミングがずれちゃうと、怪我に繋がったりするので、そういうのも気をつけていました。

― 一秒二秒のタイミングも、西島さんとならズレることなく?

綾瀬:そうですね!共闘シーンは割と長回しで撮っていたのに、スムーズにいったんじゃないのかなと思います。でも、それぞれで戦って、それぞれがピタッて戻るときに、たぶんお兄ちゃん(西島)の方が手数が多かったのか、私の方が早く着いちゃったりして、「遅い(笑)」とか言いながら、部活のような感じでやっていました(笑)

綾瀬はるか、アクションシーン以外の見どころは?

綾瀬はるか、西島秀俊(C)2020映画「奥様は、取り扱い注意」製作委員会
― アクション以外のシーンで綾瀬さんが特に注目してほしいシーンはありますか?

綾瀬:菜美はすごく正義感が強くて、本当に悪いものは正さなくちゃいけないと思っている部分があるのに、記憶を失っているときって、自分が誰だかわからないような悶えがあって、深海を泳いでいる魚みたいでした。ドラマの菜美みたいにその人らしく、生き生きとしている姿以上に魅力的なものはないかもしれないなと、この映画を見て思いました。

― 記憶喪失中の菜美にも注目してほしいと…

綾瀬:記憶喪失だったので、自分もわからないし、旦那さんのこともわかっていないので、すごく不安だと思うんですよね。誰だかわからない中で生きるって、だからこそ普通の夫婦のようで、でもやっぱり切ない感じの2人に見えて。西島さんはすごく切ないこのシーンが好きっておっしゃっていたんですけど、私は切ない感じなのはヤダなって思っていました(笑)。役と同じで、私も悶々としていました。

綾瀬はるか、次に西島秀俊と共演するなら?

綾瀬はるか(C)モデルプレス
― NHK大河ドラマ「八重の桜」(2013年)で兄妹役を演じた以来、西島さんとは仲が良く、お兄ちゃんと呼んでいますが、今回夫婦役を演じて、兄ではなく、夫にするように“キュン”とした瞬間はありましたか?

綾瀬:海を一緒に見ているシーンかな。2人が手を繋いで歩いていく感じが夫婦っぽくて、好きです(笑)。静かな中、2人の思いだけが繋がっている感じがして、いい2人だなと思いました。

― 綾瀬さんが夫婦っぽく感じたそのシーンについて西島さんはなにかおっしゃっていましたか?

綾瀬:なんか言っていたかな!?(笑)

― やっぱりお二人は兄と妹のような関係なんですね(笑)

綾瀬:夫婦って感じじゃないですよね(笑)。元特殊工作員と公安という異色な関係だから夫婦が成り立っている感じがします。お兄ちゃんは、本当に頼りがいのある先輩でもあり、一緒に作品を作る仲間というか、同志みたいな信頼しているパートナーです。

綾瀬はるか、西島秀俊(C)2020映画「奥様は、取り扱い注意」製作委員会
― 今度違う作品で共演するとしたら、どんな関係性を演じたいですか?

綾瀬:私が上司の役(笑)。で、お兄ちゃんが部下がいい(笑)

― なるほど(笑)。大人のラブストーリーという作品だったら?(笑)

綾瀬:照れくさいですね(笑)。あと今回、一緒にアクションをやってすごく楽しかったし、安心感もあったので、また一緒にアクションもやってみたいです!

― 「奥様は、取り扱い注意」の続編でまたお二人のアクションが見られることを楽しみにしています!

綾瀬:映画の終わり方にぜひ注目してください!

綾瀬はるか、夢を叶える秘訣を語る

綾瀬はるか(C)モデルプレス
― では、夢を追いかけているモデルプレス読者に向けて、夢を叶える秘訣を教えてください。

綾瀬:その夢を明確にして、信じて突き進んでいけば、形になっていくと思います!当たり前の回答ですが…。

― そうやって夢を叶えた経験があるのでしょうか?

綾瀬:20代前半の頃は、運動が好きだったので、アクションがやりたいなってぼやっと思っていて、誰かに公言したわけではないのですが、アクションをやることができたり、大河ドラマをやりたいなって思っていたら実現したりと、イメージしていると形になっていくんだと思います。

― 夢が叶わず挫折した経験もあるかと思いますが、その場合はどのように乗り越えましたか?

綾瀬:そういうのも全部前向きに捉えたらいいと思います。タイミングが違った、今回はダメだったけど次は上手くいく気がするとか、通過点の1つとしての失敗であって、挫折したと思うより、すごく勉強になったから次はこうしようという風に思えば、次自分がなにをしたいのか、なにをするべきなのかがわかってくると思います。うじうじしてもいいと思うんですけど、した後は次は頑張ろうって、その失敗を活かしていけるといいと思います。

― ありがとうございました。

(modelpress編集部)

映画「奥様は、取り扱い注意」ストーリー

(C)2020映画「奥様は、取り扱い注意」製作委員会
元特殊工作員だった過去を持つ専業主婦・伊佐山菜美(綾瀬はるか)と、実は現役の公安警察であり菜美を監視する優しい夫・伊佐山勇輝(西島秀俊)の二人は、桜井久実と裕司に名前を変えて、小さな地方都市・珠海市で新しい生活を始めていた。

実は半年前、ある出来事がきっかけで菜美は記憶喪失になっていたのだった―。

「過去なんて捨てて、あなたとの今を大事にして生きていく」。

二人が新生活を送る珠海市は、新エネルギー源「メタンハイドレート」の発掘に活気づいていたが、美しい海を守ろうとする開発反対派と、市長をはじめとする推進派の争いが日に日に激化。実は新エネルギー源開発の裏で、ロシアと結託した国家レベルの陰謀が潜んでいることを突き止めた公安。

「公安の協力者にならなければあの女を殺せ」

信じるか、疑うか。逃がすか、拘束するか――。葛藤する裕司(勇輝)。菜美の記憶の回復は、愛し合う二人の別れ(死)を意味する。そんな中、過去の因縁と国家に追われ、久実(菜美)は大きな事件へと巻き込まれてゆく―。

「私がなりたかったのは、あなたの奥様。協力者じゃない」

果たして、史上最強の夫婦喧嘩の結末は?そして、二人の愛の行方は…?最強奥様アクションエンターテインメント…取り扱い注意!

綾瀬はるか(あやせはるか)プロフィール

綾瀬はるか(C)モデルプレス
1985年3月24日生まれ、広島県出身、血液型はB型。2000年のデビュー後、多くの作品で主演やヒロインを務め、2013年にNHK大河ドラマ「八重の桜」で主演、「NHK紅白歌合戦」の紅組司会を3度務めた。近年の主な作品は、映画「今夜、ロマンス劇場で」(2018年)、ドラマ「義母と娘のブルース」(TBS/2018年)、「いだてん~東京オリムピック噺~」(NHK大河/2019年)、「天国と地獄~サイコな2人~」(TBS/2021年)など。

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