Snow Manラウール、熱い想いと未来像「9人で肩を組んで進化が止まらないグループに」<「滝沢歌舞伎 ZERO 2020 The Movie」インタビュー>
2020.11.25 07:00
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Snow Manが主演を務める映画『滝沢歌舞伎 ZERO 2020 The Movie』が12月4日に公開される。最年少メンバーのラウール(17)がモデルプレスのインタビューに応じ、今作の魅力や撮影エピソード、Snow Manの未来像などについて語った。
Snow Man主演「滝沢歌舞伎 ZERO 2020 The Movie」
ジャニー喜多川氏が企画・構成・総合演出を務め、2006年より多くの方に愛され続けてきた『滝沢歌舞伎』。昨年、滝沢秀明演出、Snow Man主演で新たに『滝沢歌舞伎ZERO』として生まれ変わった舞台を、今年はさらに進化させ、舞台と映像を融合させた新時代のエンタテインメント『滝沢歌舞伎 ZERO 2020 The Movie』として贈り出す。本舞台初の映画化となり、Snow Manの映画単独初主演作となる。「この作品を成功させなければ」滝沢秀明の想い受け継ぐ
― 舞台が映画になると初めて聞いた時の心境をお聞かせください。ラウール:『滝沢歌舞伎ZERO』が、今年はコロナの影響で上演できないという雰囲気だった中、滝沢くんから映画としてやると聞き、すごく嬉しかったです。滝沢くんはこの舞台や演目にかける想いが強いので、Snow Manもその想いに引っ張られて、改めてこの作品を成功させなければいけないという意識が強く芽生えました。そしてシンプルに映像としてこの作品を残せるということが、今後いろいろな広がりにも繋がっていくのかなと感じました。例えば、舞台だと少し足が運びづらかったお客さんたちが、映画だと気兼ねなく軽い気持ちで観に行くことができるのなら、この作品を通して新たなお客さんを掴めるかもしれないと思い、その嬉しさもありました。
― 撮影には並々ならぬ気合いが入ったのではないでしょうか。
ラウール:緊急事態宣言が明けてから最初にしっかりパフォーマンスとして取り組んだのがこの『滝沢歌舞伎 ZERO 2020 The Movie』だったので、パフォーマンスのスイッチがより入りました。最近、楽曲を表現することをもっと突き詰めたいと思うようになっていて、たった数ヶ月前に撮った作品ですが、今だったらもっといけるなとも思っています。
― 完成した映画を観ていかがでしたか?
ラウール:メンバーやスタッフさんたちと一緒に観たのですが、まず最初に完成した嬉しさがこみ上げました。いろいろな順番で撮影をしていたので、どんな仕上がりになるのか、あまりにも想像がつかなくて、一客目線で新鮮な気持ちで観ることができました。メンバーの間では「次何だっけ?」「これだこれだ!」という会話が飛び交っていました(笑)
― メンバー同士で盛り上がったんですね。
ラウール:新橋演舞場で試写できるなんて、ものすごく貴重だなと思いました。スタッフさんは舞台姿勢で観ていたのですが、Snow Manだけ試写会にテンションが上がって、応援上映みたいに声を出して観ていました(笑)。音響も良くて、特に「ひらりと桜」は鳥肌が立つくらい一番盛り上がりました。この曲は『滝沢歌舞伎ZERO』と同時に出来たオープニングナンバーでもあるので、この作品を引き継ぐ想いが強く込められているし、なんと言っても300万枚の桜の花びらが落ちてくる演出がすごく華やかで、舞台とは違った魅力を感じることができて、心がグッと掴まれました。
― 映像ならではの魅力や、実際に映画として撮影してギャップを感じたことはありますか?
ラウール:舞台だと捉えきれなかった、ここを見てほしいというポイントが細部まで繊細に描かれているので、『滝沢歌舞伎』ファンにはすごく刺さるのではないかと思います。会場の席では見られなかったところが全て映像で見えるような、滝沢くんが“この舞台はこう見てほしかった”ということを提示してくれている仕上がりなので、本当に綺麗です。渡辺翔太&宮舘涼太の「My Friend」は、これまで歌声に魅了される演目だったのですが、今回は見た目も派手になっていて、舞台では表現できないような映像ならではの輝きが映し出されています。舞台と映画の違いとしてはっきり違う点は、お客さんがその場にいないことだと感じているのですが、むしろお客さんがいないからこそ見せられる演出にスポットを当てることができたと思います。
ギャップとしては、映画ならではの難しさがありました。舞台では一連でやっているからこそ出る感情の表現を、映画でも成立させたいという想いが各々強かったと思うので、撮影中も感情的なシーンが多かった印象です。お芝居に関しては、舞台と映画で極端に違いが出ている部分だと思うので、今回映像としてのお芝居を改めて勉強させてもらいました。ストーリーは一緒なのですが、お芝居の変化を楽しんでもらいたいです。
― 滝沢さんからの指導で印象に残っていることを教えてください。
ラウール:滝沢くんはSnow Manに任せてくれている感じで、今回は演出というより監督のような立ち位置でした。僕たちと密にコミュニケーションをとるのではなく、滝沢くんとスタッフさんで連携をとっていたイメージで、細かい表現については自由にやらせていただいたので嬉しかったです。滝沢くん自身が舞台に出ている時に座長としてやっていた役割を、僕たちSnow Manがやりなさい、というメッセージでもあるのかなと感じました。
― そんな中で、Snow Manの結束力やチームワークが試された場面はありますか?
ラウール:殺陣のシーンは、去年はSnow Manの中でも対立している黒軍と白軍があったところを、今回は9人全員チームという演出だったので、アイコンタクトをとったりして9人で一つのチームワーク感があると思います。僕は今回初めて殺陣に挑戦したのですが、稽古が1、2回しかない非常に厳しい状況だったので、佐久間(大介)くんや目黒(蓮)くんに教えてもらいました。わからないまま撮影に入ることにすごく不安があったのですが、素人なりに一生懸命頑張りました。
ラウール「滝沢歌舞伎」を通して「いろいろなことが吸収できた」
― 『滝沢歌舞伎』に初参加された時から成長を感じることはできましたか?ラウール:自分ではあまりわからないのですが、「これをこのくらいやったら大変かな」「滝沢くんはこのくらいのレベルを求めているのかな」というような予想はなんとなく掴めるようになったので、去年よりは落ち着いて挑めたと思います。まだまだ難しいところや、技術面で成長しきれていない部分がたくさんあったので、今回の稽古から撮影を通して、いろいろなことが吸収できたと感じています。
― 演目でご自身が変化している部分は?
ラウール:僕がこの1年の経験で得た喜怒哀楽を全面に出すことができたらいいなと思い、一人で踊る「Maybe」という演目では、衣装や楽曲をあえてそのままにしました。僕本来の体や心の変化が映し出されていたら比較できて面白いですし、それを映像として形に残せて良かったです。仕上がりは、自分では恥ずかしくて「良かった」とはなかなか言えないのですが、お客さんには「良いシーンだったね」と思ってもらえたら嬉しいです。
― 今回はショー的な見せ方で、皆さんで演技もされていますが、撮影中はどのような雰囲気でしたか?
ラウール:僕は目黒くんと(向井)康二くんと3人で悪役のシーンがメインで、いつも3人でいるとキャッキャしているのですが、現場では衣装に身を包んでメイクもしていることもあって、意外としっかり悪役な佇まいで、いつもと雰囲気が違いました。セットもすごくて、とても貴重な経験をさせていただきました。
― 役を演じる上で難しかったところはありますか?
ラウール:新吉(岩本)と以蔵(ラウール)の2人は、短い40分くらいの中で心情の変化があるので、感情がジェットコースターのようなのですが、映画として成立するためには極端すぎると難しいため、去年とは切り替えのタイミングが若干違っています。そこに関しての説明は滝沢くんからもいただいたので、その通りにやってみようという感じでした。
― 他のメンバーが演じた役で印象に残った役があれば教えてください。
ラウール:阿部(亮平)ちゃんと佐久間くんの女形がすごく印象的でした。佐久間くんに関しては本当にキレイな女性としてそこにいたので、見惚れてしまいました。
ラウール、腹筋太鼓・日光ロケエピソード明かす IMPACTorsから刺激も
― 今回初めて『滝沢歌舞伎』を観る方は、特に腹筋太鼓のシーンに驚かれる方も多いと思います。腹筋太鼓のエピソードはありますか?ラウール:腹筋太鼓のシーンは、正直体力的に限界があるので、映画ではパートごとに何カットも撮らなければいけないことが大変でした。水が出るシーンでは、ずっと濡れているメンバーもいたので、みんな暖をとるのに必死でした。でも、岩本(照)くんは一人だけ楽しんでいました(笑)
― (笑)。ラウールさんも上半身を出すために、体を鍛えましたか?
ラウール:本番直前に最後の悪あがきみたいな感じで少しやったくらいで、特別に鍛えたりはしていないです。将来的に変化が見えたらいいかな、という言い訳をさせてください(笑)
― 日光でのロケもありましたが、現地での思い出エピソードがあれば教えてください。
ラウール:日光には3日間くらい行っていたのですが、自分が出ないシーンや撮らない日もあったので、日光を満喫しました。僕は意外とみんなで地方に行った経験がないので、みんなでファミレスに行って、大盛りを食べて、すごく楽しかったです。しょっぴー(渡辺)なんて、「ファミレス最高!」と言っていました(笑)
― いいですね(笑)。食事の場では、その日の反省会や、仕事の話をするんですか?
ラウール:全くしないです(笑)。「何食べる~?」とか、他愛もない話ばっかりでした。僕は観光をしなかったのですが、観光しているメンバーもいました。
― ラウールさんは高身長だから目立ちそうですね。
ラウール:たまたま空いていたので、全然気づかれませんでした。ドリンクバーも気兼ねなく行っていました!
― 今回、ジャニーズJr.のIMPACTorsの皆さんも出演されていますが、そこから刺激を受けたことはありますか?
ラウール:撮影中はもちろんなのですが、稽古の段階でもすごく真面目に取り組んでいて、稽古が終わった後も残って練習している姿を見て、自分もしっかりやらなきゃという気持ちになりました。今でこそ新しいユニットとして活動していますが、撮影当時はまだ正式にユニットができる前だったのに、ユニット名がついていないとは思えないくらいすごく一体感のあるメンバーだなと感じていたので、こんなにストイックな方たちの前に立っていいのかなというくらい、良い意味で気が張りました。
ラウール、デビュー年を振り返る ファンの熱い応援に感謝
― 今年1年を振り返っていかがでしたか?ラウール:当初予想していた1年とは違いました。上半期はいろいろな記録や記事を目にすることが増え、ファンの方の勢いを肌で感じる場面が多く、ファンの方は本当にすごいな、ありがたいな、と思いました。取材をしていただいたり、いろいろな舞台に立たせていただいたりすることは、全てファンの方の声が力に繋がっていると思ったので、本当に感謝を伝えたいです。
メンバーがドラマやバラエティーに出ていることは、僕からしたらすごく驚くべきことで、信じられないような経験をそれぞれが積んでいて、みんな芸歴としては長いのですが、今年1年で初めてさせていただいたお仕事がたくさんあったので、とても新鮮で、ジャニーズらしい1年になったのではないかと思います。
― グループと個人での仕事における気持ちの違いはありますか?
ラウール:きっと9人とも一緒だと思うのですが、グループでやる仕事はもちろんSnow Manのためというのは大前提としてあって、1人でやる仕事も、結果的にはSnow Manのためだということを一番に考えながら取り組んでいると思います。個人の仕事で吸収して得たものや残した成果をSnow Manに還元して、「○○に出ていたSnow Manの子だよね」「Snow Manって聞いたことある」と思ってもらえるように、1人1人活躍の場が増えていったら、より嬉しいです。
― 個人で現場に出向く時は、グループの代表のような気持ちなのでしょうか。
ラウール:そうですね。個人のお仕事でも「Snow Manのラウールです」と、Snow Manという看板を背負って頑張っていますし、Snow Manのことが確実に頭の中にあります。
― 当初思っていた1年とは違ったというお話がありましたが、この映画で今年を終えるのはとても良い締めくくりになるのではないかと思います。
ラウール:本当にありがたい限りです。でもそのありがたい環境にいるからこそ、今僕たちが必死にならないと将来的に怖いなという思いもあります。これからデビュー2年目となると、自分たちの力がもっと問われてくると思うので、しっかり備えて気を張ってないといけない時期だと捉えています。そして、勢いに乗っていけるように、みんなで体制をとっておきたいです。
Snow Manの未来像「進化が止まらないグループに」
― 今作では近未来都市をイメージしていますが、Snow Manの未来像はどのようなものでしょうか?ラウール:今はデビュー1年目ということもあって、みんなのアドレナリンというか熱がすごく出ている時期だと思うのですが、これからも9人で肩を組んで、この熱量が途絶えることのない、進化が止まらないグループになっていきたいです。それこそ今回はみんなで初めて映像でのお芝居をやりましたが、次は現代もののお芝居をみんなでやれたら、すごく良い経験になるのではないかなと思います。そのためにはいろいろな勉強や努力が必要だと思うので、頑張ります。
― ラウールさん自身の未来像もお聞かせください。
ラウール:多くの人に「こいつかっこいいな」と思われるような、従来のアイドルとは一味違うふうに浸透していったらすごく嬉しいです。でも今までのジャニーズを知ってくれている方以外の層に刺さるパフォーマンスをすることは最も難しいことだと思うので、それがクリアできるようなアイドルに成長したいです。個人としても今後もいろいろと挑戦したいと思っていますが、今はファッションを輝かせる感覚が自分の中で楽しいと思っているので、もっとレベルを上げていきたいです。
― 最後に、映画を観るファンへ向けてメッセージをお願いします。
ラウール:『滝沢歌舞伎 ZERO 2020 The Movie』は、約2時間半に作品の良さがぎゅっと詰め込まれていると思うので、一つ一つの演目の良さを全身で感じてもらえたら嬉しいです。このような機会はもう二度とないかもしれないので、貴重な作品であることも感じながら観てください。
― ありがとうございました。
記者の質問一つ一つにしっかりと耳を傾け、丁寧に真摯に答える姿が印象的だった。その眼差しと姿勢からは、Snow Manに加入した頃のあどけない少年から、グループのセンターを張るメンバーとして様変わりした逞しさが感じられた。弱冠17歳ながら確かな未来を予感させるラウールの底知れぬエネルギーとSnow Manの真骨頂を、劇場で体感してほしい。(modelpress編集部)
『滝沢歌舞伎 ZERO 2020 The Movie』
Eternal Producer:ジャニー喜多川監督:滝沢秀明
振付:五関晃一(A.B.C-Z)
出演:Snow Man(映画単独初主演)岩本照、深澤辰哉、ラウール、渡辺翔太、向井康二、阿部亮平、目黒蓮、宮舘涼太、佐久間大介
佐藤新、影山拓也、鈴木大河、基俊介、椿泰我、横原悠毅、松井奏(IMPACTors)、小田将聖(少年忍者)
企画・配給:松竹
ラウールプロフィール
2003年6月27日生まれ、東京都出身。A型。ベネズエラ人の父、日本人の母を持つハーフ。小学6年生でジャニーズ事務所に入所。2019年1月17日よりSnow Manに加入。2020年1月22日、Snow ManとしてCDデビュー。同年7月9日発売の男性ファッション雑誌『MEN’S NON-NO』8月号より隔月でレギュラーモデルを務める。2021年公開予定の『ハニーレモンソーダ』で映画単独初主演を務める。
【Not Sponsored 記事】