<玉木宏「極主夫道」インタビュー>体重6kg減ストイックなカラダ作り「追い込んで極限の状態だった」
2020.10.11 22:30
11日に放送スタートする日本テレビ系新日曜ドラマ『極主夫道』(毎週日曜よる10時30分~)で、“元極道のスーパー専業主夫”を演じる主演の玉木宏(たまき・ひろし/40)。強烈なビジュアルとキャラクターを作り上げるまでの努力は壮絶なものだった。モデルプレスのインタビューでは、ストイックなカラダ作りや共演者の印象、夢を叶える秘訣などを聞いた。
玉木宏、ストイックなカラダ作り
玉木が演じるのは、裏社会に数々の伝説を残した最凶の極道・“龍”。極道から足を洗い、コワモテだけど愛情深くて可愛らしい“専業主夫”となる。日常生活の中でのトラブルや悩みを全力で解決するコミカルなシーンも満載な同作で、玉木は強烈なビジュアルとキャラクターを作り上げるため、ストイックなカラダ作りを徹底した。「ビジュアルを原作に近づけるために、元々の体重から6kg落として、体脂肪率も5.1%まで絞りました。本当は体脂肪率6%の設定だったのですが、少し落としすぎてしまって…。一時的に体内の水分を抜く“水抜き”をやっていた時に撮影していたシーンでは、気温が36度くらいある環境下だったので、ヘロヘロになって3回足を攣ってしまいました。結構追い込んで極限の状態だったので、本当にキツかったです。今は体脂肪率を7%まで戻してだいぶ楽になりましたが、撮影終わりには継続してジムに通っています」。
極限の状態まで追い込むストイックな姿勢からは、作品に対する熱意を感じられる。普段からもカラダ作りを意識しているようで、「年齢も今40歳で、体力を急につけられるわけではないので、プライベートでずっとボクシングを続けていて、去年からブラジリアン柔術もやっています。楽しいので続いているのですが、今回のように、勢いだけでは難しいアクションシーンが多い作品や体力勝負の瞬間で、日頃の積み重ねに助けられているなと感じます」とプライベートでの趣味も仕事に活きていることを明かした。
川口春奈・志尊淳の印象は?
“龍”の妻・“美久”役を演じる川口春奈とは、2014年に公開された映画『幕末高校生』で共演して以来、6年ぶりの再会。「6年前は彼女がまだ10代の時だったので、久しぶりに会って、透明感が増して大人な印象に変わりました。落ち着きもあって、品が増したように思います」と当時を振り返りながら語った。“龍”の元舎弟・“雅”役を演じる志尊淳とは、今回が初共演。「志尊くんは、中性的で華奢なイメージだったのですが、共演してからすごく男っぽいという印象に変わりました。上下関係もしっかりしているし、自分たちが若い頃と同じくらいすごく好奇心が旺盛で、ギャップを感じました」。
そんな玉木も、取材会で川口から「料理や家事を器用に行っていて、思わずため息が出るほど本当に完璧」と太鼓判を押されていたほど。普段も家事を率先して行うようで、「洗濯物のたたみ方や重曹を使って台所を綺麗にするなど、役立つことがたくさんありました」と“龍”の知恵を日常生活にも反映させているという。「ただキャラ弁に関しては作ることはないと思いますけど…なかなか器用じゃないとできないですよね(笑)」とはにかんでいた。
玉木宏、夢を叶える秘訣
これまで華々しい活躍を見せながらも、演じることに対して真摯に向き合ってきた玉木。俳優人生を振り返って思う、夢を叶える秘訣とは──。「まず第1歩として、自分と向き合うことです。好奇心旺盛に何かをやりたいと思うことは大事ですが、それを自分自身が本当にやりたいのかということに向き合う。例えば、仕事は1歩踏み入れたらなかなか辞めにくい環境になると思うし、継続した方が身になると思います。でも、その中で本当に継続してできるくらい好きなことなのかという、自分と向き合う時間が大事だと思います。僕も、芸能界に入ったばかりの頃は『有名になりたい』という浮ついた心の方が大きかったけれど、踏み入れてみたら思い描いていたものとは違いました。触れてみないとわからないことも多くて、キツイなと思うこともたくさんあったけれど、自分の想像とのギャップはどんなことでも必ず生まれると思うので、それをクリアできるくらいの気持ちなのかは、すごく大事だと思います」。
「辞めるのは簡単ですが、そこで辞めたら負けだと思っていたので、1度踏み入れた場所に負けないようにしてきました」──そう語る玉木は、自分の信念に揺るぎなく、まっすぐな“龍”そのものと重なって見えた。玉木の優しさ、強さが反映されたまさにはまり役である『極主夫道』。“龍”としての生き様を見届けたい。(modelpress編集部)
玉木宏(たまき・ひろし)プロフィール
1980年1月14日生まれ、愛知県出身。1998年、ドラマ『せつない』(テレビ朝日系)で俳優デビュー。2001年、映画『ウォーターボーイズ』で注目を浴び、2003年、NHK朝ドラ『こころ』で国民的な知名度を得た。2006年、ドラマ『のだめカンタービレ』(フジテレビ系)の千秋真一役を演じ、一気にブレイク。2007年にはエランドール賞新人賞を受賞した。その後も2015年のNHK朝ドラ『あさが来た』、2020年のドラマ『竜の道 二つの顔の復讐者』(関西テレビ)など話題作に出演し、2021年には映画『HOKUSAI』の公開を控えている。「極主夫道」第1話あらすじ
龍(玉木宏)は、“不死身の龍”と呼ばれる伝説の極道だった。大きな抗争が起こった時、たった1人で敵の組に乗り込み、一晩のうちに壊滅させたという伝説を持つ龍。彼の存在は極道の世界で語り継がれていた。極道から足を洗った龍は、妻の美久(川口春奈)、娘の向日葵(白鳥玉季)と平穏に暮らすように。美久とは「2度と人ともめ事は起こさない」と固く約束して結婚した。出勤する美久のために弁当を作り、掃除・洗濯・料理と、すべての家事をする“専業主夫”として、毎日忙しく過ごす龍。彼は町内の婦人会にも参加し、“見た目は怖いが優しい人”として、主婦たちの中にすっかり溶け込んでいる。
一方、龍が所属していた天雀会は、危機に陥っていた。ライバルの大城山組が勢力を伸ばし、従わなければ潰すと天雀会にプレッシャーをかけてきたのだ。大城山組と争うにしても、今の天雀会の力では勝てそうにない。天雀会会長の江口(竹中直人)と、その妻・雲雀(稲森いずみ)は「龍がいてくれたら…」と嘆くばかり。龍の元舎弟・雅(志尊淳)は「組を守るためなら命も惜しくない!」と息巻く。
ある日、買い物を終えた龍がスーパーを出ると、雅が待っていた。雅は龍に天雀会の状況を打ち明け、組に戻ってほしいと懇願。しかし、龍は「俺は、専業主夫になったんや」と断る。それでもあきらめない雅。大城山組は天雀会のシマで幅を利かせるようになっていた。龍が向日葵の通う小学校の前で交通安全のおじさんをしていると、大城山組組長・大城山(橋本じゅん)と遭遇。大城山は「不死身の龍も落ちたもんだ」と、龍を挑発する。
龍は、江口から呼び出される。江口は、龍に大城山組の横暴を訴え、力を貸してほしいと頼む。そんな中、天雀会と大城山組の緊張がさらに高まる、ある事件が起こる。恩義ある人たちが追い詰められていくのを目の当たりにした龍は、放っておけなくなり…。
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