【西野七瀬インタビュー】乃木坂46卒業後「つらいって何度も思った」――改めて気づいた確固たる意思“私、仕事人間なんだなって”
2020.04.01 07:00
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「私、仕事人間なんだなって」―――。
西野七瀬(にしのななせ・25)がフジテレビ系ドラマ「アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋」(7月16日スタート/毎週木曜 後10:00 ※初回15分拡大)で、社会現象となった「あなたの番です」以来のドラマ出演を果たす。乃木坂46の卒業コンサートが昨年2月、ひとりで坂道を上り始めた彼女の変化とは。
西野七瀬、乃木坂46卒業から約1年――今だからわかったこと
「毎日楽しいです。充実してるなって思います」。乃木坂46を卒業して1年以上が経過した。卒業後もテレビやCM、雑誌、インターネットで見ない日はない。今こうして「毎日楽しいです」と笑顔を見せる本人を目の前にし、乃木坂46を国民的アイドルグループにした立役者として相応しい活躍をしていると、よりいっそう思う。しかし彼女は卒業当時「ずっと不安でいました」と振り返り、思わず苦笑いを浮かべた。
「卒業直後はとにかく不安でした。卒業してひとりになって『やばい、全然仕事ない』ってなって。今思えば、乃木坂46のときが忙しすぎただけで、サイクルとしてはきっと普通だったんだなってなるんですけど。でも当時は休みになる度につらいって何度も思いました。ずっと先まで仕事が決まっていないと不安で仕方なかったですし、なにを頑張ればいいんだろう、って結構ガクッと気持ちが下がっていて…(苦笑い)」。
同時に改めて気づいた確かな気持ちもあった。「私はお仕事をしていないとダメなんだって。あっ、“私、仕事人間なんだなって”いう気づき。お仕事が好きなんだ、続けていくものなんだ、って思いました」。
西野七瀬に起こった変化「すごく社交的になった」
仕事量に対する不安はある一方で、時間に余裕ができたことで芽生えたものもあった。「すごく社交的になったと思います。家が大好きで家から出たくなかったのに。今はあんまり家にいられないんです。家族や友だち、乃木坂の卒業生とか、人をご飯に誘うようにもなりました」。誰かから強制されたわけではない。自然と起こった自分の変化を話し、少し照れくさそうに笑った。「無理して変わったわけではないです。少しずつかな~。時間ができたっていうのは大きいと思います。グループのときはなかなか自由な時間がなかったので、そもそも出かけようという気持ちにならなかった。休みがあれば身体を休めたかったんですよね」。
「でも卒業してから休みが少しずつ取れるようになったので、休みの日にくたくたになってるということは少なくなって。じゃあ美味しいものを食べに行こう、映画を観に行こう、舞台を観に行こう、って。今は家で休むより、外に行く方が息抜きになっています」。
プライベートでの変化は、仕事にもいい影響を与えた。現場でもコミュニケーションを取ることが自然に増えたという。「情けないですが自分から誰かに話しかけるってしてこなかったんです。でも今はコミュニケーションを自分からすることで生まれるものがあるんだなって実感しています」。
「あなたの番です」脚本家からの言葉「少しだけ自信が持てました」
毎日が楽しいから悩みがない、というわけではない。乗り越えるべき壁はやりがいとなっている。もともと負けず嫌いな性格。今でこそ世間の認識は「元乃木坂46のセンター」になっているが、デビュー当時は3列目だった。誰よりも急な坂道を駆け上がって今がある。過去のモデルプレスインタビュー(17年4月)では「壁を乗り越えるためになにが必要だと思うか?」の問いに「壁を乗り越えたあとのことを考えて頑張ります。なので乗り越えないと悔しいというか、自分に負けた気がしちゃう。そんな気持ちを味わうのは嫌だ。壁は自分、自分に勝つんだ!って気持ちで頑張ることですね」と答えている。
「今の悩みは役作り。いただいた役に対して、これでいいのかな、って自問自答の日々…。お芝居ってできているのか、できていないのか、まだまだ自分では客観視しづらいんですよね。でも周りの方々に褒めていただけることは素直に受け入れるようにしています。そう見えているなら良かったなって」。
特に印象に残っているのは、西野の顔と名前をさらに世間に浸透させた代表作「あなたの番です」脚本家・福原充則氏からの言葉。「『本当に素晴らしい表現をしてくれて、僕は涙が出ました』と言っていただけたのは、本当に嬉しかったです。少しだけ自信が持てました」としみじみ振り返った。
「アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋」では、その「あなたの番です」で主演を務めた田中圭と再共演。疑心暗鬼で対立し合った“あな番”から一転し、固く結束し合い、チームワークを武器に患者のために奔走していく。「田中さんが演じる瀬野章吾は今回、頼れる上司でとてもクール。手塚翔太とは全然違う。私が演じる相原くるみと対立構造ではないので、どんな風にご一緒できるのか楽しみです」と微笑んだ。
西野七瀬の“夢を叶える秘訣”――真矢ミキの何気ない一言に感化
西野が今作で演じる「相原くるみ」は、主人公・葵みどり(主演の石原さとみ)と同じ薬剤部で働く新人の病院薬剤師。原作ではみどりの同僚だが、今作では新人として先輩・みどりの指導を仰ぐ立場に。「医者は無理だけど薬剤師なら自分でもできそう」という消極的な理由で薬剤師の道を選んだが、みどりの患者への向き合い方を近くで見るうちに、仕事に対する意識が変わっていくという役どころだ。ドラマで回を重ねるごとに成長していく役になぞらえ、西野自身が思う、目標を達成するために必要だと思うこと、夢を叶える秘訣を聞いてみると、同作で共演する“真矢ミキとの会話”を引き合いに語り始めた。
「熱意です。撮影で真矢さんとお話していたら、何気なく真矢さんが『大丈夫だよ。熱意を持っていればね』と言ったのが、すごく心に響いて。真矢さんの口からそれが出たのが、重みがあって説得力があったんだと思います。すっと自分の中に入ってきました」。
今、西野七瀬が熱意を持って取り組んでいること、それはもちろん「女優の仕事」だ。(modelpress編集部)
西野七瀬(にしの・ななせ)プロフィール
1994年5月25日生まれ、大阪府出身。O型。2011年、乃木坂46の1期生オーディションに合格し、2012年に1stシングル「ぐるぐるカーテン」でCDデビュー。2014年、8thシングル「気づいたら片想い」で初のセンターに抜てきされ、以降、17thシングル「インフルエンサー」、22ndシングル「帰り道は遠回りしたくなる」など数多くの曲でセンターを務める。2018年をもってグループを卒業(※卒業コンサートは2019年2月)。卒業後は社会現象となったドラマ「あなたの番です」(日本テレビ系)で黒幕を演じ、その怪演ぶりが反響を呼ぶ。「ライオンのグータッチ」(フジテレビ系)、「グータンヌーボ2」(カンテレ系)でMCを務める。<インタビューこぼれ話>
1)乃木坂46在籍時もソロ仕事は数多くあったが、卒業後の大きな違いはメンバーにすぐに話せないこと。「ちょっとした話でも、聞いてよ~!ってすぐにできないのが寂しい。ひとりってこういうことなんだなって思いました」。
2)相原くるみは常にメモを持ち歩いているようで、西野さんは撮影中、気になったことはすぐにそのメモに書いているとのこと。一体、なにが書かれているのか…!?また、くるみのスニーカーはカラフルな一方で、西野さん自身は「黒ばっかり」とのことでした。
【Not Sponsored 記事】