平和すぎる吉沢亮と杉野遥亮、「もし同じ女の子を好きになったら?」にまさかの結論を出す<インタビュー>
2018.09.28 07:00
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実に平和である。映画『あのコの、トリコ。』(10月5日公開)で初めて共演した、吉沢亮(24)と杉野遥亮(23)。劇中では、幼なじみでありながら“恋と夢”の両方で火花を散らすライバル関係を演じた2人だが、インタビューの会話では絶妙にのほほんとした空気が漂っていた。ストーリーにちなんだ「もし、同じ女の子を好きになったらどうする!?」という質問に、平和主義な彼らが出したまさかの答えとは…!?
Q. 幼なじみの雫(しずく=新木優子)をめぐる「恋」、そして芸能界への「夢」を追いかける、頼(より=吉沢)と昴(すばる=杉野)を演じた2人。特に難しかったシーンは?
吉沢:劇中劇で「ロミオとジュリエット」を演じたシーンです。どこまで舞台の「ロミジュリ」として演じていいものなのか。ガチの舞台のテンションでやってしまうと、映画を観に来てくれる皆さんとの間に温度差が生まれてしまうかもしれないし、かと言ってしょぼいと思われても嫌でした。いい具合のラインみたいなものが難しくて。杉野:僕は、雫を含めた3人の関係性ですね。幼なじみだということと、高校生でありながら恋愛をし、芸能界で一緒に上を目指していくという環境があまり想像できなくて。お客さんがどの目線で観てくださるかわかりませんが、ヒロインの憧れという立場にも恐怖心を抱いていました。
― 三角関係はもちろん、芸能界の舞台裏のリアルな描写も見どころに。演じた役柄の境遇に共感したことは?
吉沢:頼に関しては、ないです。頼のモチベーションは完全に「雫のためにやるんだ」という気持ちですが、僕自身は全然違う。やっぱり(仕事は)自分のためにやっているものだから。ただ、人のために自分の殻を破るというのはカッコイイと思うし、男としてすごいなと思いました。それと、原作では元々芝居が天才的にうまいという設定なので、そこは単純に「ずるいな」って(笑)。シンデレラストーリーのような感じなので、羨ましいなと思いながらやっていました。
杉野:僕も(共感は)ないかな。昴みたいに強い自信は持っていないですが、最後に雫との関係がどうなるのか…というシーンでは、単純にカッコイイなと思いました。
吉沢:カッコイイよね。
杉野:僕は絶対にあんなにスマートには振る舞えない。できたとしても、「これを見て俺のこと好きになれよ」ってくらい、あざといことを考えてしまうと思います(笑)。昴は高校生なのに潔くてすごいですよね。
― 強気な昴から刺激を受けた部分が大きい?
杉野:刺激というか、ビックリしました。「この自信、どこから来るんだろう」って。裏で努力しているとか、確固たるものがあってこその自信だと思うので、自分も見習いたいと思いました。
― 舞台裏の描写で、特にリアルだと思った部分は?
吉沢:突飛な部分もありつつ、全体的には本当に忠実だと思います。セットの雰囲気とか、助監督さんの感じとかリアルだなと。劇中劇の「ロミジュリ」の舞台監督を、劇団プレステージの今井(隆文)さんが演じているんですけど、やっぱりめちゃめちゃうまい!ああいう部分ですごく説得力が出てきますよね。「あの怒り方、あるよな~」みたいな(笑)。
― 映画の撮影前に行われる、キャストの顔合わせのシーンも。
吉沢:ありますね。あんな怖い女優(=内田理央演じる山田華)はなかなかいませんけどね(笑)。
杉野:顔合わせって、緊張しますよね!
吉沢:緊張する。顔合わせで緊張しないことはないな、今のところ。
杉野:「うわあ~、今日顔合わせだ…」って思う(笑)。
吉沢:すげえわかる(笑)。偉い人いっぱいいるし。本読みが一番苦手。超緊張する!でもそういう舞台裏がきちんと描かれることで、この作品を観に来る中高生の方々にとっては、芸能界に親近感を抱くきっかけになるんじゃないかと思いました。
Q.共演してみて…「お互いの○○にトリコになった!」
吉沢:トリコになったかなあ?(笑)でも遥亮はたぶん、トリコにしがちでしょ?女性を。杉野:トリコにしがちですよ、僕たち。たぶん。
吉沢:しがちだね(笑)。
一同:(笑)
吉沢:遥亮は、距離感が可愛らしいです。最初はお互い人見知りというのもあり、「一応主演だから(コミュニケーションを)頑張ろう」と思って話しかけても、すごい反応が薄くて。「あ、はい…」みたいな(笑)。でも気づいたら、特にきっかけがあるとかでもなく、スッと壁を取っ払って来てくれて。女子はこういうことされたら嬉しいだろうな~、と思いました。いい具合にアホなんだよね、ちょっとね(笑)。
一同:(笑)
杉野:なんでですかね?アホってよく言われます(笑)。
吉沢:ちょっと抜けてる感じ。でもそこが女子の母性本能をくすぐるのかなと思います。
杉野:へえ、そっかあ。僕のトリコになりました?
吉沢:なりました。
一同:(笑)
杉野:吉沢くんは、飄々としていて常に一定のテンション。だけどそういう人がたまに弱さを見せた時、女性はたぶんコロンってトリコになるんですよ(笑)。なんか面白かったり、キュートだったり。そういう違う一面が見えた瞬間じゃないですかね。僕、まだ見てないですけど。
吉沢:見てないんかい(笑)。
杉野:でも、なんかちょっと見たことある。
吉沢:あるんだ。どっちだよ!
杉野:あります。
吉沢:あるみたいです(笑)。
― 2人が仲良くなったきっかけは?
吉沢:撮影した当時は仲良かったんですけどね…
杉野:(笑)
吉沢:この間、撮影が終わってから1年ぶりくらいに会って、一緒にお酒を飲んで。千葉雄大くんと3人だったんですけど、(杉野が)敬語に戻ってたっていう(笑)。
杉野:しかも「吉沢さん」って(笑)。当時は「お亮」って呼んでいたのに。
吉沢:あの距離感忘れちゃったのかなって。寂しかったです(笑)。
杉野:でも今日(=取材)でまたちょっと、ね。縮まりつつありますよ。「吉沢くん」になりました。
吉沢:「さん」から「くん」に。でもまた次会う時には…。
杉野:だから、定期的に会ってください。
吉沢:定期的にね。またご飯でも行きますか(笑)。
杉野:撮影の時は、よく一緒にゲームやりましたよね。携帯でめっちゃミミズ育てました。でもあの時の僕、図々しかったかな?ってふと考えたりして。
吉沢:なんで?全然いいのに。
杉野:タイミングを見計らって、またあの距離感に戻りたいと思います(笑)。
吉沢:そういえば、ばーちー(=千葉)も俺のこと「吉沢さん」って言うからね。
杉野:そうなんですよね。その影響もあると思います。
吉沢:確かに仲良い人はみんな「吉沢さん」って言う。そういうキャラなのかな?
杉野:確かに。僕も「吉沢くん」より「吉沢さん」って言いたいですもん(笑)。
― 共演した中で、お互いにライバル意識を抱くようなポイントはありましたか?
吉沢:ライバル?ないかなあ。
杉野:僕たち、平和主義だと思います。
吉沢:そうだね。お互いのいいとこだけ褒め合ってね(笑)。
杉野:そう。飲みに行った時もそんな感じ。
吉沢:今回、2人でしっかり芝居をしたのが2シーンくらいしかなくて。でも終盤、セットの中で2人で話すシーンは長回しで撮ったんですけど、すごくいい緊張感でした。僕はずっと受けの芝居だったので、彼がどう動くかを見ていたんですけど、そこはちょっと焦りました。「うわっ、コイツすげぇ部分出してきやがったな!」と思って(笑)。
杉野:結構テイクを重ねたんですよね。
吉沢:そう。そのたびに彼の何かが出てきている感じがしました。本気が見られたというか。
杉野:ありがとうございます。でも僕自身は全然、意識してませんでした。むしろ、ちょっとセリフが出てこなくなっちゃったりとかして。本当に緊張感がすごかったんです。でも最初は確かに、頼の内面から出るものに負けていた部分があったので、そこから自分がどれだけ成長できるかという変化はしっかり見せられたらと思っていました。
Q. 頼のように「好きな女の子のために、自分自身が変わった」経験はある?
杉野:あります。吉沢:ありますよね、そりゃあ。コロコロ変わりますよ(笑)。それこそ、LINEとか。僕は普段、絵文字を全く使わないけど、相手が使う人だったら、それに合わせて使ったりします。口調も変わったりするし。しない?
杉野:僕、LINEとかはあまり。けど、自分が“その人の好きな人になろうとする”っていうか…。
吉沢:カッコイイ。
杉野:中学生や高校生の時は、コロコロ変わってました。クールぶったかと思えば、女子と近い男子になってみたり。いろいろやってみました(笑)。
吉沢:でも変わろうと思って変われるのはいいことだよね。
杉野:その子がどういう人を好きか、みたいなリサーチは必要だと思います。
吉沢:接近する前に、基礎を固めておくってことか。固めてからいくの?
杉野:はい。
吉沢:なるほど、素晴らしいですね。
杉野:(笑)
― ではこの作品のように、仲のいい友達が恋のライバルになったらどうしますか?
吉沢:相手にもよるなあ。「余裕だな」と思ったら行くかも(笑)。
一同:(笑)
杉野:それはわかるなあ。ちょっとヘンテコな奴だったらね。
吉沢:ヘンテコな奴だったら逆に、「こんな奴に任せられない!」ってなるかもしれない。逆に昴みたいなタイプが相手だったら、スッと身を引くと思います。「勝てねえな」って思って(笑)。
杉野:僕もそういう経験あります。勝てないっていうか、もう気持ちがあっちに向いてるってわかった段階で引きました。
吉沢:「そっち系が好きなんだ」みたいな?
杉野:そうそう。「そっち系か、じゃあ俺は違うな」って(笑)。
Q.もし、2人が実際に同じ女の子を好きになったらどうする!?
杉野:えー、作戦会議します。吉沢:するかもね。でも俺、譲っちゃう気がするなあ。普通に。
杉野:えー!マジっすか?
吉沢:遥亮には勝てない気がする、実際(笑)。
杉野:いや、僕こそ勝てないと思うので、平和的に…3人で付き合うのはどうですか?
吉沢:3人で?!(笑)
杉野:「今日は吉沢くんの番」みたいな…
吉沢:月・水・金は俺?
杉野:そう。シフト制みたいな感じ(笑)。
― 好きな女の子のタイプは被りそうですか?
杉野:どうなんですかね?
吉沢:どうだろう。でも、わかりやすい人が好きでしょ?
杉野:う~ん、どうだろうな。
吉沢:そうでもない?
杉野:僕は気さくな人が好きです。自分があまり話さないタイプだから、2人でいる時も無理に話さなくて大丈夫な人が好きです。
吉沢:わかる。でも戦うとして、俺にあって遥亮にないものってなんだろう…?
杉野:なんで今日そんなに褒めてくれるんですか?(笑)
一同:(笑)
杉野:今日ちょっと嬉しい気分なんですか?
吉沢:うん、ちょっと嬉しいかも(笑)。なんだろう…でもさっき話したように、相手がどういう女性かにもよりますよね。
杉野:そうですね。
吉沢:僕らは好きなタイプがそんなに遠くない。だからどっちと付き合っても同じような感じになると思う(笑)。
杉野:僕もそう思います。僕は2人でいても気分屋で、しゃべらない時はしゃべらないし、僕といてもつまらない気がするんですよね。…って思いながら吉沢くんを見てみると、吉沢くんもそうじゃないかなって(笑)。
一同:(笑)
吉沢:そうなの。
杉野:ですよね?だから、3人でワチャワチャしゃべるのが楽しいと思います!
吉沢:うん、それが一番!(笑)
(modelpress編集部)
映画『あのコの、トリコ。』(2018年10月5日公開)
出演:吉沢亮新木優子 杉野遥亮
水上剣星 大幡しえり・内田理央 古坂大魔王/高島礼子(友情出演)/岸谷五朗
原作:『あのコの、トリコ。』白石ユキ(小学館 Sho-Comi フラワーコミックス刊)
監督:宮脇亮
脚本:浅野妙子
音楽:吉俣良
主題歌:「トリコ」Nissy(西島隆弘)
<ストーリー>
地味で冴えない男子高校生の鈴木頼(吉沢亮)は、ある日、幼い頃から好きだった立花雫(新木優子)と再会する。モデルの仕事をしながら女優を目指す雫の付き人として同行した広告撮影では、共演するはずだった、頼と雫の幼なじみでもあり人気俳優の東條昴(杉野遥亮)が、あるアクシデントで帰ってしまい、雫は降板させられそうになる。そんな雫を助けるために頼はなんと昴の代役を受けることに!そして、頼がカメラの前に立つと別人のような輝きを放ち、雫は思いがけずときめいてしまう。そしてこの広告が話題となり、頼、そして雫と昴の未来を変えていく―。
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