モデルプレスのインタビューに応じた今市隆二(C)モデルプレス

<三代目JSB今市隆二インタビュー>ソロ活動の先にグループの未来を見据えて…「今回が一番大きく変わるんじゃないかな」

2018.08.05 07:00

三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBEの今市隆二が、モデルプレスのインタビューに応じた。8月1日に、ソロとしてコンプリート・アルバム『LIGHT>DARKNESS』(ヨミ:ライトダークネス)をリリースした今市。同アルバムを引っさげ、11日からは自身初のソロツアー「RYUJI IMAICHI LIVE TOUR 2018 “LIGHT>DARKNESS”」を開催する。同じく、三代目J Soul Brothersのボーカル・登坂広臣も、8日にコンプリート・アルバム『FULL MOON』(ヨミ:フルムーン)をリリース、18日にソロツアー「HIROOMI TOSAKA LIVE TOUR 2018 “FULL MOON”」をスタート。デビューしてから約8年、同じグループから同時期に2人のボーカリストがアリーナツアーを実施――グループとしてはもちろんだが、個々の活躍も勢いを増す中、このタイミングでのソロ活動にはどんな意味があるのか?“ボーカリスト・今市隆二”の胸の内を探る。

  

今市隆二「思い出に残る1枚に」―初のツアープロデュースは「なかなか大変」

― 今市さんは2018年に入りソロ活動を本格始動し、1月から4ヵ月連続でデジタルシングルを配信されました。そして今回、コンプリート・アルバム『LIGHT>DARKNESS』のリリースです。現在の率直な心境を教えてください。

今市:三代目の最新アルバム(6月6日リリース『FUTURE』)にも、自分と登坂のソロ楽曲のディスクが収録されたんですが、今回はパッケージとして全14曲収録されて、初めて形になったので、自分のアーティスト人生の中でも思い出に残る1枚になったなと思っています。

― ソロとしてアルバムをリリースするというのは、ソロ活動をスタートさせた当初から目標としてありましたか?

今市:ありました。ソロとして楽曲もたくさん作って、配信はしていたけど、やっぱり形に残すっていうのは考えていました。すごく嬉しいです。

今市隆二、コンプリート・アルバム『LIGHT>DARKNESS』(8月1日リリース)ジャケット写真(提供写真)
― タイミングとしてはいかがでしょうか?

今市:ツアーが元々このタイミングと決まっていて、それに向けてのコンプリート・アルバムなので、ツアーキックオフ的な意味もあるんです。これをたくさん聴いて、ツアーに来ていただいたら、もっと自分の世界観を感じてもらえるかなと思います。

― ツアーも開幕が迫っていますね。

今市:絶賛リハーサル中です。頭を使って、体を動かして…当たり前なんですけど、ソロツアーなので、演出も構成も全部自分でやらなきゃいけないですし、考えることが多いです。集中して臨んでます。

― グループでのツアーだと、そういった役割というのは?

今市:演出は基本パフォーマーが作ってくれるので、ボーカルはそれをベースに意見を出す、って感じです。今回は全部自分がプロデュースしているので、なかなか大変だなと思いました(笑)。ただ、その分やり甲斐は感じています。

― グループとの違いを出すという意味で、今回最も意識した点はどこでしょうか。

今市:三代目では、魅せる部分はパフォーマーが作ってくれているので、そこをソロとしてどう表現するかというのは気をつけました。魅せるところは魅せて、聴かせるところは聴かせてっていうメリハリを作っています。

― ソロアーティストとしてステージをプロデュースする上で参考にした方はいらっしゃいますか?

今市:去年の6月頃にLAにホームステイしていたので、その頃に海外のアーティストのライブをよく観に行っていたんです。それは参考になっています。

― ほかのアーティストの方のライブを鑑賞する際には、常にそういった意識を?

今市:アリーナ規模のライブだと、自分があそこに立ったら…ってイメージをしながら観ています。ブライアン・マックナイト、ブルーノ・マーズ、ジャスティン・ティンバーレイク…好きなアーティストが本当に多いんですけど、自分のルーツにもなっている人たちなので、観るときには自分に落とし込める部分を意識して。それはライブの演出だけではなくて、プロモーションの仕方とか、常にアンテナを張って、これやったら面白いんじゃない?って考えてます。

今市隆二(C)モデルプレス
― 今回、プロモーション活動の中で今市さん自身が提案したことがあれば教えてください。

今市:全国プロモーション。ソロプロジェクトが始動したときに、自分の足で各地を回って挨拶したいなと思ったので、全国を回らせていただきました。熊本に行ったり北海道に行ったり。直接挨拶したいって気持ちが強かったんです。熊本は初めて行きました。

― そうだったんですね。

今市:ライブでも行ったことがなかったんです。生放送のテレビに出演させていただいたんですけど、テレビ局を出たらめちゃくちゃ人が集まってくださっていて。2、300人くらいいたかな?すごく温かく迎え入れてくれて。もし人が集まらなかったら…って思っていたので。

― 今市さんが来たら集まります(笑)。

今市:いやいや。本当に嬉しかったです。

― 熊本では、ご当地グルメは食べましたか?

今市:馬刺しを食べました。NESMITHさんが熊本出身なので、ツアーのときはいつも差し入れでくださるんですけど、それが美味しくて好きだったので、熊本の地で食べられてよかったです。

― 地方ならではのエピソードですね。ほかに思い出に残っている場所はありますか?

今市:初めて行ったのは熊本くらいで…あとは静岡も久しぶりでした。三代目のアリーナツアーのときだったので、3、4年ぶりです。東京に近いですけど、なかなか行く機会がなくて。そのときも結構人が集まってくださって嬉しかったですね。

― 今市さんが来るとなったら、全国どこでも集まると思います(笑)。

今市:いやいや(笑)。

登坂広臣との疑惑の“2人ご飯” 今市隆二に直接聞いてみた

― 話は変わって、「SPARK」(今市がナビゲートするラジオ番組/J-WAVE、毎週木曜日24時~)では登坂さんと初の番組対談も。モデルプレスで対談決定のニュースを配信した際には、反響がすごかったです。※放送は8月2・9日。インタビュー時は放送前。

今市:そうなんですか?へえ~…

― そんな微妙な反応を…

今市:(笑)。臣とは元々ラジオを一緒にやっていたので、6年ぶりくらい?一緒にラジオブースに入って対談するのはそれ以来なので、懐かしい感じがしました。

― 感想は?

今市:三代目の活動で一緒にいる時間が長いんですけど、改めて臣からアルバムの話を聞くってことがなかったので、「実はこういうテーマで書いてて…」とか、そのとき苦労した点を聞けてすごく良かったなと思います。そういうところでしか聞けないので。

― 普段はアルバムの話をする機会がなかったですか?

今市:ソロプロジェクトに関しては一切話してないです。ボーカルに限らずソロ活動はそれぞれがセルフプロデュースしているので、メンバーに相談するってことがないですね。そこはもう1人でやるっていう意識がそれぞれにあるというか。臣のアルバムもファンの皆さんと同じタイミングで聴くし、健ちゃん(山下健二郎)の舞台もファンの皆さんと同じタイミングで観るし、岩ちゃん(岩田剛典)のテレビも。

今市隆二(C)モデルプレス
― 登坂さんのコンセプト・アルバムについては、聴いてみていかがでしたか?

今市:やっぱり臣のイメージが投影されているし、ソロの臣らしいアルバムになっているなと思いました。1曲落ち着いたバラードが入っていて、ファンの方は喜ぶんだろうなとか、客観的にもなれましたし、臣が今やりたいジャンルやスタイルが聴いて分かることもあったので、面白かったです。

― 今回のインタビューで、登坂さんについて絶対にお聞きしたいことが一つあって…

今市:変なこと聞かないでくださいね(笑)。

― (笑)。3月にフォトエッセイ(「TIMELESS TIME(タイムレス・タイム)」)のインタビューをさせていただいた際、今市さんが登坂さんと2人で最後にご飯に行ったのは3年前で、そのときは登坂さんから誘われたというお話をしていただいたのですが、ファンの方から誘ったのは今市さんじゃないか?というご指摘がいくつかありまして…

今市:あれ、逆?……(考える)あっ3年前のご飯は、ATSUSHIさんきっかけですね!それが最後じゃなくて最初で、自分はATSUSHIさんとよくご一緒させていただくのですが、そのときに「初めてのドームツアーだから、1回2人でご飯行った方がいいんじゃない?」って提案してくださって、ATSUSHIさんが段取りをしてくれたんです。臣のこともATSUSHIさんが3人でって誘うけど、当日はATSUSHIさんが来なくて自分と臣だけっていう。

― それが初めての2人ご飯のとき。

今市:で、その次の年に誘ってくれたのが臣。それが1、2年くらい前です。ごめんなさい、ちょっと間違ってましたね。

― 最初がATSUSHIさん、2度目が登坂さん、では次は今市さんが…

今市:…それはタイミングで(笑)。

― 前回のインタビューのときと同じお答えですね(笑)。

今市:メンバー全員とかでは、飲んだり食べたりしているんですけどね。

― その際には、お互いソロ活動について感想を言い合うことはありますか?

今市:そういうときは出ます。「あのPV観たよ」とか「あれ良かったよ」とか。

― コンプリート・アルバムについて何か反応は?

今市:NAOTOさんが最新MV(Out of the Darkness~Catch my Light)を観てくださったみたいで、「あれめっちゃいいじゃん。あんなに動けたんだね」って言ってくれて嬉しかったです。


― ソロとして踊る今市さんが新鮮です。コンプリート・アルバムでは、様々なチャレンジをされたかと思いますが、個人として今後新たにチャレンジしたいことがあれば教えてください。

今市:最近アパレルを始めたんですけど、新鮮でやりがいがあって、色々なことをプロデュースしてみたいなって気持ちが出てきました。まだブランドを立ち上げたばかりなんですけど、面白いし良い経験になってます。

ソロ活動の先に三代目JSBの未来を見据えて…「今回が一番大きく変わるんじゃないかな」

今市隆二(C)モデルプレス
― 現在、今市さん、登坂さん以外にも三代目の皆さんは、ELLYさんが先日ソロツアー(NEOTOKYO ~THE PRIVATE PARTY 2018~)の千秋楽を迎え、山下さんは主演舞台(八王子ゾンビーズ)がまもなく上演開始、NAOTOさん、(小林)直己さん、岩田さんはEXILE復活で9月からツアーがスタート(EXILE LIVE TOUR 2018-2019 “STAR OF WISH”)…とそれぞれの活動に注力している形になるかと思いますが、ご自身にとって今はどういった時期と捉えていますか?

今市:まずLDHでいうと、今年はEXILE復活というのがすごく大きな出来事だと思います。その中で、自分と臣がソロでアリーナツアーを回るんですけど、同じグループから単独で2人がアリーナ規模でって、LDH的にもなかったことだと思うんです。だからこそ、三代目に帰ったときに今回が一番大きく変わるんじゃないかなと感じています。実際に自分たちもそうなってみないと分からないですけど、ソロを経験したことで、三代目としてのバリエーションも増えていくだろうし、今はそのためにもソロツアーを成功させるっていうのが自分たちのやるべきことかなと思っています。

― 11月には、グループとしてデビューして丸8年。10周年という大きな節目も近づいてきましたが、そこは意識しますか?

今市:HIROさんを軸に会議で色々な物事を話し合ってるんですけど、先のことは大枠が段々と決まり始めています。三代目あってこその自分たちなので、そこは変わらず妥協せず、良い作品も作っていきたいですし楽しみにしています。

― “EXILE復活”はもちろん、後輩グループも増えている中で、ほかのグループから刺激を受けることはありますか?

今市:EXILEが一番上にいて、三代目もほかのグループも世代が違うので、やることがぶつかるってことはないんですよね。それぞれの色を常に磨いていくって感覚で。自分はEXILEが元々大好きで、EXILEに夢をもらった一人なので、復活は嬉しい出来事ですし、ライブも楽しみにしているので、そういう部分での刺激はあります。

あとは、先日「DANCE EARTH FESTIVAL 2018」(DANCE EARTH PARTY主催のイベント)に、ATSUSHIさんがRED DIAMOND DOGSとしてご出演されたときにお伺いしたんですけど、MATSUさん(松本利夫)、USAさん、MAKIDAIさんがサプライズでご登場されて、最後にはTAKAHIROさんも加わって「Rising Sun」をパフォーマンスされたんです。そのときに、EXILEはやっぱりすごいなって改めて思いました。見ているだけで幸せになれるというか、一人ひとりのパワーがすごく強いし、お三方が出てきた瞬間に深みも出るし、綺羅びやかになるし。ATSUSHIさんのソロステージももちろん素晴らしかったんですけど、EXILEと合致したときには違うパワーを感じました。その総合力は、三代目の7人にもあると思うので、そこを大切にしつつ、あとは楽曲を。「Rising Sun」がかかると、皆さん上がりますよね。愛される曲をどんどん作っていく、曲力もすごく重要だなと改めてそのステージで感じました。

今市隆二(C)モデルプレス
― 最後になりますが、モデルプレス読者に向けて、コンプリート・アルバム『LIGHT>DARKNESS』の聴きどころをお願いします。

今市:アルバム、ツアータイトルの『LIGHT>DARKNESS』は、自分の中で人生のテーマのようなものです。生きていたら幸せなこと楽しいことばかりじゃなくて、辛いことも苦しいこともあると思うんですけど、自分の思いとか信念を貫き通せば、絶対に光は見つかると思います。そういうことを、自分の歌や音楽で伝えていきたいですし、今苦しい思いとか辛い思いをしている人の背中を押せるアルバムになればいいなと思っています。自分のソロの色が濃く出た作品になっていると思うので、ドライブでも電車の中でもバスの中でもどこでも、皆さんの好きなタイミングで聴いていただいて、癒やしに繋がるといいなと思っています。ぜひ、聴いてみてください。

― ありがとうございました。

今市隆二、初のコンプリート・アルバム『LIGHT>DARKNESS』

今市にとって初のコンプリート・アルバムとなる『LIGHT>DARKNESS』は、【三代目J Soul Brothers】【今市隆二】【登坂広臣】の3つの異なる世界観が1つになった三代目J Soul Brothersのオリジナル・アルバム『FUTURE』に収録された楽曲に加えて、新曲&映像コンテンツも追加したフルボリュームな内容。

今市隆二(C)モデルプレス
LIGHT=光とDARKNESS=闇。「EXILEに夢をもらった一人」という今市にとって、光とはEXILEだったのだろう。そして今は、今市自身が誰かにとってのその光になっている。ソロ活動への楽しさを見出しながらも、見据える先にあるのはグループのこと。ソロツアーを経て手にいれた新たな光がメンバーと交わったとき、きっとこれまで以上の輝きを放つはずだ。(modelpress編集部)

今市隆二(いまいち・りゅうじ)プロフィール

今市隆二(提供写真)
1986年9月2日生まれ。京都府出身。2010年に行われた「EXILE Presents VOCAL BATTLE AUDITION 2 ~夢を持った若者たちへ~」で合格し、三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBEのボーカルに抜擢され、同年シングル「Best Friend's Girl」でデビュー。

2018年からはソロ活動も開始。1月から「ONE DAY」「Angel」「Thank you」「Alter Ego」を連続配信。3月26日には、初のフォトエッセイ『TIMELESS TIME(タイムレス・タイム)』を発売。自身の初のコンプリート・アルバム『LIGHT>DARKNESS』(8月1日リリース)を引っさげ、初のソロツアー「RYUJI IMAICHI LIVE TOUR 2018 “LIGHT>DARKNESS”」が8月11日サンドーム福井よりスタートする。
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