<沢尻エリカインタビュー>「まず太ることがなくなりました」続ける美習慣とは?私生活での“海外移住”願望も明かす
2018.06.19 07:00
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女優の沢尻エリカ(32)がモデルプレスのインタビューに応じた。23日公開の映画『猫は抱くもの』(犬童一心監督)にて『ヘルタースケルター』(2012)以来6年ぶりに映画主演をつとめ、なりたい自分になれていないアラサー・沙織を好演。芸能生活20年を迎えた今の率直な心境や今後の人生の展望、毎日続けている美習慣などライフスタイルについても語っている。
沢尻エリカ、オファー「即決」の理由
― 今作のオファーを受けたきっかけとして、日本アカデミー賞の授賞式(※『ヘルタースケルター』で優秀主演女優賞を受賞)で犬童監督に会ったというお話がありましたが、それ以外にストーリーや役柄での決め手はあったのでしょうか。沢尻:とにかく“犬童監督が作る猫映画”というポイントですね。本当にその要素だけで「絶対に面白いものが出来るんじゃないか」という期待があり、台本を読む前に即決という感じで。
― 作品選びの基準は時期などによって変わりますか?
沢尻:変わります。台本を読んで、自分の中で想像してみて「見えるか見えないか」みたいなところもあるんですけど、読んでいるうちに「これは絶対に出来ないな」とか、考えすぎてわからなくなる時もあるんですよ。だからこそ今回はシンプルに要素を拾って、「これだったら出来るか出来ないか」で決めたんですけど、それで良かったなとすごく思います。しっかり読んでいたら「元アイドルで、こんなに歌って踊って…!?」という風に身構えてしまったかもしれないし。
― その時々のご自身の状況から、“こういう女性像を演じてみたい”と選ぶことは?
沢尻:自分が望んで「こういう役どころで」ということはあまりないですね。お話をいただいた中で、自分がやりたいと思えるものを選ぶ。そんなに意識はしていないんですけど、自然と役柄のタイプはバラけているような気がします。
― 沙織と猫の良男(吉沢亮)のやり取りが描かれる中で、演劇の手法を織り交ぜるなど、この映画にしかない表現が詰まっています。
沢尻:本当にそこはなかなか新しい表現方法だなと思いましたし、作っていて楽しかったです。撮影の前に舞台稽古のようなものをやってはいたんですけど、現場に入って初めて「こうなるんだ」とわかることも多くて。セットの規模感や実際の感覚は、やはりリハーサルの段階では掴めないところでした。
― 監督と特に慎重に進めた部分などはありましたか?
沢尻:劇中ではっきりと線引されているわけではないんですが、“ここは沙織の想像の世界であろう”というシーンがあります。良男と話しているところは特にそうなんですけど、そこと普段のシーンの差をどうやってつけようか、という部分は工夫しました。
沢尻エリカ、20年の歩みとこれから 海外移住の願望も
― 特に女性はがむしゃらな沙織の生き方に共感しながら観られるのではないかと思います。沢尻:そうですね。誰でも生きていれば悩むことはたくさんある。仕事だったり人間関係だったり…そういった点では私も普通に共感できます。個人的には特に若い頃…10代は悩みが多かった時期でした。それでも生きていくしかないので、自分なりに答えを見つけて…という繰り返しだったような気がします。
― 今年、芸能生活20年という節目になりましたが、振り返って率直に思うことは?
沢尻:女優として色々な役を演じさせていただき、楽しかったという思いが強いです。気持ちの面では色々と楽になりました。気を張らず、「自分が楽しめることに素直になるのが一番だ」と思えるようになって。
― それは何かきっかけがあったのですか?
沢尻:普通に成長していくにつれて。大事なことは、自分がどう捉えて生きていくかだと思うので。周りの様々な意見もありますが、自分が楽しく仕事をして、芝居が好きでいられる現状だけで十分だなと思っています。
― 一番のターニングポイントを挙げるとしたら?
沢尻:作品で言うならやはり『パッチギ!』(2005)でしょうか。井筒(和幸)さんという、芝居をこよなく愛する監督の元で勉強をして、現場を経験できたことが土台としてあるので、それが大きなターニングポイントだったと思います。
― 内面でご自身の核となる、変わらない部分はありますか?
沢尻:常に自然体でありたいという意識はあります。例えば現場や監督によって、作品の作り方が全く変わってくることもあるので、その都度監督の求めていることに近づくためには柔軟さが求められますよね。そこは作品に入った時はすごく意識します。
― 30代のうちにしておきたいことはありますか?
沢尻:舞台に出演してみたいです。生の演技を一度は経験してみたいなと。プライベートでは、30代でもう一回海外に住みたいです。
― やはり海外の生活で培われた部分は大きいでしょうか?
沢尻:はい。全く違う価値観で生活することは自分にとってすごく良い刺激になるし、まず外国に行くと、みんな同じ人としてフィルターなく接してくださる。その分、自分の立ち振る舞いひとつで色々と変わってくるわけで。そういう人として大切な人間性みたいなものは、海外の経験で学んだ部分だと思います。逆に日本に戻ってきたことで、本当に世界は広いし、色々な価値観や概念があるんだということも改めて実感しました。
― では将来暮らすなら、海外か日本かで言うと…
沢尻:それは日本!特に自然が豊かな地方が良いです。今は仕事をしているので東京にいますけど、将来的に住みたいとは思えなくて。長野とか新潟とか…そのくらい自然に触れられるところに住めたらいいですね。
― 今は国内旅行でそういった場所に行かれたりも?
沢尻:毎年行っています。奥多摩や箱根、伊豆…最近は伊勢に初めて行って、とても良い経験になりました。そんなにスケジュールをきっちり決めず、行った先でおいしいものを食べたり、美術館に行ったり…ゆっくりと過ごすのがすごく好きです。
沢尻エリカの美習慣「まず太ることがない」運動と食生活の意識
― 日頃の美習慣についてもお伺いします。今、お肌のケアで特に気をつけていることは?沢尻:忙しくなってくるとどうしても荒れがちになってしまうんですけど、基本的な栄養の摂取や睡眠に加えて、とにかく保湿に気をつけています。寝る前の保湿パックは日課です。
― 食事や運動で気をつけていることはありますか?
沢尻:食事は野菜をバランスよく摂ること。運動はパーソナルトレーナーをつけて体幹トレーニングとヨガを。ここ2年くらい集中的にやっているので、まず太ることがなくなりました。これは若い頃からやっていたことなんですけど、しばらくやめていた時期があって。また本格的にワークアウトをするようになってからは代謝が上がり、筋肉がついてきたので太ることがなくなりました。体を動かすのは好きだけど、走ったりするのは苦手で。ヨガとかゆっくり自分のペースで出来る運動が合っているんだと思います。
沢尻エリカ、夢を叶える秘訣を語る
― 最後に、夢や目標に向かって頑張るモデルプレス読者に向けて“夢を叶える秘訣”をアドバイスお願いします。沢尻:自分を信じることです。迷ってしまったらそれで終わり。自分を信じていれば、いつか絶対に結果は出てくると思います。
― ありがとうございました。(modelpress編集部)
映画『猫は抱くもの』(2018年6月23日公開)
監督:犬童一心原作:大山淳子『猫は抱くもの』(キノブックス刊)
脚本:高田亮
音楽:水曜日のカンパネラ
出演:沢尻エリカ/吉沢亮 峯田和伸 コムアイ(水曜日のカンパネラ)/岩松了
<ストーリー>
なりたい自分になれてない!1人と1匹の妄想が、自分らしい幸せに気付かせてくれる―
思った通りの自分になれなくて、いつしか投げやりな生き方に慣れてしまった沙織(沢尻エリカ)。元アイドルのアラサーで、今はスーパーで働く彼女が心を開くのは、こっそり飼っている、ロシアンブルーの猫・良男(吉沢亮)だけ。今日いちにちの出来事を、妄想を交えつつ良男に話して聞かせる沙織。沙織の心に寄り添ううち、良男は自分が沙織の人間の恋人で、彼女を守れるのは自分だけだと思い込んでしまう。そんなある日、沙織の前に“ゴッホ”と呼ばれる売れない画家・後藤保(峯田和伸)が現れ、良男は沙織の変化を目の当たりにする。ある晩、良男は月に誘われるように外の世界に飛び出し、迷子になってしまい…。ゴッホや、ゴッホを慕う猫・キイロ(コムアイ)、個性豊かな猫たちとの出逢いを通じて、1人と1匹は、自分らしく生きるすべを見つけていく。うまくいかないことの輝き。置いてけぼりをくらっている時間の豊かさ…。灰色の日常がカラフルに輝きはじめる、心温まる物語。
沢尻エリカ(さわじり・えりか)プロフィール
1986年生まれ。東京都出身。映画のデビューは、森岡利行監督の『問題のない私たち』(04)。その後、井筒和幸監督の『パッチギ!』(05)のヒロインを演じ、第29回日本アカデミー賞新人俳優賞、話題賞俳優部門ほか各賞を受賞し、その演技力が評価される。その後の出演作に、『間宮兄弟』、『手紙』、『クローズド・ノート』等。蜷川実花監督の『ヘルタースケルター』(12)では日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞。また近年では、テレビドラマ「母になる」(17)での演技が注目され、映画『不能犯』(18)では刑事役を熱演。『食べる女』(9月下旬公開予定)、『億男』(10月19日公開)などが控える。7月スタートのドラマ「ハゲタカ」(テレビ朝日系、木曜よる9時~)にヒロインでレギュラー出演。
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