<乃木坂46井上小百合インタビュー>必要不可欠だった経験「怖かったのを今でも覚えています」【舞台「若様組まいる~アイスクリン強し~」】
2018.05.05 20:50
views
乃木坂46の井上小百合(いのうえさゆり・23)がモデルプレスのインタビューに応じた。舞台『若様組まいる~アイスクリン強し~』(4月27日~5月6日サンシャイン劇場で上演)に出演。舞台で着実に演技力を磨く彼女に今作のことはもちろん、女優としての成長と手応え、目標、さらには夢を叶えるために必要だと思うことなどを聞いた。
井上小百合“小悪魔”をどう演じる?
畠中恵氏の人気小説『アイスクリン強し』(講談社文庫刊)は、明治23年を舞台に駆け出しの西洋菓子職人・皆川真次郎と旧旗本出身の警官たち「若様組」らが繰り広げるスイーツ文明開化物語。井上は、表は誰からも好かれる華族の令嬢、裏では手下(小野寺ずる)を使い、自分の思い通りに事が進むよう腹黒い手段も使う小悪魔令嬢・紫堂志奈子を演じる。自分に興味を持たない皆川真次郎(玉城裕規)を振り向かせるため、邪魔な小泉沙羅(宮﨑香蓮)を排除すべく笑顔を振りまく。そんな志奈子の小悪魔ぶりにも注目したい作品。― 井上さんが演じる志奈子はどのような役ですか?
井上:最初に脚本を読んだときは本当に嫌なやつだなって思いました(笑)。でも稽古をしていくうちに、その志奈子ちゃんの奥の部分がわかってきて「あっ、本当はいい子なのかもしれないな」って。すべてに対して空回りしていて、本当はいろんなこと考えているのにそれが裏目に出ちゃう子。でも自由に生きることや、誰かを好きになること、自分の好きなものを追求できること、そういうことはすごく素敵なんだよ、っていうのが、志奈子ちゃんを通して伝わったら嬉しいですね。
― 稽古は1ヶ月ほどだったそうですが、手応えはいかがですか?
井上:原作に志奈子ちゃんはあまり出てこないキャラクターなので、稽古が始まるまではこのキャラをどのように演じようかなと迷っていました。でも稽古をやっていくうちにだんだんわかってきてすごく楽しかったです。普通の漫画原作はきっと正解があるんです。でもそれとは少し違った形で、小説を具現化するというのはすごく面白い挑戦だなって思いました。
― いつもの役作りとは違いましたか?
井上:そうですね、原作があるとどれだけ原作に近づけるか、自分をどうやって消そうか、と考えます。オリジナル脚本だったら、そのキャラクターをどれだけお客さんに面白く伝えられるかを考えるんですけど、今回は日常的なものを舞台にしているので、演出の村上(大樹)さんからも、お客さんに向けて演技をするというより、日常をただ客観的に見られているような演技をしてほしいと言われて…それがすごく難しかったです。
― 稽古場の雰囲気はいかがでしたか?
井上:すごく楽しいです。私、最初の顔合わせとかで絶対に上手く喋れないんです、本当に人見知りなので…。でも今回の舞台はこれまで共演した方も多いのでそれがなくて、最初から和やかなムードで始まりました。私としてはとてもやりやすくてありがたかったです。
“女優・井上小百合”の成長と手応え
― これまで数多くの舞台で経験を積まれてきましたが、女優としての成長を感じることはありますか?井上:う~ん、自分では成長の実感があまりないんです。でも最初は本職がやっぱりアイドルという立ち位置なので、お芝居の世界に入ることがすごく億劫でした。もともとお芝居をやりたいなという気持ちはあったんですけど、アイドルを経由して入ってくるのは、役者さんから見たらどういう風に映るんだろうという恐怖心があって。でもどの現場でも本当に皆さんが優しいんです。刺激をいただいて、いろんなことを吸収させていただいて、勉強になることばかり。少しずつですがお芝居の世界に居場所を見つけてきたようには思います。
― よく聞かれるとは思いますが、アイドルの井上小百合と、女優の井上小百合は、なにか違いますか?
井上:違いますね、気持ち的にはいっしょですが、やっぱり見せ方が変わってきます。アイドルだったら自分をどれだけ可愛く見せられるか、ファンの方を楽しませられるか、などエンターテイメントとして考えるんですけど、お芝居はその役をどうやって見せようか、この物語をどうやって楽しんでもらおうかと、どちらかと言うと自分を消す方に専念します。なので自分を見せる仕事と自分を消す仕事でやり方が変わってきます。
― ファンの方は握手会などで“女優・井上小百合”についてどんな言葉をかけてくれますか?
井上:自分のファンだからっていうのもあるとは思っているんですけど、やっぱり褒めていただくことが多いです。今までお芝居に興味なかった方が私を通して舞台を見に行きました、と言っているのはすごく嬉しいですし、その中にはそこからお芝居が好きになって、私が出ていない作品も見に行くようになった、なんて方もいます。それは自分がやる意味をすごく感じられるので、もっと頑張ろうと励みになります。あと気づかれないことも多いです(苦笑い)。アイドルのときの井上小百合と、芝居をしているときの自分が違いすぎるみたいで、最後まで私がどこに出ていたかわからなかったって(笑)。結構ずっと出ていた舞台だったので悲しかったんですけど、それだけ役に入れていたのかなとも思って、結果的には喜んだんですけど(笑)。
今の井上小百合に必要不可欠だった経験
― それは褒め言葉ですよ(笑)。井上さんがここまで駆け上がってくる中で、自分の糧になっている経験はなんですか?井上:初めて外舞台に出たとき、今回のような感じで男性キャストが多くて、ヒロインが私一人だけだったんです。今までの乃木坂のライブとは全然違う環境でステージに立つというのが初めてだったので、どんな感じになるんだろうなと思ってドキドキしながらステージに行ったら、観客はほぼ女性の人しかいなくて…。自分のファンがほとんどいない完全にアウェイ、自分がお芝居をしても顔色ひとつ変えないので本当に怖かったのを今でも覚えています。それまで立ってきたステージはファンの方がいて必ず声援を送ってくれて、すごくホームだったんだなってそのときに気づいて。でも負けたくない、芝居で観客を笑わせたい、と思ってやっていくうちに、私のことを知らない方も楽しんでくれている感覚が持てたときに「舞台ってめちゃくちゃ楽しい」と思えるようになりました。
― 素敵なお話です。井上さんのお芝居は舞台が主になっていますが、映像への憧れはありますか?
井上:あります。映像もですが、声のお芝居もやりたいです。舞台で慣れてしまっているがゆえに、映像のお芝居をたまにすると、難しいと思ってしまうんですよね。そこから少し恐怖心が生まれてしまったこともありました。でも少しずつ挑戦して、映像も好きになれればいいなと思っています。
― 女優としてはどのような目標を持っていますか?
井上:う~ん、ただただ負けたくない(笑)。
― なににですか?(笑)
井上:お客さんに(笑)。あとは役者に(笑)。周りの役者に負けたくない、ただそれだけですね。
― 役者さんにはどんなところで負けたくないですか?
井上:この人すごい!面白い!魅力的なお芝居するな、というところです。
井上小百合の“夢を叶える秘訣”
― 負けず嫌いという一面も井上さんの魅力ですね。これまでいくつもの夢を叶えてきたと思いますが、井上さんが今思う“夢を叶える秘訣”を教えてください。井上:何事も一人では成立しないので、感謝の気持ちを常に持つことは大事だと思います。私は最初、自分一人で夢を追っていたんですけど、乃木坂に入ってみんなと出会って、みんながいるから頑張れるという気持ちを知りました。みんなに出会ったら毎日が楽しくもなりましたし、気持ちも楽になりました。今、夢を持っている方も一人で頑張ろうと思わずに、周りにいる人の大切さに気づけたらもっと強くなれると思います。
井上小百合が可愛くて美しい理由に迫る
<美容で心かげていること>私、結構ズボラなんです…(苦笑い)。お風呂上がりにパンパンパンって化粧水を叩くくらい(笑)。あっ、あとお風呂上がりにシャワーで冷たい真水を浴びます!友だちからオススメされて。時間は3分くらい。お風呂は1日に2回とか3回入ることもあるんですけど、朝お風呂に入ったときに真水を浴びます。すごく熱いシャワーを浴びた後に冷たい水を被るんですけど、そうすると目もシャキッと覚めて良いことがいっぱい。私、頭の回転もすごく遅いんですけど、ちょっとだけ早くなった気にもなります(笑)。ちなみに冬でもやります。
<食事で気をつけていること>
発酵食品をよく食べるようにしています。朝ご飯はあまり食べないです。朝いきなりたくさん食べると血糖値が上がったり、吸収しやすくなったりするかなと思って。ご飯は発酵した寝かせ玄米っていうのを箱で大量に買って、それを毎日食べています。あとおかずは納豆とか梅干しとか漬物とかが多いですね。間食はヨーグルトとか腹持ちの良いものを食べるようにしています。
<スタイルキープのために行っていること>
ジムに行っています!でも筋肉をつける、というのではなくて、体重管理や体調管理、マッサージやストレッチをやるようなジムです。週1回は行くようにしていて、行けるときは週2回くらい。
(modelpress編集部)
井上小百合(いのうえ・さゆり)プロフィール
1994年12月14日生まれ/血液型:B型/星座:いて座/乃木坂46の1期生。
【Not Sponsored 記事】