小松菜奈(C)2016 森本梢子/集英社・映画「高台家の人々」製作委員会・BeeTV

小松菜奈「イメージを壊さないか心配」ハードからピュアまで“引き出しの多さ”に迫る<インタビュー>

2016.06.04 18:00

女優の小松菜奈が出演している映画「高台家の人々」(6月4日公開)に連動したdTVオリジナルドラマが4日より配信される。今回インタビューに応じた小松は、原作キャラクターのイメージがあるなかで演じた心境や、「育ちが良い人」を演じるに当たって心がけたこと、共演した間宮祥太朗についてなど、たっぷり想いを明かした。

  

小松菜奈×間宮祥太朗の胸キュンストーリー

映画「高台家の人々」は、「ごくせん」「デカワンコ」など数々のヒット作で知られる森本梢子氏による同名人気コミックが原作。現在も集英社「月刊YOU」にて連載されており、妄想癖のある天然で平凡なOL・平野木絵(綾瀬はるか)と、テレパシー能力を持った名門一家“高台家”のイケメンエリート・高台光正(斎藤工)が繰り広げる新感覚ラブコメディ。

光正と同じくテレパシー能力を持つ妹・茂子役は水原希子、弟・和正役は間宮祥太朗。そして、心を読む必要がないほどの歯に衣着せぬ物言いをする素直さと、芯の強さを持ち合わせる母・由布子には大地真央、テレパシー能力は受け継がず、むしろ人一倍鈍感で空気が読めない性格でありながら、天真爛漫でチャーミングが故に憎めないキャラクターである父親・茂正Jr.(通称マサオ)には市村正親と、華々しい高台一家の面々にふさわしい豪華なメンバーが揃った。

ドラマは、映画の30年前を舞台に、まだ若かりし頃の高台家の母・由布子(小松)と父・茂正Jr.(間宮)が結ばれるまでの恋物語。素直な性格ゆえに、思ったことがすぐ口に出る由布子と、その美貌ゆえに大学で“王子様”と評されるほど人気も、空気がまったく読めないマサオの恋愛エピソードは、笑えてときにグッとくる胸キュン必至のストーリーに仕上がった。

かけ離れないキャラクターイメージ

小松菜奈(C)2016 森本梢子/集英社・映画「高台家の人々」製作委員会・BeeTV
― 映画「高台家の人々」の30年前を描いたドラマへ出演するお気持ちをお聞かせください。

小松:私は映画で大地真央さんが演じられている由布子の30年前を演じさせていただいています。やはり原作がある作品というのはいつもプレッシャーを感じますが、今回はドラマのことだけでなく、映画の世界観も大事にしながら撮影に取り組めたら良いなと思っていました。

― 原作のイメージがある役柄ですが、どんなことを意識しましたか?

小松:今回私が演じたのは、映画では描かれない由布子の30年前の設定なので、原作はもちろんですが、映画での由布子のイメージを壊さないかが心配でした。なので、作品を見てくださった方に由布子というキャラクターを分かっていただくために、キャラクターの土台をしっかり作ろうと意識しました。監督は映画とあまりにかけ離れていたら、はっきり違うと言ってくださったり、あまり気にしすぎなくても良いとも言ってくださいました。

小松菜奈(C)2016 森本梢子/集英社・映画「高台家の人々」製作委員会・BeeTV

「ドタバタキャラ」から「育ちが良い人」へ

― 由布子は違和感なく演じられましたか?

小松:育ちが良い人の動き方が難しいですね。「育ちの良い人」の役は演じたことがなかったですし、前回演じた役柄が正反対のドタバタキャラだったので(笑)、その癖が残ってしまっているので難しかったです。また、セリフのテンポの速さにも苦戦しました。ゆっくり話すと由布子の性格が表現できないので。それから、相手を見すぎて自分のセリフを忘れてしまったり…。お芝居の現場にまだ慣れていないので、緊張して動揺してしまったり、焦ったりするんですが、その中でも精一杯演じさせていただきました。

― 由布子の見てほしいポイントを教えて下さい。

小松:口調は割と辛口ですが、友達思いな部分や身近に感じられるようなキャラクターというところがポイントです。思ったことをはっきり口に出すところが、演じていても清々しいです。そういった性格を持つ由布子のピュアな青春を是非見ていただきたいです。

小松菜奈が思う「育ちが良い動き」とは

間宮祥太朗(C)2016 森本梢子/集英社・映画「高台家の人々」製作委員会・BeeTV
― 撮影現場の雰囲気はいかがでしたか?

小松:撮影初日は北鎌倉での撮影だったんですが、すごく良い天気に恵まれて、出演者やスタッフの皆さんで「気持ちいね~」と言えるような穏やかな空気が流れていました。初日の現場はいつも緊張してしまうんですが、今回の現場は初めてのチームなのに、良い緊張感を保ちながらリラックスすることができ、初日からキャストの方といろいろなお話をしながら、楽しく撮影ができました。

― 監督からアドバイスをもらったと伺いました。

小松:由布子の育ちの良さを表現することや、凛とした態度ではっきりと物事を伝えることが大事だと教えていただきました。物怖じをしない、堂々としているといったあまり動かないイメージがあります(笑)。

間宮祥太朗、小松菜奈(C)2016 森本梢子/集英社・映画「高台家の人々」製作委員会・BeeTV
― 小松さんの今までの出演作を拝見していると、役の引き出しが多い印象を受けました。役作りのヒントはどうやって得ているのですか?

小松:恥ずかしがらずに出し切って、まずは「振りきる」ことを大事にしています。現場では毎回スタッフさんや監督、演じる役も違うので、最初は戸惑うこともありますが、他の役者さんの演技を見たり、その時に演じる役が全く違うキャラクターだったりすると楽しさも全然違うので、逆に振りきることができます。「渇き。」の時の様なハードな役から、今回のような純粋な役まで幅広い役をいただける事は本当に有難いですし、またこういう役をやってみたいと思えるので、今は女優というお仕事がとても楽しいです。

― 今後やってみたい役柄はありますか?

小松:「一見地味に見えるが、実はすごい殺人鬼だった」という、果てしなく暗い役をやってみたいです(笑)。もちろん、今回の由布子の様な明るい役もやっていて楽しいんですが、暗い役は精神的にも刺激があるので、どう演じるかを考えるのも楽しいです。

間宮祥太朗は「本当に優しい方」

小松菜奈、間宮祥太朗(C)2016 森本梢子/集英社・映画「高台家の人々」製作委員会・BeeTV
― 今回の相手役である間宮さんとの掛け合いはいかがでしたか?

小松:私のセリフのテンポが早く、3回くらい連続で間違えてしまったことがあったんですが、間宮さんは私が慌ててしまっても、優しく「焦らなくても大丈夫だよ」と言ってくれました。最初はクールな方だと思っていたんですが、ナチュラルに現場を盛り上げてくれるので、本当に優しい方だなと思いました。

― “マサオ役”としての間宮さんの印象は?

小松:間宮さんは他の作品を拝見しても、いろいろな役を演じられていて、今回のマサオ役に関しては、口が開いてしまうなどのバカっぽい仕草などを、スタッフさんを巻きこんで研究するほど、役作りに関してストイックなんです。間宮さんは台本で描かれていない部分も、想像を超える表情や行動を見せてくれるので、純粋に面白いなと思いました。

もし公開告白されたら…

小松菜奈(C)2016 森本梢子/集英社・映画「高台家の人々」製作委員会・BeeTV
― マサオみたいな男性、どう思いますか?

小松:分かりにくい人より、まっすぐ気持ちを伝えてくれる分かりやすい人が好きです。それから肝心なところでドジをしてしまうところも愛らしいですし、女性への振る舞い方や扱い方が上手なところは魅力の一つかなと思います。でもすぐに乗り換えるのは嫌です(笑)。気持ちに嘘がないのなら良いとは思いますが…(笑)

― 公開告白をされるシーンがありますが、実際に小松さんがそういったシチュエーションにあったらどうされますか?

小松:そんな状況に出会ったことがないので、なかなか想像しにくいんですが…(笑)。自分も本当に好きだったらOKと答えると思いますが、まだ気持ちの整理がつかない時は、後で返事をすると思います。

「まずはドラマを見てほしいです(笑)」

小松菜奈(C)2016 森本梢子/集英社・映画「高台家の人々」製作委員会・BeeTV
― この動画配信サービスは特に忙しい方にぴったりなサービスだと思いますが、小松さんはどの様な印象をお持ちですか?

小松:普段から仕事で帰りが遅い時に、見たかった番組を見れないことがあるんです。そういう時には映画やドラマ、音楽などをまとめて楽しめるところはとても便利だなと思います。是非、自分の家でも使ってみたいですね。

― 今回は映画もドラマも公開日が同じで、見る人は視聴する順番を選ぶことができます。小松さんのおススメの順番を教えてください。

小松:それはもちろん、まずはドラマを見てほしいです(笑)。由布子とマサオの純粋な恋愛があったから、高台家の人々の特殊能力である「テレパス」が生かされ、ストーリーが繋がっていくので、ドラマを先に見た方が映画をもっと楽しめるのではないかと思います。

― では、最後にドラマを見る人へのメッセージをお願いします。

小松:dTVオリジナルドラマ「高台家の人々」は、映画同様笑いあり、涙ありのピュアなラブストーリーになっています。是非、映画を見る前にドラマを見て楽しんでいただければと思います。(modelpress編集部)

小松菜奈(こまつ・なな)プロフィール

1996年2月16日生まれ。東京都出身。2008年、モデルとしてデビュー。以来、モデルとしての活動の他に、CMやミュージックビデオなどでも活躍。2014年6月公開の映画『渇き。』のヒロインとしてスクリーンデビューを飾り、『近キョリ恋愛』(2014年10月公開)、『バクマン。』(2015年10月公開)と話題作のヒロインに次々と抜てき。dTVオリジナルドラマ『高台家の人々』でヒロインを務めた2016年は、「黒崎くんの言いなりになんてならない」、「ヒーローマニア-生活-」、「ディストラクション・ベイビーズ」が劇場公開されたほか、「溺れるナイフ」、「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」の封切りを控え、「Silence」でハリウッド映画デビューを果たす。
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