吉瀬美智子、妊娠の苦悩や体重オーバーの産後ダイエット…「普段絶対見せない」すべてを語る モデルプレスインタビュー
昨年7月に第1子を出産した女優の吉瀬美智子(39)が、自身初となるエッセイ「幸転力(こうてんりょく)」を発売した。同書は、彼女が歩み、決断してきた今までを一人の女性“吉瀬美智子”として正直に、誠実に綴った一冊。モデルプレスでは吉瀬にインタビューを行い、同書に掛けた想い、そして母親となった彼女の人生に迫った。
“吉瀬美智子”の人生が初めて語られる
吉瀬にとって初のエッセイは、この夏話題をさらった『昼顔~平日午後3時の恋人たち~』(フジテレビ系、7月期放送)の最終回と同日、9月25日に発売された。産後初の復帰作となった同ドラマでは、主人公・笹本紗和(上戸彩)を不倫の世界へと誘いこむ“昼顔妻” 滝川利佳子を演じ、注目を浴びた。同書には、復帰に至るまでの道のりはもちろん、悩み苦しんだ妊娠から出産、子育てと仕事の両立、子ども時代、モデルから30歳を過ぎての女優への転身秘話など、今まで誰にも語らなかったエピソードが明かされている。
「子どもに何か残したい」
― 初のエッセイが完成した今の心境を教えて下さい。吉瀬:初めての挑戦ということもあり、書くということは難しくて、声で録音して文字に起こして、チェックしていただきながら時間をかけました。その分、納得いく本に仕上がっているかと思います。自分の言葉で伝えられているかなと。
― 本からはすごく前向きなパワーを感じました。今回はどんなメッセージを込めたのでしょうか?
吉瀬:ネガティブに考えると運も味方してくれないし、人って暗い人のところに寄っていかないと思っているんです。だからハッピーでいましょうってことを伝えたいというのはひとつありました。あと、出産を経験したことで子どもに何か残したいって考えたんです。私がもし先に亡くなったとしても、ママはこういう生き方だったんだって、私の思いを代々残すことができるから。
― そうだったんですね。では、このタイミングだったことに意味は?
吉瀬:周りに悩んでる人が多かったというのもあります。そういう人に向けても伝えたいなって考えていたので、いつかは本を出したかったんですけど、お話をいただいて、そこで産休があって。いいタイミングだったと思っています。
女優とモデル…2つを同時に選ばなかったわけ「私はそうではない」
― 産後4ヶ月でCMで仕事を再開させたということですが、早い復帰ですよね。復帰ドラマとなった『昼顔』もすごいインパクトでした。吉瀬:もっとゆっくりしたかったっていうのが正直なところ(笑)。ドラマの方は、その前からいろいろお話をいただいていたんですけど、いいタイミングでお声をかけていただいたんです。脚本を読んだときに、直感でこれだと。復帰第一作って、どういう出方をするのかっていうのが大事。あの作品に出会ったということ、お話をいただけたのがラッキーでした。多少(肌を)露出する部分もあるから、嫌だって思う人もいると思う。でも、主人にもそんなに相談せず決めましたし、うちは嫌がるって感じじゃないんです。
― そうだったんですね。ドラマの件もそうですが、本を読んでいてもひとつ、吉瀬さんの人生にとっては“決断力”がキーワードのように感じました。ただ一般的には、吉瀬さんのようにスパッと決断できず、悩んでいる方が多いと思います。
吉瀬:そうですよね。あえて言うのであれば、なりたい自分を想像することでしょうか。例えば、35歳までに結婚したいとか明確な目標を持つ。そして、そこまでに何をしなければいけないかを考える。相手がいないのであれば、お見合いでもパーティーでも何でも積極的に参加してみる。出会いもないし…って言ってるだけで行動に移さないと何もなくなると思うんですよね。悩むだけでは、解決にならない。解決したかったら、深く考えてどう動かなきゃいけないか考えるべき。女性は特に誰か友達に言って満足するってことが多いと思うんですけど、それだと何も変わらないんです。
といっても、目標を見つけることが難しい。でも女性だったら結婚したいとか、子どもを産みたいとか考えている人が多いと思う。彼はいるけどこの人でいいのか分からないって悩みもよく聞きます。私は、悩んでいるならきっぱり別れるべきだと思う。それができないことも分かるけど、そうしないと幸せもやってこないと思います。私が女優とモデルの二足のわらじを履いてたのと同じで、何人もの人を同時に追っていてもなかなか神様は幸せをくれません。何かを諦めた瞬間、何かが手に入るってこともあるし、それが潔くってことだと思うんです。
― 女優に転身する際に、モデル業を辞めた理由もその考えが根底に?
吉瀬:女優とモデルの二足のわらじも両方出来なくはない。そういう方もたくさんいらっしゃるけど、私はそうではないと思ったんです。逃げがあるとよくないタイプなので、なるべく保険をかけないようにって。それに、大事なところはパッと決断しなきゃいけないときが来ると思うんです。
― 吉瀬さんの場合だと、子どもを授かるためにお仕事をセーブしていたことも、その決断のひとつでしょうか?
吉瀬:はい、出産のときは休まなきゃいけないという気持ちでした。女優をやっている人ってお仕事があることが幸せなことなので、なかなか休めなかったりするんですけど、どちらが大事か考えました。私の場合、計算して考えて、ここで産むためにはいつから事務所に相談してって細かく…。できるかどうかは分からないけど、それでもいいやって休んでもいいなって思ったんです。今となってはあのとき、そちらの優先順位を大切にしたのは正解でした。授からない期間も仕事はやれたと思うけど、やっていたら授からなかったかもしれない。結果論ですけど、あのときに休んでよかったんだってきちんと思えています。
― 著書でも妊娠までの苦悩や喜びについて丁寧に語られていましたが、同じように妊娠で悩んでいる女性に何かメッセージをお願いします。
吉瀬:どこまで願うか、チャレンジするか、難しい部分ではありますよね。不妊治療ってお金もかかるし、自分で線引きすることも大切だと思う。授かるまで続けていくのか。やめた途端にできる方もいらっしゃるので、自分が何を重視するかを大切にしてほしいです。
明るさの秘密「びっくりするくらい嫌なことを忘れていくタイプ」
― ありがとうございます。吉瀬さんはとても前向きで、そういった考え方がチャンスを逃さない秘訣なんですね。吉瀬:自分でもびっくりするくらい嫌なことを忘れていくタイプなんです(笑)。だから、ちょっと考え方をかえるだけでハッピーになれるのにって。ネガティブなことが多い人って考え方や自分を改めることが大事だと思うんです。0ベースに戻して、自分の考え方を疑って、成功してる人がどういう考え方なんだろうって思い直してみる。違う発想で見つめ直した方がいい。幸せになれる人って同じ考え方をしている人が多いし、一貫した考え方をされていて正直に素直に生きている。それをやっていけばハッピーになれると思うんです。難しいことではなくて、日常の積み重ねです。
― 吉瀬さんが常に輝いている理由が少し分かった気がします。
吉瀬:昔からマイペースなので…(笑)。あと、本当に周りに助けられてます。女優の道は向いてないって思っていても、今そこに戻ってきたのは、盛り上げてくれてそういう線路の上を走らせてくれる人がいるからだと思います。私が脱線したいと思うのをきちんとレールの上に乗せてくれて「はい、走ってください」って(笑)。誰かが真っ直ぐスタートさせてくれるんですよ。
― それも吉瀬さんの人柄あってこそですよね。著書の中では、「運のいい人」を理想に挙げていましたが、それはどういった意味なんでしょうか?
吉瀬:いい選択をしないと運も味方してくれないと思っているんです。運はお金で買えないでしょう?運がいい人って生き方がきちんとしてて正しい人、運がいい人って人間的にいい人なのかなって。
妊娠で体重オーバー 産後ダイエットは「大変でした」
― 深いですね。本の中には、産後ダイエットに苦労されたことも語られていましたが、詳しく教えていただけますか?吉瀬:そうなんです。出産後ダイエットは本当に大変でした…。
― 体重も平均より増えたとか?
吉瀬:かなりオーバーしてしまって…。普通に産んでいたら、体重だけは3、4ヶ月で落ちるんですって。なので、それを目標にダイエットしました。大変でしたけれど、それは普通の人よりも自分が太ってしまったという甘えだったので。本には臨月の写真も載ってるんですけど、実はこの時期のほかの候補カットもあったんです。そっちだといき過ぎだなって話して、今載ってるショットになりました(笑)。
― 今では出産前と変わらずスレンダーなスタイルなので、そんな裏話があったとは…。
吉瀬:復帰のタイミングに合わせてダイエットしたんですけど、結局ドラマの撮影が始まったら自然と痩せすぎってくらい痩せました(笑)。産休が明ける前は、育児を中心とした生活でゆったりした時間を過ごしていたんです。でも、台詞を覚えたりフル回転させた途端に全機能が蘇ったー!みたいになって、食べても食べてもどんどんどんどん消費するんですよ(笑)。何か覚えて頭を使ったり適度な緊張を与えるのが1番のダイエットかもしれません。
― では、最後になりますが、読者に一言メッセージをお願いします。
吉瀬:こんな形で一冊にまとめることができて、たくさんの方に手にとっていただけて嬉しいなというのが率直な感想です。手にとっていただいた方のために、普段私が絶対見せないところをたくさん見せています。ぜひ、読んでいただきハッピーな気持ちになっていただければと思います。
― ありがとうございました。
柔らかな笑顔が印象的な吉瀬。そのナチュラルな佇まいはこちらに安らぎを与えてくれる。飾らないのに美しい…それが“吉瀬美智子”の魅力だ。(modelpress編集部)
■吉瀬美智子初エッセイ「幸転力」(小学館、2014年9月25日発売)
吉瀬美智子心を込めた最初で最後のエッセイ。32歳新人女優、38歳念願の母に。歩みは遅い。なぜ彼女は歳を重ねるごとに輝きを増すのか?彼女の思考、生活、心の中…すべてを初公開。女優・吉瀬美智子が初めて明かす本当の「吉瀬美智子」のすべて。“今”を好転させる47の心習慣が詰まっている。
■吉瀬美智子 プロフィール
生年月日:1975年2月17日(39歳)
出生地:福岡県
身長:166cm
血液型:A型
高校卒業後アルバイト中にスカウトされて地元でモデルの仕事を開始。その後、20歳で上京し、女性向けファッション雑誌『Domani』にて専属モデルを務める傍ら、多数のCMに出演。2003年からは情報番組『噂の!東京マガジン』にて5代目アシスタントを務めた。
2007年に現事務所に移籍。30代に入ってからモデル業を一切辞め本格的に女優に転身。以後、テレビドラマを中心に活躍。『LIAR GAME』や『ブラッディ・マンデイ』での演技をきっかけに注目されるようになった。2010年5月『ハガネの女』にてテレビドラマ単独初主演、2010年9月公開の映画『死刑台のエレベーター』にて映画初主演を果たした。同年12月25日、10歳年上の実業家の男性と結婚したことを発表。2011年2月にはエランドール賞新人賞を受賞。2013年7月17日、女児を出産。
また、11月22日放送の『リーガルハイ・スペシャル』(フジテレビ系 21時~)にゲスト出演することも決定した。
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