土屋アンナ、大胆イメチェンでリアルな“素”を披露 現在の心境を語る モデルプレスインタビュー
2014.03.05 19:05
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モデルでアーティストの土屋アンナが、自身の誕生日でもある3月11日にミニアルバム「Sugar Palm」をリリースする。今回、今までのロックテイストでクールな雰囲気をガラリと変え、自由や穏やかさをテーマとした温かくて優しいガーリーな世界観を演出。モデルプレスでは、彼女の現在の心境や、モデルや女優としても活動を広げながら2人の子育てをこなす土屋の素顔に迫った。
“穏やか・ガーリー”へイメージチェンジの背景
― 今回のアルバムではジャケット写真もガーリーな雰囲気を強く打ち出されていてビックリしました。ご自身でご覧になっていかがでしたか?土屋:今まではロックカルチャーの写真を作り上げて、アートな刺激を出したかったんですよ。でも、今回は皆が見ていいねって言ってくれるものにしようかなって思ったから、今までにないある意味“素”のものを作った感じですね。
― イメージを変えたきっかけは何かありますか?
土屋:元々メインにしてこなかっただけで、今までもロックテイストの曲の中にこういう曲はちょこちょこ入れてたんですよ。世の中の流れ的にも、「ロックだから入ってきてください」って入り口にするのではなくて、ジャンルとかにこだわらず「私はロックをやっているけど、音楽が好きなんだよ」っていうのをわかりやすくしたことによって、アンナって歌を歌っているんだって知る人もいるだろうし、こういう曲だったら聞けるなって入ってきてくれる人もいると思うんだよね。だからロックの雰囲気でシャットアウトしないものをミュージシャンとしてやることも必要なのかなって思って。
― 今回の世界観を作っていく上で、土屋さんからも何かアイディアを出されたのですか?
土屋:私はどちらかというと、大枠のイメージを抽象的な言葉で伝えるんです。今回だったら、「海っぽい感じで、お花が海に見えるようなもので」って伝えたね。良い意味でも悪い意味でも、自分がどれだけ海という偉大なものに影響を受けて感動させられてきたかっていうのをお花で表現できたらキレイかなって思って。色とりどりに変化する海って感じでアイディアを出したかな。
― 見せ方を変えるだけでなく、実際の演奏で歌い方など変えた部分はありますか?
土屋:ライブの歌い方だと、意外に今回のイメージに近いんですよ。ロック調のものもCD化する時はエフェクト掛けたりするんだけど、ライブだとそのままの地声だから、周りの音はわっとくるけど声の出し方は一緒なんですよ。ただ周りの音のイメージが変わることによって、声の色も変わるから。たぶんそれがわかりやすくできているから、みんなからしたらすごく新しい歌い方をしているなって感じるのかもしれないね。ぶっちゃけ歌い方も同じで、見せ方を変えただけ。意外にいいやつじゃんみたいな一面を見せちゃった感じ(笑)
― 今改めて、音楽を通して伝えたいことは何ですか?
土屋:自分の誕生日でもある3月11日に、素直に喜べないものがあるってなった時に、自分はどうするかって考えていて。被災地でライブをやっていていろんな人に出会って、お年寄りも子供も聞いてて気持ちよくなる曲、パワーをもらえるなって曲とかを純粋に作りたいなって思った結果、こういう風になったかな。
― 思いを伝える上で、音楽を選んだということですか?
土屋:アーティストとして何か残したいと思った時にやっぱり自分が好きな歌を残したいし、自分が好きな海のキレイなイメージで、悲しみも喜びも含めたキレイさもあるよねって思って「Melt Into Blue」という曲を作って。色で例えたらピンク色かな。ピンクの方がみんな幸せだなって思う人は多いから。そういうのを誕生日の3月11日に出すのには1番合ってるのかなって思った。
アーティストとして本当に伝えたいこと
― 今、話されていたように被災地にも度々足を運んでいますよね。実際に訪れてみて、何かご自身に変化はありましたか?土屋:1番は自分がやっぱりそこの場所にいないから、彼らの気持ちはわからないんですよ。ただ行かなかったら死ぬまで出会わなかった人たちと目を合わせて話をして実際に触れ合うと、こういう人たちが存在しているって記憶の中に絶対残るじゃないですか。そうするとやっぱり人間っていうのは思い出すし、どうしてるのかなって思うような心遣いが出てきたね。
― これまで知らなかった人々とつながりが生まれたってことですね?
土屋:そうだね。私にとってみたら見知らぬ人で終わってた人達と何らかの関係ができたことで、つながりが出てきて、その中で思いやりを学んだりとか。人のために柔軟に考えられるようになって自分だけの世界じゃなくなったかな。そういうのが偽善ではなくて、優しさだと思うんだよね。自分で行くことによって何かあるわけで、自分の人生の中の大きな何かになったって感じ。
― アルバムの中で、特におすすめの一曲は?
土屋:私はクラシックから始まっていて、どちらかというと想像力をすごく大事にしているから、やっぱり答えがわからない曲が好き。だから「Melt Into Blue」みたいな曲が好きなんですよ。想像力を使ってこれってどういうことなんだろうとか、自分のテンションによって悲しくも嬉しくも受け取れるようなイメージが変わる曲が好きですね。
― 海外のファンも多いですが、今後海外に向けてやっていきたいことはありますか?
土屋:フランスとか多いね。やっぱりライブをすごくしたいよね。海外ライブって実際機材持って行ったり大変なんですよ。でも本当のこと言ったら歌と叩くものがあればできちゃうんですよ。だけどいいものを届けるために準備するものが必要なので。思い切って踏み込んでいってライブハウスで聴いてもらうことも大事だと思うから、マネージャーに「ツアー組め」ってチョー言ってます(笑)
― モデルとアーティストとしての活動の違いは何ですか?
土屋:モデルは主体が自分じゃないんですよ。どちらかというと本当にモデルはお人形でいいと思うんです。昔はお人形って言われるのが嫌で、人間だって言っていたけど(笑)写真がいいものになればいいっていう風に作りこんでいく世界だと思うんですよね。で、やっぱりアーティストって、目で見て感じたものをみんなに直接伝えたり、自分がハートで感じてこうしたいんだっていう願望を直接伝えるものだと思うんだ。だから土屋アンナがどういう人なのかっていうのをそのままリアルで生々しくやらないとダメなんですよ。
飾らない素顔をのぞかせる土屋
― モデル業の話が出ましたが、普段のファッションはロックとガーリー、どちら寄りですか?土屋:普段のファッションはガーリーか、すごく男っぽいかだよね。私、仕事もするし、すごい運動もするからたぶん生活感が出ているんですよ。基本脱ぐことが多いから、仕事に向けて脱ぐのが楽な服が多い。私服の写真を撮るって言われたら、ロックテイストにするかな。私はオードリー・ヘップバーンとかも好きだから清楚なのも好き。ギャルも好きだけど(笑)
― この春注目しているアイテムはありますか?
土屋:こういうのをやりたいっていう固定はないですよね。雑誌を見ててこれが流行りますって言われてもそれだけにはならない。へーじゃあちょっと着てみようかなってぐらい。
― 服を着こなす上で、どのようにスタイルキープをされていますか?
土屋:時間が空いたら運動している。基本は子供たちのために生きて生活しなきゃいけないし、仕事もしなきゃいけないし、なんだかんだどこかに気を使うわけじゃん。トレーニングとなると自分との戦いだから。やっぱり自分が無になって成果が出て、努力することによってもっともっとできるようになるっていうことに面白みを感じるから、そういう時間があることによって1日が楽になる。ストレス発散にもなるし、自分が健康になるわけじゃん。自分の体を使った遊びはやっぱりこれからも続けたいなって思うし、自分にストイックに生きるってかっこいいと思うんだよね。
2人の男の子を持つ、母親としての顔
― 子育ての話が出ましたが、母親として心がけていることは何ですか?土屋:私さ、こんな感じだから口悪い母親だし、子供たちが下ネタ言おうが笑っているような感じだけど、それがいいと思っている。男の子だし、この子たちが生きていて楽しかったらいいかなって。だから人なつっこくて子供らしい子たちだし、人を喜ばせるのが好きなんだよね。本当に悪いことをしたらケツひっぱたくけど、元気にご飯食べて自然な子でいてくれればいいと思うから。どちらかというと“ワイルド母ちゃん”でいるのでいいかなって思ってる。
― 最近ガツンと怒ったことはありますか?
土屋:澄海(長男・すかい)がね、貯金箱から出して、勝手にお金を使ってたの。帰りにお菓子とか買ってたんだよ。で、「何で筆箱の中に130円入ってるの?」って聞くと、「え、あ、知らないな」ってとぼけるの。だから、「こっち来い!目を見ろ」って言って怒って「今はダメ、欲しいものがあるんだったら言いなさい」って。たぶんチョー恐いと思うよ、私。毎回泣かせてるから(笑)。怒られるとすぐにポロポロ泣くから、「泣くな」って言って。時には負けて悔しい思いをして生きていくって言うのを教えているのかもね。
― 逆に最近うれしかったことは何ですか?
土屋:子供たちが起きない時だよね(笑)休みの日とか6時に起きてくるから。でも私が帰ってきた時に「ママーおかえり」って言われるのはうれしいよね。あ、私のホームはここだって思うよね。どんなに疲れていても、ばーって駆け寄って出てきてくれるの。
― 子育てする上で、ご自身で大切にされていることを教えてください
土屋:人から好かれることじゃないですか。どういう人間でどんな人生であっても、たぶん人から好かれる人って1番だと思うから。どういうキャラクターでもいいし勉強ができる、できないでもいいし、愛される子に育ってくれればいいなって思う。今のこの子たちはしつけがなっていないので、もうちょっと大きくなったらもうちょっと厳しくしなきゃなって思ってますね。あと、1番のしつけは人に優しくしなってことかな。
― 女優としても活動の幅を広げていますが、今後特に力を入れていきたいことは何ですか?
土屋:映画の話とかちょいちょい来るけど、やっぱり自分がやりたいなと思ったものをやるっていう自然な感じだね。でもそこは世の中が決める部分もあると思うから、これからどうなるっていうのはわからない。私は来たもので選ぶだけだね。基本、悪い役しかこないけど(笑)
― 最後にファンの方々にメッセージをお願いします
土屋:自然というのは偉大で、その中に人間は活かされているし、人はいろんな才能を持って意味があって生まれているので、何かに感謝したり何かにすがってみるのもいいし、愛と一緒に生きていくのは大事だと思う。3月11日にこだわらず、普段から周りを見て感謝をするってことを考え直してもらって、これからも皆が笑顔になればいいなと思います。
2人の子供、澄海(すかい)くんと心羽(しんば)くんとともに、編集部を訪れてくれた土屋。新たな魅力と映ったものに対して、「見せ方を変えただけだよ」とサラリと答えた姿が印象的だった。飾らない素顔を明かしてくれる一方で、まだまだ捉えきることのできない魅力の奥深さを感じた。昔から「面白いと感じたものしかやらない」という姿勢で一貫しているという彼女。今後もどのような熱い想いを届けてくれるのか、目が離せない。(モデルプレス)
■土屋アンナ ミニアルバム+DVD「Sugar Palm」
3月11日発売
<CD>全7曲
・Sugar Palm
・UP TO YOU
・Melt Into Blue
-BONUS TRACK-
【Limited Invitation Live at ABS RECORDING HALL 2012.09.22】
・STAYIN’ALIVE
・Voyagers
・FROM A DISTANCE
・Brave Vibration
<DVD>
【Anna Tshuchiya LIVE at Blue Note TOKYO 2012.12.27】
・Melt Into Blue
・Forever
・Ave Maria
※初回BOX仕様+フォトカード封入
※全7曲+DVDにはブルーノート東京でのライブ映像を収録
■アンプラグドツアー 2013 extra「Recollections for 30 years」
・3月11日 ブルーノート東京
・3月13日 ビルボードライブ大阪
■ Sugar Palm 全曲試聴
■ 【Melt Into Blue - Blue Note TOKYO 2012.12.27-】
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