モデルプレスのインタビューに応じた石井杏奈(C)モデルプレス

E-girls石井杏奈「今振り返ると、大きな決断だった」 “飛躍の年”次の目標は?モデルプレスインタビュー

2017.02.10 18:00

E-girlsのメンバーで女優としても活躍する石井杏奈(18)が、モデルプレスのインタビューに応じた。落語家・柳家喬太郎とW主演をつとめる映画「スプリング、ハズ、カム」が2月18日に公開される。同作は、娘を知る、父を知るための可笑しくせつない、世界発、ご町内ロードムービー。喬太郎と石井は親子を演じる。

親子の物語

映画場面カット(C)「スプリング、ハズ、カム」製作委員会/配給:エレファントハウス
映画場面カット(C)「スプリング、ハズ、カム」製作委員会/配給:エレファントハウス
東京の大学に通うため、広島から上京して一人暮らしをすることになった璃子(石井)とシングルファーザー肇(喬太郎)の物語

璃子は、二月のある日、肇と二人で部屋探しに歩く。娘にとっては、ぶっきらぼうだが人情味あふれる父の愛を知り、亡き母が愛した一人の男性として父を見直す旅。父にとっては、少女から大人の女性へと成長する娘への「さようなら」を覚悟する旅。注目の新鋭・吉野竜平監督が、“誰もが共感できる”親子の姿をリアルに描き出す。

“父”との撮影を振り返る

石井杏奈(C)モデルプレス
― 完成した作品をご覧になっていかがでしたか?

石井:自分が演じたのに、他人の親子の生活を見ているような気分でした。今までは学園モノに出演させていただく機会が多くて、人の人生を見ているというよりは、ひとつの山場、出来事を見ているような感覚だったので、自然と違う見方をしていました。映画なんだけど映画じゃないような、そんな印象でした。

― 撮影も違いましたか?

石井:違いました!撮影前には稽古をやったんですけど、その延長線上で素を撮っていただいた気がします。

― それはどのシーンですか?

石井:ほとんどそうです。商店街を歩いているシーン、不動産屋さんと部屋を回っているシーン。部屋を見ながら「じゃあ、こういうレイアウトにしよう」って会話は、素でした。あれは、本当のお父さんとの距離感だったのかなと思います。

映画場面カット(C)「スプリング、ハズ、カム」製作委員会/配給:エレファントハウス
映画場面カット(C)「スプリング、ハズ、カム」製作委員会/配給:エレファントハウス
― あの会話はリアルでした。親子の自然な距離感というのは、稽古の中で出来上がったものですか?

石井:そうですね。稽古では、コミュニケーションをとるために、喬太郎さんの良いところ、悪いところを私が言う、逆に私が言われるってキャッチボールをしたり、ジェンガをしたり。即興芝居もしましたし、そこで絆が深まっていった気がします。

― ワークショップのような。登場人物が少ない分、その距離感が大切になりそうですね。

石井:親と子の親睦を深めるための稽古だったので、そこで距離を縮めつつも、現場ではあまり話さなかったです。というのも、本当のお父さんとはずっと会話しないなって思って。監督に初めて会ったとき、「親の顔って、あんまり見て話さないよね」って言われて、そこで顔を見なくても伝わる、分かり合える関係が親子なんだって思ったんです。撮影のときにあんまり話さなくても落ち着く関係だったのは、本当のお父さんに思えたからかなと思います。

― 確かに…顔をまじまじと見て話すことって、あまりないかもしれません。

石井:言われてみるとそうですよね。照れもあるけど、顔を見なくても大丈夫って思っちゃうんだと思います。意外なことに気付かされました。

「今振り返ると、大きな決断だった」

映画場面カット(C)「スプリング、ハズ、カム」製作委員会/配給:エレファントハウス
映画場面カット(C)「スプリング、ハズ、カム」製作委員会/配給:エレファントハウス
― 撮影を通して、家族の存在について改めて考えることはありましたか?

石井:撮影中はなかったんですけど、試写を観たときに考えました。今回は親と一緒に観たので、「大切な存在だな」って改めて思いましたし、この作品を観た方はお父さんやお母さんと話したくなるんじゃないかなと思います。

― ご両親はどんな反応を?

石井:それが、反応してくれないんですよ!お母さんは「良かったね」とは言ってくれたんですけど、感想は特に…(笑)。でも、「公開してからまた観に行く」って言ってくれました。お父さんはシャイで、あんまり話さないんですけど、私が写ってるポスターの前で撮った写真が送られてきました(笑)。「何撮ってんだ!」って面白かったです(笑)。

― それは嬉しい!言葉がなくても伝わるのが、家族の絆ですね。

石井:伝わってくるものがありました。やっぱりひとり暮らしをはじめてからは会う機会も減ったので、会える時間を大切にしたいなと思いました。離れれば離れるほど、親の大切さとかありがたみを感じます。

― ひとり暮らしはいつから?

石井:高校1年生のときにはじめて2年位。当時は自立したいって気持ちが強かったので、頑張ろうって決断しました。そのときは勢いだったんですけど、今振り返ると、大きな決断だったなと思います。

高校最後“飛躍の年”に 次の目標は?

石井杏奈(C)モデルプレス
― 今年、高校をご卒業されるということですが、高校生活最後の1年は女優として飛躍の年になったのでは?

石井:学べた年だったなと思います。自分のレベルが再確認出来たというか。去年はE-girlsとしてツアーもやらせていただいて、そのあとすぐに「仰げば尊し」(TBS系連続ドラマ)や映画公開があって、人に見ていただける場をたくさんいただいたなと思います。評価もいただきましたし、良いも悪いのも受け入れようと思って全部聞いていたので、自分の今のレベルが分かって、これから何をしていきたいかとか、どう取り組んでいけばいいかが明確になった年だったのかなと思います。賞もいただけたり、幸せなこともたくさんあったので、これを繋げていけるように。2017年に向けての、プレッシャーの1年になりました。

― 露出が増えることで、石井さんをきっかけにE-girlsさんのファンになった方も多かったと思います。

石井:それが一番嬉しい!自分のお芝居がきっかけでE-girlsを知っていただくとか、ファンになっていただくっていうのが一番の幸せです。

― 次の目標は何ですか?

石井:賞をいただけるお芝居をすること。あと、お芝居で海外に行けたらと思います。例えば、日本で作った映画を海外で観てもらえる機会があったら、その舞台挨拶に参加したり、撮影を海外でしたり。グローバルな人になりたいです。(所属事務所)LDHも今年から、グローバルに展開していく中で、AfrojackさんやFar East Movementさんと交友していくにつれて、自分の視野も広がったなと思うんです。せっかくこういう環境があるならって思って、最近は洋画を観はじめました。日本の映画を大切にしながら、自分ももっともっと頑張ります。

石井杏奈(C)モデルプレス
― LDHでは、EXILE AKIRAさんが映画「沈黙 -サイレンス-」でハリウッドデビューをされましたね。

石井:素敵な先輩方がたくさんいるっていうのは、本当にありがたい環境だなと思います。やっぱりEXILEさんがいてのことだと思うので、感動や尊敬でいっぱいになります。私はまだまだ未熟なので、いつかそういう日が来たときのために頑張りたいです。

― そのために、準備していることはありますか?

石井:はじめたばかりなんですけど、英会話のレッスンに通っています。留学とまではいかないけど、いつかは向こうに行ってコミュニケーションをとりたいです。

“夢を叶える秘訣”を語る

石井杏奈(C)モデルプレス
― 最後になりますが、新たな夢に向かって進んでいく石井さんから、モデルプレス読者に“夢を叶える秘訣”やアドバイスをお願いします。

石井:思ったらすぐ行動すること。あと、一歩一歩着実に踏み出していくこと。いきなり三歩先を目指さなくていいから、とりあえず最初の一歩を踏み出すことが大事なのかなと。もしかしたら、夢だと思ってたことが合わないかもしれないから、地味でもまずは一歩一歩が秘訣だなと感じています。

― ありがとうございました。

(modelpress編集部)

石井杏奈(いしい・あんな)プロフィール

1998年7月11日生まれ、東京都出身。2011年にE-girlsのメンバーとなる。主な出演作に映画「ソロモンの偽証 前篇・事件/後篇・裁判」(15)、「ガールズ・ステップ」(15)、「四月は君の嘘」(16)、ドラマ「仰げば尊し」(TBS系、16)などがある。2017年は、映画「スプリング、ハズ、カム」 (2月18日公開)、「ブルーハーツが聴こえる『1001のバイオリン』」(4月8日公開)、「たたら侍」(5月20日公開)の公開が控えるほか、ドラマ「お母さん、娘をやめていいですか?」(NHK)に出演中。

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映画「スプリング、ハズ、カム」(2月18日公開)

映画場面カット(C)「スプリング、ハズ、カム」製作委員会/配給:エレファントハウス
映画場面カット(C)「スプリング、ハズ、カム」製作委員会/配給:エレファントハウス
監督・脚本・編集:吉野竜平
脚本:本田誠人
出演:柳家喬太郎、石井杏奈ほか

<ストーリー>
東京の大学に通うため、広島から上京して一人暮らしをすることになった璃子は、二月のある日、シングルファーザーの肇と二人で部屋探しに歩く。そこで出会う人々とのふれあいが二人の心にかけがえのない記憶を焼き付けていく。

娘にとっては、ぶっきらぼうだが人情味あふれる父の愛を知り、亡き母が愛した一人の男性として父を見直す旅でもあり、父にとっては、少女から大人の女性へと成長する娘への「さようなら」を覚悟する旅であった…。

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