増田有華、AKB48を辞めて起こった劇的変化&女優業の魅力を語る モデルプレスインタビュー
2014.05.17 16:00
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女優の増田有華が出演する舞台「タンブリング FINAL」が、6月7日よりKAAT神奈川芸術劇場ホールにてスタートする。モデルプレスは今回、都内某所にて稽古中の増田を訪ねた。作品への意気込みから、AKB48を辞めた後に自身のなかで起こった大きな変化、また今後の女優業などについて、たっぷりと語ってもらった。
“女優”増田有華、AKB48を辞めて起こった変化
― 今回出演される舞台「タンブリング FINAL」はどのような作品となっていますか。増田:見どころは何と言っても、6人の新体操のシーンだと思うんですけど、それがリアルなんです。半年ぐらいかけて実際にレッスンをして、全身筋肉痛になるぐらいちゃんと新体操を体現できているから、感動が嘘じゃないんですね。みんな稽古というよりも部活みたいになっている。想像以上の汗を流したみんなの努力が、しっかり舞台にあらわれるのがこの作品の魅力だと思います。
― その中で増田さんは、部員たちの保健室の先生という役どころですが、オファーを受けた時の心境はどうでしたか?
増田:23歳で先生の役をやるとは思ってなかったので、ちゃんとしないといけないってプレッシャーに駆られました。役としては、「怪我をした」「頭がいたい」「腕をひねった」って次々と保健室にやってくる部員たちを、甘やかさずに「お前ら早く帰れや!」ってバーッって叱咤する男勝りな感じなんです。私の負けん気の強いところや、勝ち気なところと共通するので、すごく自分に近い役柄です。
― セクシーな保健室の先生でもあると思いますが、色気を出す上で意識していることはなにかありますか?
増田:セクシーさって意識して出せるものではないと思うんですね。不意な瞬間にセクシーさが出ていたりもするので、街で色気のある人を見て「こういう素振りをしているから、セクシーに見えるんだな」と研究をしています。あとは、サバサバした性格だからこそ節々に出るセクシーさってあると思うんです。髪の動かし方とかそういうちょっとしたところで出せたらいいなと思います。でも、このセクシーさって自ら出してるのではなく、不意に出ちゃっているという感じなので、演技をする上で難しさも感じていますね。
― 今回は増田さんの素に近い役ということですが、芝居によっては自分と真逆の役もあると思います。そんな女優業の魅力とは何だと思いますか。
増田:いろんなことって大体は想像できるんですけど、女優だけは常に想像できないんです。そこが魅力だと思います。役をもらったら、自分がこうありたいっていうのをまず消して、キャラクターが本当に存在しているかのように、リアルに演じられるようになりたいです。例えばセクシーさが全くない役をやって、次にセクシーな女性の役をやったとして、その際に、「あの人すごいセクシーだったね。いくつのひと?」って興味を持ってもらえるぐらい、役によって全く別の人に変われる女優さんを目指しています。
― そういった考えはAKB48に在籍してた頃からあったんですか?
増田:AKB48の時はあまり意識したことがなかったんですね。ひとりになってからは、役との向き合い方が劇的に変わりました。ほんの短いセリフだとしても、しっかり練習をしてリアルに伝えられるよう意識するようになりました。
― 辞めてから約1年半、ご自身の中で大きな変化があったんですね。
増田:まだ1年半しか経ってないんですか!もう3年半ぐらい経っているかと思いました(笑)。増田有華という存在の捉え方が大きく変わったんだと思います。今思うと、当時はAKB48にいるから、増田有華として立っていられたけど、少しでも外に出たらもうやっていけないだろうなっていう思いもありました。それに、真剣に自分と向き合おうとしない私自身を、あまり好きになれていなかったんです。
― 変わることができたキッカケはなんですか?
増田:1人になってみて、色んな方とお仕事をするようになったことが大きいです。こんなに自分を大切にしてくれる人がいるのに、なんで私は自分を大切にできてないんだろうって。もっと大事にしないといけないと思い直して、しっかりと向き合うことで、自然とお芝居への意識も変わっていったんです。
作品への想い入れを語る
― 今日から本読みがスタートということですが、現場の雰囲気はいかがでしたか?増田:私けっこう人見知りをするので、女性一人でちょっと不安だったんです。でも今日、みんなと本読みをしてみて、舞台にかける熱い温度が同じだったので、距離がある感じはしなかったです。仲良くやっていけそうだと感じました。
― 男性に対してもサバサバしている感じなんですか?
増田:基本的に接し方は男女全く変わらないです。
― そうなんですね。好みの男性のタイプはありますか?
増田:私、一生懸命な人が好きなんです。一生懸命ささえあれば、好きなタイプはこうだって頑なに決めず、個性をできるだけ受け入れた上で、いいところを沢山見つけてけると思っています。
― そういう一生懸命さは、タンブリングの出演者のみなさんからも感じられますか?
増田:すごく感じます。保健室の先生という目線なのですが、生徒たちをとても愛おしいって気持ちになっています。本当に怪我なくやってほしいですね。新体操の稽古でも、保健室の先生として、湿布やアインシングなどを気にかけて、みんなと距離を縮めていけたらと思っています。
― 素敵な現場になりそうですね。今回の作品を通しどんなことを伝えていきたいですか?
増田:いろんな主人公がいるんですけど、頑張ることを恥ずかしいと思う子や、前向きに頑張ろうよっていう子、またお金持ちの子もいたりと、自分に当てはめられるキャラクターがきっといると思うんです。感情移入もしやすいストーリーにもなっているので、登場人物と一緒に、お客さんも成長できる作品になったらいいですね。やっぱり、この舞台で得られる感動は、しっかりと稽古を積んだからこそ得られるものだと思うので、私も演じるなかで泣いちゃうんじゃないかと思っています。
― では最後に、増田さんの考える“夢を叶える秘訣“とはなんでしょうか。
増田:絶対に諦めないことですね。今回の台本でも、「夢が叶わなかったんじゃなくて、夢を自分から捨てているだけだ」っていう部分があるんです。そのとおりだと思って、自分のキャパの中でもがき苦しんで、やっぱりダメだってなる人が多いと思うんです。そこからもう一歩踏み出せるかどうかがすごく大切だと思ってて、私もAKB48をやめて、1人じゃ無理かもって何度も思ったことがあるんです。でももう一度だけ頑張ろうって想いで作品に取り組んできて、ここまで積み重ねてきました。だからこそ、今こうやって素敵な舞台にも出させてもらうことが出来ているのだと思います。この作品は、“夢を諦めない”がテーマにもなっているので、それを感じてもらえたら嬉しいですね。
― ありがとうございました。
女優としての高い意識を感じさせてくれた増田有華。過去の自分とは打ってかわり、自身の中で大きな変化を感じているという。彼女の言葉の節々からは、演技に向きあうその“本気さ”がひしひしと伝わってきた。ひとつひとつの作品を、全力でこなし得てきた経験値が、この舞台で彼女をさらなる高みへ導いてくれるのだろう。(モデルプレス)
■舞台「タンブリングFINAL」
横浜公演:2014年6月7日・8日 KAAT神奈川芸術劇場ホール
大阪公演:2014年6月28日・29日 シアターBRAVA!
東京公演:2014年7月16日~21日 赤坂ACTシアター
脚本:広田光毅
演出・振付:増田哲治(TETSUHARU)
キャスト:松下優也、須賀健太、塩野瑛久、吉村卓也、加藤真央、廣瀬智紀、
菅谷哲也、百瀬朔 ・ 増田有華 / 荒木宏文、愛華みれ 他
<ストーリー>
自他共に認める史上最強の部活助っ人、烏森高校3年・望月宙(松下優也)。数々の運動部のピンチを救ってきた望月が最後に乗り込んだ部活は、火賀淳平(須賀健太)率いる男子新体操部だった。それぞれの想いを胸に対立する部員や先生たち。彼らは高校最後の大会へ無事に出場することが出来るのか!?誰もが一度は経験する夢や仲間との絆を描く青春ストーリーが遂にファイナル。
■増田有華(ますだ・ゆか)プロフィール
生年月日:1991年8月3日
血液型:B型
出身地:大阪府
身長:162cm
趣味:音楽鑑賞・運動
2006年2月にAKB48第2期オーディションに合格。2012年12月にAKB48を辞退。その後は女優として活動。2013年7月、テレビ東京「リミット」にて地上波連続ドラマ初のレギュラー出演。同年12月、映画「呪報2405~ワタシが死ぬ理由~」にて主演を果たす。現在ドラマ、映画、舞台などで幅広く活躍中。
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