“アバター”の3倍 「ラ・ラ・ランド」受賞数がすごい 映画史の新たな“金字塔”へ
2017.02.27 15:52
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世界最高峰の映画の祭典「第88回アカデミー賞」授賞式が26日(日本時間27日)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターにて開催。エマ・ストーンとライアン・ゴズリングがW主演するミュージカル映画「ラ・ラ・ランド」が、監督賞、主演女優賞(エマ)などで6部門を受賞した。
ラ・ラ・ランドとは…
夢追い人が集まる街・ロサンゼルスを舞台に、映画スタジオのカフェで働くミア(エマ)は女優を目指していたが、何度オーディションを受けても落ちてばかりの日々。ある日、ミアは場末のバーでピアノを弾くセバスチャン(ライアン)と出会う。セバスチャンはいつか自分の店を持ち、本格的なジャズを思う存分演奏したいと願っていたところ、やがて2人は恋におち、互いの夢を応援し合う。しかしセバスチャンが生活のために加入したバンドが成功したことから、2人はすれ違い始め…というミュージカルタッチのサクセス&ラブストーリー。
映画「セッション」(2014年)などのデイミアン・チャゼル監督が、60年代のフランスのミュージカル映画「シェルブールの雨傘」、「ロシュフォールの恋人たち」に影響され完全オリジナルストーリーで制作。タイトルの「ラ・ラ・ランド」とは、ロサンゼルス、主にハリウッド地域の愛称や、陶酔しハイになった状態を示す。
アカデミー賞で複数の賞を受賞
これまで同作の世界の映画賞の受賞数は190受賞、392ノミネート(※27日の段階)という「アバター」(2009年/69受賞・138ノミネート)の約3倍となる異例の記録を樹立中。27日に行われた米・アカデミー賞では、デイミアン監督が史上最年少で監督賞、マーティン・スコセッシ監督作の「沈黙」も撮影賞にノミネートされていた中、スコセッシ監督の撮影技術を手本にしたという同作は撮影賞も受賞した。ほか、ミュージカル映画に重要な美術賞、作曲賞、歌曲賞(City of Stars)も総なめした。
“エマとライアン”3度目の共演
2011年の映画「ラブ・アゲイン」、13年の「L.A. ギャング ストーリー」に続いて同作が3度目の共演となる“エマとライアン”。「アメージング・スパイダーマン」(12年&14年)などで知られるエマは、「ラ・ラ・ランド」で悲願の主演女優賞を受賞。演技力が米・ニューヨーク・タイムズ紙などで絶賛されたブロードウェイ・ミュージカル「キャバレー」に出演したばかりの中、同作のためにライアンとダンス練習に励むなど、演技・パフォーマンス等の全ての成果が受賞に繋がった。
今回のアカデミー賞では、作品賞の発表を間違えられて一喜一憂のハプニングに見舞われつつ、ラ・ラ・ランドは最多の6部門を受賞した。ミュージカル映画といえば「レ・ミゼラブル」(※最新・2012年)、「アニー」(2015年)などの公開が記憶に新しいが、今回の複数受賞によりミュージカル映画の新たな金字塔を打ち立てたといっても過言ではない。
日本では24日から公開中で、同作と同じ振付師がダンスを担当する米ドラマ「glee」(2009~15年)や、「ピッチ・パーフェクト」(2012年)などが好きな人は必見。(modelpress編集部)
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