綾瀬はるか・広末涼子・本田翼「奥様は、取り扱い注意」ファッションを徹底解説 真似しやすいポイントは?<スタイリストインタビュー>
2017.11.29 08:00
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女優の綾瀬はるかが主演を務める日本テレビ系ドラマ『奥様は、取り扱い注意』(毎週水曜よる10時~)。料理も掃除も家事一般はド下手だけど、正義感が強く、怒らせたら超危険な元工作員の専業主婦・伊佐山菜美を綾瀬、菜美が人生で初めて友情を育む主婦友・大原優里を広末涼子、佐藤京子を本田翼が演じているが、物語の行方とともに、それぞれ個性が際立つ“主婦コーデ”にも注目が集まっている。
目次
綾瀬はるか主演『奥様は、取り扱い注意』
同作は、『SP』『BORDER』『CRISIS』など、エッジの効いたサスペンスとアクションが出色の脚本家・金城一紀氏が原案・脚本を手がける史上最高にキュートで危険なヒロインが主婦たちのピンチを救うストーリー。今回、モデルプレスでは3人の全スタイリングを手がける椎名直子氏にインタビューを実施。椎名氏がドラマスタイリングを手がけるのは今回が初めて。近年、1人のスタイリストが複数の出演者をまとめて担当することは珍しいそうで、それぞれのコンセプトやこだわりを語ってもらった。
綾瀬はるか・広末涼子・本田翼の衣装のテーマ
― 今回3人の衣装を手がけることになった経緯からお聞かせください。綾瀬さんとは10年来の付き合いで、今回お声かけいただき挑戦してみようと思いました。初めてのことなので勝手もわからないですし、1人も3人も変わらないのかと。実際やってみたら、かなり大変なことだったと実感しています。一生の思い出になりそうです(笑)。
― 3人のスタイリングの方向性やテーマはどんなものでしょうか。
3人は同じ街に住んでいるセレブ妻という設定ですがキャラクターは全然違うので、それも衣装で表現しています。菜美(綾瀬)はテーマを挙げるならシンプルやトラッド。気持ちも真っ直ぐで正義感が強く、人としてのベーシックな部分がすごく正しい。なので、あえて着るものはシンプルに。その人自体の芯の強さや美しさがあれば着飾るものは必要ないと思ったので、あえてTシャツやジーンズなどを着せています。
優里(広末)さんは結婚して子どももいるけど、外で働きたいという気持ちをずっと抱えている女性。そういう意味では目も外に向いているし、トレンドも自然と入ってくるタイプの女性だと思うんです。だからファッションも家庭に入っているからといって主婦っぽくなるというよりは、いつ社会に出てもいいようなきちんと感を。ジュエリーを付けていたり、ヒールを履いていたり、コンサバティブなファッションに近いですね。広末さんともお話したんですが、優里さんはきっとデニムは履かない主婦。菜美がよく履いているということもあるんですけど、優里さんは細身のパンツが多いです。
京子(本田)ちゃんは、3人の中で1番オシャレに敏感。私の中で京子ちゃんは甘えん坊で友達にも頼っちゃう可愛いイメージがあったんですね。でも、本田さんに初めてフィッティングした時、何着せても似合っちゃうので、「京子ちゃんにしてはオシャレすぎるな」と感じたんです。なので、オールインワンにフリルのブラウスとか、わざとクセのある合わせをしてみたりしています。
― 3人の意見が衣装に反映されているということはありますか?
事前に一人ひとりとお話はさせていただきました。私自身がドラマの衣装を担当するのが初めてなもので、皆さんが役に対してどういう気持ちでいるのかとかちゃんとお聞きしたくて「菜美として、こういう服は菜美らしいと思う?」とか、逆に「菜美はこういうキャラがいいと思ってる」というお話をしましたね。
綾瀬はるかのアクションシーンは衣装にもこだわり
― 菜美に関してはアクションシーンもありますね。特に心がけていることなどはありますか?そうですね。菜美のアクションシーンは、あくまでも主婦としての普通の暮らしの中にあって、突然やってくるんですよ。その格好で1日を過ごしているはずなので、アクションがある時だけ動きやすい格好をしているというわけにはいかない。他の時間にはそれがオシャレに見えるように注意しています。例えば6話では家に忍び込んで塀を飛び越えるようなシーンがあったので、いつものようなワイドパンツではなく足元がパタついて物音がしないように細めのオーバーオールを着せていました。アクションの動きにもよるので、アクションシーンがある時の衣装は必ず金城さん(原案・脚本)に確認していただいています。
綾瀬はるか・広末涼子・本田翼スタイルの真似しやすいポイントは?
― そこまで考えてコーディネートされているんですね。それぞれのスタイルで読者が取り入れやすいトレンドや真似できるアイテムはありますか?わかりやすいのはやっぱりトレンドをよく取り入れている京子ちゃん。ニット1枚でも、襟や袖がフリルになっているものを選ぶと普通のスカートに合わせるだけでも、今年らしい着こなしになります。あとは今年柄物も可愛いものが多いので、京子ちゃんのように可愛いなと思うものがあったらどんどんトライするといいと思います。
優里さんはシャツを結構着ているんですが、どこかに女らしさやマニッシュ感を出すように。シャツにざっくりニットを重ねたコーディネートなら、ゴールドのフープピアスを合わせるとか。
菜美はハイウエストのデニムをよく履いているんですが、それは男の子っぽい着こなしでアクションをしていても、ウエストの細さが際立つとちょっと女の子らしさが出るかなと思ったからなんです。ざっくりニットでもウエストはきちんと見せて、デニムだけど体のラインがきちんとあるスタイル。それでお出かけするならちょっとパールを付けてみる。ちなみに菜美のデニムは結構多くの本数を揃えています(笑)。そこに注目していただくのも面白いかもしれません。
“リアル感”を追求したスタイル
― 3人は“セレブ主婦”という設定ですが、ファッションは安価なものも取り入れている印象です。今の人ってお洋服は安いものでも好きなものを自由に取り入れるし、でも靴や鞄はハイブランドでも本当に欲しいものを買うっていうスタイルがリアルなのかなと思うんですよね。菜美もさりげなくハイブランドのバッグを合わせていたり、ちょっとしたこだわりがあるんです。そういうコーディネートが“オシャレを頑張ってる”リアル感なのかなと思ったので、ブランドを絞ってもいないですし、ハイブランドもファストファッションも取り入れています。
― ありがとうございました。衣装にも注目して最終回まで見届けます!
第9話あらすじ
そんな中、勇輝(西島秀俊)の突然の海外赴任の話に彼への疑惑を深めた菜美は、小雪(西尾まり)に調査を依頼。啓輔(石黒賢)との結婚生活に限界を感じた優里(広末)は、安西(小関裕太)に安らぎを求めるようになっていく。
一方、渉(中尾明慶)の不倫疑惑と正面から向き合う決意をした京子(本田)は渉を尾行するが、同僚の女子とホテルに入っていく場面を目撃してしまい…!!
勇輝の指示に従い、菜美に偽の情報を伝える小雪。そんな小雪の言葉を受けて菜美は勇輝の海外赴任への同行を決めるが、菜美も勇輝も互いへの猜疑心と罪悪感でがんじがらめになっていく。
そして、夫への愛を再確認した京子と、彼女の言葉に心を動かされた優里はそれぞれ夫婦の関係をやり直そうとするのだが、彼女たちが思いもしない方向へと事態は発展していき…!?
(modelpress編集部)
【Not Sponsored 記事】