門脇麦＆永瀬廉、初共演の印象は？

門脇との初共演について聞かれると、永瀬は「もちろん優しいし、喋ってて、なんて言うんやろ？僕の目線に立って話してくれるから、すごい話しかけやすいというか。2人のシーンとかも、何気ない『今日天気いいっすね』とか、そういう他愛もない会話を話しかけやすい人」と回答。「この現場にいる方はそういう方が多いんですけど、麦ちゃんもやっぱり2人のシーンとかも多いので。何も考えずに喋れるっていうのは僕の中ですごくありがたいので。良い意味で気を遣わず喋りかけられるっていう意味では、そこは助けられていますね」と笑顔で答えた。

一方の門脇は「廉くんのボケにもうちょっとちゃんとツッコめるようになりたいですよね」と話し、「けっこう難しくて。廉くんのボケ。本当にボケているのか（分かりにくい）」と告白。これに大森も「分かんないんだよね」「すっとした顔で言うから。難しいのよ」と同意した。

「この間も、キャンペーンで『スープジャーをプレゼントします』みたいなのがあって。『何を入れていきたいですか？』みたいな。『おにぎり』って言ったじゃないですか」と永瀬のボケを振り返った門脇は、「可能性として、スープジャーっていうものを知らなさそうでもあるじゃないですか」と門脇は考えを巡らせたよう。永瀬は「知ってるから！スープジャーは（笑）！」とボケだったことを強調した。

その後、門脇が「その辺を細かく拾って、ちゃんと廉くんに合っているつっこみみたいなものを。あと2ヶ月くらいですか？鍛えていきたいなって（笑）」と目標を掲げると、永瀬は「確かに分かりづらいかもなって、こっちも思ってて。今ボケなのか本当なのか分かってないなってときは、大体みんな無視するから。そのたびに心がすり減ってて」と吐露。これに門脇は「2人の時が、拾ってくれる人が私しかいないから。南朋さんがいてくれると、『南朋さん、頼んだ！』みたいな（笑）」「私もそこを鍛えたいなと思います」と続けた。

そして、自身のボケについて永瀬は「今の話を聞くとね、スタッフさんからも共演者さんからもめんどくさい奴みたいな立ち位置認定されてますよね」とぼやいたものの、門脇は「大丈夫ですよ。このままフリーダムに生きてください。周りが支えます」と微笑んでいた。

永瀬廉の「永瀬弁」とは？

また、大森が永瀬の「むぎちゃん」という、「ぎ」にアクセントがあることに反応すると、門脇は「それってさ、関西弁なの？」と問いかけ。永瀬は「俺の中学の時のあだ名が『ながちゃん』なんですけど」と、「が」にアクセントがある呼ばれ方だったことから、その流れで「ぎ」にアクセントがある呼び方を門脇にしていたと説明した。

しかし、これを受けた門脇は「本当？でも私、関西の方から『むぎちゃん』って呼ばれたことない…」と告白。「関西弁なの？永瀬弁？永瀬弁だ」と「永瀬弁」として納得していた。

門脇麦＆永瀬廉「忘れられない料理」明かす

その後の質疑応答で、物語にちなんで「忘れられない料理」を聞かれた永瀬は「おにぎりですね。塩むすび」と回答。「それは僕が小学生の頃に、おばあちゃん家に行ったときに食べさせてもらったんですけど、小学生の頃に新潟のおばあちゃん家に帰ると、年末はいつも花札をしているんです。俺は負けず嫌いやったんで、その日はめちゃめちゃ負けて、ちょっと機嫌が悪なってたんです。その時におばあちゃんが塩むすびを出してくれて、それで心が和むというか」と理由を明かした。

また「『千と千尋（の神隠し）』でそういうシーンあるじゃないですか。そんな感じ。泣きそうになったね。心は泣いてました。完全に」と会場を沸かせた永瀬は、新潟は米どころだから美味しいのかと振られると「そうなんですよ！だからより沁みるというか。おばあちゃんがハクに見えました」と笑顔で話した。

門脇麦主演「厨房のありす」

本作は「料理は化学です」が口癖の自閉スペクトラム症を抱える料理人・八重森ありす（門脇）をはじめ、それぞれに生きづらさを抱えた登場人物たちが織りなす、ヒューマンドラマとミステリーを描く。この日はありすの料理店『ありすのお勝手』のセットで取材が行われ、共演する前田敦子、木村多江も出席していた。（modelpress編集部）