「潜入捜査官 松下洸平」記者懇談会に出席した松下洸平(C)モデルプレス

松下洸平、“想定外に売れてしまった”設定で過去作品名も登場「スカーレットのせいで…」<潜入捜査官 松下洸平>

2023.06.20 05:00

民放公式テレビ配信サービスTVerが、初となるオリジナルドラマ「潜入捜査官 松下洸平」(9月配信予定)を制作・配信することを発表。このほど、記者懇談会が行われ、主演を務める松下洸平と企画・プロデュースの小原一隆氏が出席した。


TVer初オリジナルドラマ「潜入捜査官 松下洸平」

「潜入捜査官 松下洸平」場面カット(C)Tver
「潜入捜査官 松下洸平」場面カット(C)Tver
「潜入捜査官 松下洸平」ロゴ(C)Tver
「潜入捜査官 松下洸平」ロゴ(C)Tver
本作は、在京民放5局が制作協力として参画。各局の人気バラエティ番組が局の垣根を超えて1つのドラマに登場するという、“TVerにしかできない”制作方法で臨む。

劇中で松下が演じるのは松下本人。実は警視庁の潜入捜査官で、とある大物俳優の疑惑解明のために任務として15年前から芸能界に潜入し捜査をしていた、という設定で繰り広げられるサスペンスコメディだ。

在京民放5局の人気バラエティ番組は、劇中の松下が出演している設定でドラマの中に登場するが、実際に松下が本物の番組収録にゲストとして出演し、バラエティ番組の収録をしながら、同時にドラマの撮影もするという、いまだかつてない撮影を敢行。もちろん収録したバラエティ番組は通常の番組として放送・配信され、まさにドラマとバラエティが融合した全く新しいエンターテインメントとなる。

なお、1話は15分から20分という尺になる予定で、現在TVerでは予告ムービーを配信中。

松下洸平、本人役で主演ドラマ

フォトセッションで笑顔を見せる松下洸平、小原一隆プロデューサー(C)モデルプレス
フォトセッションで笑顔を見せる松下洸平、小原一隆プロデューサー(C)モデルプレス
最初にオファーを受けたときの心境を聞かれた松下は「主演作がまさかのTVerで、全局全てに出させていただけるという異例な状況に最初に驚いたんですけど、台本読ませて頂いてこんなドラマ本当に観たことないですし、これができるのは本当にTVerさんだからだと思いました」とコメント。共演者の大物俳優役については「本物の大物俳優さんで僕自身もお名前を伺って恐れおののいてしまった」と打ち明け、「その方とのお芝居も僕としては本当に光栄なことですし、精一杯お芝居をしながら民放各局のバラエティにも一生懸命参加して捜査していきたいなと思っております」と意気込みを語った。

ストーリーは松下が実際にデビューした15年前に遡って、デビュー当時から実は潜入捜査官だったという現実とフィクションが入り交じる設定に。撮影が進み、会見中も「これも嘘なんじゃないかな?これもドラマの中なんじゃないかな?」と疑ってしまうほどだといい、「信じられないようなことも沢山起きるドラマになっています」とアピール。

番組ロゴ前でフォトセッションに応じる松下洸平(C)モデルプレス
番組ロゴ前でフォトセッションに応じる松下洸平(C)モデルプレス
本人役については「松下洸平役ではありますが、本当の正体は警視庁の捜査官なので、松下洸平でありながら松下洸平でないという絶妙な設定だなと思っています。タイトルを最初に聞いたときは『本当にそれで行きます?』とお伺いしたんですけど、しっかり製本された台本を見てこれで行くんだなと。今ではインパクトのあるタイトルになったなと思います」と後方に貼られたポスターを眺めながら最初はドラマタイトルに戸惑ったことも告白した。

松下洸平「スカーレットのせいで」売れてしまった?

松下洸平(C)モデルプレス
松下洸平(C)モデルプレス
記者の質問にユーモアをまじえながら回答する松下洸平(C)モデルプレス
記者の質問にユーモアをまじえながら回答する松下洸平(C)モデルプレス
実際に松下の出世作であるNHK朝の連続テレビ小説「スカーレット」や、フジテレビ系ドラマ「やんごとなき一族」など松下の過去の出演作の名前がドラマ内に出てくるといい、“決して売れてはいけない俳優だったのに想定外に売れてしまった”という設定のため、「売れるつもりがなかったので『スカーレットのせいで』みたいなセリフも入ってくるんですけど、それは僕ではないので(笑)」とコミカルなセリフもあると予告。「本当に『スカーレット』のおかげだと思っています」と重ねて強調して笑いを誘った松下は、「非常に絶妙なラインでくすっと笑って頂ける設定になっているなと思います」と続けた。

前半は下積み時代の21歳ぐらいのときから描くそうで、「顔も名前も覚えてもらえない時期のことだったり、そういうシーンも出てくるので思い出しました。実際に撮影現場で主演の俳優さんにお茶を配ったり、そこまではさすがにやっていなかったんですけど。でも『とにかく顔と名前だけでも覚えて下さい!』みたいなシーンを撮っているときは、懐かしいなと思いました」と松下自身下積み時代のことを思い出したそう。「芸能界の中で揉まれていく姿を沢山撮らせて頂いていますけど刑事っぽいことは全然してないです(笑)」とぶっちゃけた。

松下洸平、大物俳優との共演回顧

松下洸平(C)モデルプレス
松下洸平(C)モデルプレス
衣装も実際に松下が普段着ているような私服をチョイスしたり、15年前に会っているという設定のゲストもその時代に着ていた服で撮影したりと、時代背景にこだわりが。「細かいですけれども例えば僕の所属しているキューブという事務所でも撮影しているんですが、壁一面に貼られているアーティストのポスターであったりそういったのも15年前の藤木直人さんとか劇団☆新感線のポスターとかペタペタ貼って、タイムスリップしたような感覚になるのですごくリアルでぜひ見て頂きたいです」と小道具にも注目して欲しいとアピールした。

本人を演じるにあたって素が出ているシーンなどあるか、という質問にはストーリーの軸となる大物俳優との初対面シーンをあげた松下。「本編の中にあるんですけどそこはもう本当に芝居なのかセリフなのかよく分からない気持ちになりました。さすがに撮影前に事前にご挨拶はさせて頂いてその方も『これもう1回やるんだよね』と仰っていて、それを経ての2回目の対面が撮影だったんですけど、普段なかなかお会いできる方じゃないので本当に緊張してしまって目を見ただけでちょっと固まってしまって、かなりリアルな素の僕がいる気がします」と振り返った。

松下洸平、座長としての心がけとは

松下洸平(C)モデルプレス
松下洸平(C)モデルプレス
松下洸平(C)モデルプレス
松下洸平(C)モデルプレス
また、座長としての心がけを問われると「僕は色々な方に逆に引っ張って頂いているので本当に目の前のことを精一杯やるしかなくて。僕だけの力では全然成立しない」と、各局スタッフや共演者に支えられていると感謝した松下。

「僕が15年間やってきた現場で主演を務められていた俳優さんは良い意味で主演然としていない方が多かったです。それがとてもかっこよくてそういう人たちの背中に憧れてずっと頑張ってきたので、自分も作品を背負う立場になったときに、 なるべく気負わずに。変に引っ張ろうとか盛り上げようとかあまり考えずに、目の前にある台本にしっかり向き合うということしかできないんですけど、それが良い形で作品の中にも込められると良いなと思ってやっています」とこれまで憧れてきた共演者の背中を追っているようだった。

松下洸平、民放5局バラエティ番組に出演

松下洸平(C)モデルプレス
松下洸平(C)モデルプレス
今作の一貫で、日本テレビ「ぐるぐるナインティナイン」、テレビ朝日「あざとくて何が悪いの?特別編」、TBSテレビ「ラヴィット!」、テレビ東京「緊急SOS!池の水ぜんぶ抜く大作戦」、フジテレビ「全力!脱力タイムズ」に出演。

松下は「こういった機会がなければ出ることのできない番組にも今回参加しています」とテレビ朝日やテレビ東京などこれまでバラエティ番組にほとんど出演経験がなかった局もあったといい、普段バラエティを中心に活躍しているお笑いタレントやアナウンサーもドラマに参加していると言及。「芸人さんやアナウンサーさんとのお芝居は本当にこの作品ならではですし、なかなかご一緒できない方ともこの機会に本編のドラマの方でも関わらせて頂いてすごく貴重な経験をさせて頂いているなと」と共演を楽しんでいた。

数週間に渡るドラマ撮影中、何度もバラエティ番組の出演を経験している松下は、「バラエティ番組の収録をしながらTVerのドラマのカメラも回っているので、時々(仕掛ける)お芝居をしなくてはいけないんですね。やっぱりどれも楽しいのでつい忘れて番組が終わる頃に『そっかこれお芝居しなきゃいけないんだ』と思って無理やりねじ込んだりするんですけど(笑)、それぐらい各局がメインで打ち出しているバラエティ番組に参加できたのは本当にこの番組のおかげです。週に1、2回バラエティ番組に出させて頂いていてそんな経験もなかなかないのでそういったところも含めて楽しませて頂いています」と感想を明かした。

小原一隆プロデューサー、TVerオリジナルドラマ狙いを語る

松下洸平、小原一隆プロデューサー(C)モデルプレス
松下洸平、小原一隆プロデューサー(C)モデルプレス
フジテレビからTVerに出向している小原氏はこれまで、フジテレビにてドラマ「鍵のかかった部屋」「失恋ショコラティエ」、映画「ひるなかの流星」などをプロデュース。「Tverは元々5局が合体してやっているメディアということもあって、5局が合体してできるものがないか探っていた中で、今回協力を得てそれぞれの人気番組が1つのドラマの中に登場するというのは初めての試みになります」と説明。

記者から「民放局ドラマの脅威になるのでは」という言葉が出ると、ドラマのクールの狭間の9月に配信することも踏まえ、「全く対抗するつもりはなくて、なにか話題性を持ったドラマを作ってそこにテレビコンテンツの面白さみたいなものを入れ込んだ作品を作りたいなと。通常ドラマしか観ない方でもこのドラマを観てバラエティも観てみようかなと興味を持って頂けると思う。そういった形で放送局にもメリットを持たせるという作品」とお互いWin-Winになるような作品になっていると強調。「次の作品が決まっているわけではないんですけど、そういった形で5局にとって、あるいは民放全体にとって良い形で視聴者に楽しんでもらえるものを作っていければ」と今後の展望も語った。(modelpress編集部)

制作協力バラエティ番組

日本テレビ「ぐるぐるナインティナイン」
テレビ朝日「あざとくて何が悪いの?特別編」(2023年6月30日放送予定 ※一部地域を除く)
TBSテレビ「ラヴィット!」(2023年6月19日生出演 現在TVerで見逃し配信中)
テレビ東京「緊急SOS!池の水ぜんぶ抜く大作戦」
フジテレビ「全力!脱力タイムズ」(2023年7月14日放送予定)

「潜入捜査官 松下洸平」あらすじ

「潜入捜査官 松下洸平」場面カット(C)Tver
「潜入捜査官 松下洸平」場面カット(C)Tver
松下洸平は決して売れてはいけない俳優だった。マフィア幹部という裏の顔を持つ大物俳優を捜査するために芸能界に潜入して14年。想定外に売れてしまった松下洸平は、もはや潜入捜査官としては失格。しかし、人気が出たことで大物俳優と共演できる最初で最後の大チャンスが訪れた。はたして松下は無事に任務を遂げることができるのか?
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