松本潤「19番目のカルテ」第1話(C)TBSスパークル/TBS

松本潤、7年ぶり日曜劇場出演の決め手は「制作陣の熱意」自身が対話で意識していることも【「19番目のカルテ」インタビュー】

2025.06.21 10:00

TBSでは7月13日よる9時から、松本潤主演の日曜劇場『19番目のカルテ』がスタート。原作は『しょせん他人事ですから ~とある弁護士の本音の仕事~』などの作画を手掛ける富士屋カツヒトによる連載漫画「19番目のカルテ 徳重晃の問診」(ゼノンコミックス/コアミックス)。脚本は、『コウノドリ』シリーズ(TBS系)の坪田文が手掛ける。

  

松本潤主演日曜劇場「19番目のカルテ」

小芝風花、松本潤「19番目のカルテ」第1話(C)TBSスパークル/TBS
本作は、病気を診るだけでなく、心や生活背景をもとに患者にとっての最善を見つけ出し、生き方そのものに手を差し伸べる19番目の新領域・総合診療医を描く新しいヒューマン医療エンターテインメントだ。ここでは「99.9-刑事専門弁護士- SEASONⅡ』(2018年)以来、約7年ぶりに日曜劇場の主演を務める松本にインタビュー。演じる総合診療医・徳重晃はどんな人物なのか。医療に向き合う姿勢、そして作品を通して届けたい思いまでを語ってもらった。

松本潤、日曜劇場への帰還・医療ドラマという挑戦

松本潤「19番目のカルテ」第1話(C)TBSスパークル/TBS
― 本作の出演オファーを受けた時の気持ちは?

率直に、約7年ぶりに日曜劇場に出演させていただけるのは光栄だなと思いました。これまでさまざまな作品に携わらせていただく中で、「もしお医者さんを演じることになったら、どんな医者なんだろう」と、漠然と考えたことはあったんです。まさか“総合診療医”という、日本では新しい領域となる医師を演じることになるとは思っていなかったので、びっくりしました。

― 出演に至った決め手は何でしょうか?

制作陣の熱意に心を打たれました。そして総合診療医という存在を、どのように描くのかにも強く興味を持ちましたし、坪田(文)さんの脚本がとても温かくて、“ありそうでなかった”物語だなと感じたからです。

― 原作を映像化する上で意識したことは?

日本の医療において“19番目の専門医”ともいわれる総合診療医。既存の18の専門科とは異なる立ち位置で、人を全体的に診ていく医師です。ドラマでは原作をさらに掘り下げて、(物語の舞台となる)魚虎総合病院内のそれぞれのキャラクターや徳重の人間関係を立体的に描こうとしています。大きな山や谷はないけれど、少しずつ何かが染みてくるような構成は、実際の総合診療の現場にも通じるものがあるかもしれません。ドラマを通して、視聴者の方がちょっと医療に興味を持ったり、自分の身体について考えるきっかけになってくれたらうれしいです。

柔らかさの中にある“考える力”に共感

小芝風花、松本潤「19番目のカルテ」第1話(C)TBSスパークル/TBS
― 徳重という人物をどう捉えていますか?

原作の徳重は、おっとりしていて柔らかい人という印象。でもそれだけではなくて、どこか芯のある人物でもあると感じました。彼がなぜ総合診療医を選んだのか、どんな経験をしてきたのか、原作には明確に描かれていないので、スタッフと相談しながらその背景を想像して作り込んでいるところです。日本の医療と真剣に向き合う、1人の人間としての徳重を描けたらと思っています。

― ご自身との共通点はありますか?

スタッフの皆さんとの話の中で、最初は「徳重って、ぽわぽわしている人だよね」という印象になりました。確かに、徳重は人と接する時に柔らかい雰囲気を持っているのですが、それを意図的に活用して、診療の場で相手と向き合っているように感じます。

ですが、ただ優しいだけではなく、患者の状態を診ながら「どう話を広げていくか」「どこに導いていくか」を考えて行動している。そういった意味では、すごく頭を使って動いている人物なんですよね。徳重には及びませんが、その点では自分とちょっと重なる部分もあって、なぜ僕に声をかけてくれたのか、その理由が少し分かった気がします。

― 初めての医師役ということで、ご自身の白衣姿は見慣れましたか?

まだ自分でも見慣れていません(笑)。ですが、気が引き締まりますね。ポスタービジュアルの撮影に合わせて髪を切ったりして、徐々に徳重に近づいている感じです。台本の読み合わせやリハーサル、医療監修の生坂政臣先生との打ち合わせを通じて、「いよいよ始まるな」という実感が湧いてきました。

松本潤、対話を通して寄り添う“総合診療医”のかたち

松本潤「19番目のカルテ」第2話(C)TBSスパークル/TBS
― 松本さんは総合診療医について、以前からご存知でしたか?

恥ずかしながら知らなくて、「どこの病院にいるんだろう?」「どうやって受診するんだろう?」というところからのスタートでした。ですが、生坂先生にお話を伺って、とても幅広い視点で人を診ていく診療科だと知りました。身体的な症状だけじゃなくて、心や生活背景も含めて診ていく。このドラマを通して、「総合診療」に対する理解が少しでも広がっていくとうれしいなと思います。

― 医師役を演じるにあたって意識していることはありますか?

僕の中で(ドラマに登場する)医師というと、外科的な処置や手術の技術という印象が強かったんですが、今回の役ではそういったシーンはあまりなくて。むしろ“この人はどんな環境で生きているのか”という、社会的・心理的な背景も含めて診ていくスタイル。だからこそ問診が重要で、そこから物語が展開していくような印象があります。

生坂先生からは「最も重要なのは問診」と教わりました。患者さんとの会話の中に、診断のヒントがたくさん詰まっている。表情や口調、ちょっとした仕草に真実が隠れていることもある。そういう“聴く力”が総合診療医にとってすごく大切で、同時に人と人とのコミュニケーション全般にも通じるなと感じました。

― 松本さんご自身が対話する時に大切にされていることはありますか?

文面や人づてに聞いただけでは、言葉のニュアンスってどうしても伝わり切らないことがあると思うんです。その言葉を発した人の声のトーンや、表情といった情報が加わって初めて伝わる部分もあるのかなと。

この仕事をしていると特に感じるのは、誰かが間に入ってくれることでスピードや効率が上がる一方で、本質的な部分が伝わらないこともあるということ。結果として、かえって時間がかかってしまうこともある。もちろんリモートが便利な場面もあるけれど、「この芯の部分だけはちゃんと温度感を伝えたい」という時は、やっぱり直接会って話したほうがいいなと思うんです。

便利さが全てでもないし、手間がかかることが正解でもない。その時々に応じて、どう伝えることが最善なのかを考える。そういう“バランス感覚”を大切にしています。

― 最後に視聴者の皆さんへメッセージをお願いします。

今回は医療をテーマにしながらも、視聴者の皆さんの心が温まるような、そんなドラマを目指しています。2025年の“今”だからこそ描ける医療のかたち、人と人との関わり方、その温かさや意味を丁寧に描いていけたらと思っています。総合診療というまだ新しい領域の医療に光を当てながら、専門医との関係や病院の中での役割など、リアルな部分にもこだわって作っていきたいと思っています。医療従事者の方々にも納得してもらえるような、なるべくうそがないものにしたいです。

視聴者の皆さんには、医療現場のリアルさと同時に、登場人物たちの人間味や温かさにも触れていただけたらうれしいです。楽しみにしていてください。

(modelpress編集部)
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