「アベンジャーズ」の鍵を握るヒーローに迫る　ギャップで女性ファンを魅了

同作は、人類滅亡の危機を前に、アイアンマンこと“戦う実業家のトニー・スターク”を始めとする“最強チーム”アベンジャーズの愛のための闘いを描いた、魂を揺さぶる感動のアクション巨編をジョス・ウェドン監督が製作。アベンジャーズが繰り広げるのはアクションだけではなく、愛する人を守るための苦悩や葛藤などを描くドラマティックな展開もあり、男性だけではなく、女性も楽しめる内容になっている。

同作に登場するアベンジャーズとは、キャプテン・アメリカをリーダーに、アイアンマン、ハルク、ソー、ブラック・ウィドウ、ホークアイが参加するヒーローチームのこと。今回は、同作の鍵を握るロバート・ダウニーJr演じるアイアンマンことトニー・スタークにスポットを当てていく。

トニー・スタークの人物像

トニーは、億万長者の天才的な発明家で、自ら発明したパワード・スーツをまとい、「アイアンマン」として何度も人類を救ってきた。性格は自信家で自己中心的で女好きだが、果敢に危機に立ち向かい、ここぞという時に決めてくれるというギャップが多くの女性ファンを魅了している。

明るく華のある人物として描かれることの多かった彼も、前作「アベンジャーズ」で未知の脅威との戦いを経験することで、そのキャラクターに徐々に変化が訪れ、無敵だと思っていた自分やアベンジャーズにも、限界があることに気付いたのだった。特にトニーは、キャプテン・アメリカやハルクなどのように特殊な能力を持っているわけでなく、パワード・スーツを脱げば普通の人間。自分の弱さを知るトニーは、死の恐怖感を抱く。

恐怖を抱えるトニー

最新作では、これまで以上に恐怖心を抱えたトニーが描かれ、それが人間らしくて共感しやすい、キャラクターの新たな魅力として表現されている。

そんな恐怖に怯えるトニーについて、製作総指揮のジェレミー・レイチャム氏は、「トニーは、文字通り、世界の重圧をその両肩に受け止めているのです。この映画の出だしで、彼の頭に、アベンジャーズの全員に大変な危機が訪れるというイメージがよぎります。この映画全体を通して、彼の不安や悩みが、彼の下すあらゆる決断に影を落としています」と、トニーの決して強くない心の動きに触れた。

愛する人を守りたい思いが創りだした“ウルトロン”

今回のトニーは、恋人や仲間、人類を守るために人工知能ウルトロンを開発。これによって平和を維持し、大切な仲間であるアベンジャーズすらも引退させようと考える。しかし、それは予期せぬ形で暴走し、人々を守るどころか、最大の敵として彼の前に立ちはだかった。

トニーがウルトロンを生み出した理由について、監督のジョス氏は、「世界がめちゃめちゃにされてしまった姿を彼は一度目にしています。だからこそ彼は、そういう状況を好転させたいという一心で、これまで以上の大望を持つようになりました。だからこそ、完璧な平和を作り上げたいという強い執着心が彼にはある」と、トニーの平和に対する思いを明かした。

ヒーローとしてではなく、1人の人間としての心情

誰よりも平和を案じ望んできたトニーが、皮肉にも最大の脅威を招いてしまう。そこにはただ強いヒーローではなく、ごく普通の人間のように恐怖で左右される心の動きが見てとれ、トニーを演じるロバートは、「悪者たちを相手に行動することで、心理的にギリギリのところまで追い込まれるけれど、それは時には良いことでもあるね。（追い込まれた時に）アベンジャーズには本当の意味での一体感が生まれる」と追い込まれた時の強さを語った。

彼は愛ゆえに犯した過ち、暴走するウルトロンを止めるべく、最強の敵に立ち向かう。これまで以上に人間的な心の動きを見せる、アイアンマン。「アベンジャーズ／エイジ・オブ・ウルトロン」では、そんな進化した彼と、さまざまな思いで戦いに挑む“最強チーム”アベンジャーズが繰り広げる、ドラマティックな展開が女性を魅了する。（modelpress編集部）