頑張り過ぎは危険? 睡眠不足で溜まる脳のゴミは「眠って洗い流す」のが正解!【脳科学者が解説】
【脳科学者が解説】睡眠不足が続くと、脳の中には代謝老廃物が溜まっていきます。眠っている間にいわゆる「脳のゴミ」を洗い流してくれる仕組みと、脳の健康を守るために大切なことを、分かりやすく解説します。(※画像:Shutterstock.com)
新年度は「新しいことに挑戦してみよう」「前向きに頑張ろう」と意欲がわきやすい季節です。しかし、張り切るあまりに睡眠時間を削るのはおすすめできません。
意欲的に活動するのは素晴らしいことですが、体と心の健康のために睡眠は重要です。睡眠不足の状態が続くと、自覚がないうちに脳にダメージが蓄積してしまうこともあります。
健康な体と心を維持するために、なぜ「眠ること」が大切なのか、眠るだけでどのようなメリットがあるのかを、分かりやすく解説します。
睡眠の健康効果……体力回復・ストレスからの回復・メンタルの安定など
睡眠には、私たちが健やかに過ごすための大切な役割が大きく3つあります。
起きて活動しているときには常にエネルギーを消耗していますが、眠ることでエネルギーが節約され、体力が回復・向上します。免疫力も高まるため、傷や肌荒れの修復や風邪などの予防にもつながります。
体の機能を調節するホルモンの分泌は日中と睡眠中で変わります。日中は活動するために体を緊張状態に保つ必要があるため「副腎皮質ホルモン」が多く分泌されますが、睡眠中はこの分泌量が下がります。それにより心身はストレスから解放されるのです。
逆に、体の代謝を助ける「成長ホルモン」の分泌は睡眠中に高まるので、成長期の子どもの場合は、体を成長させるために睡眠が重要です。
睡眠中(特にレム睡眠中)は海馬を中心とした大脳辺縁系の活動が高まります。これにより記憶が定着し、精神が安定することが分かっています。「寝る子は育つ」と言われるように、よく眠ることは、脳の成長や機能維持に大切な役割を果たしているのです。
眠っている間に「脳の掃除」が進む? タイパ抜群の脳のリセット法
さらに近年、脳には「グリンパティック・システム」という特有の老廃物除去の仕組みがあることが注目されています。
これは、深い睡眠中に脳の神経細胞の隙間が広がり、脳脊髄液が日中の活動で溜まった「代謝老廃物(いわゆる脳のゴミ)」を洗い流してくれるというシステムです。
「しっかり眠るだけ」で脳内をクリーンにできるので、これほどタイパのよい健康法はありません。
逆に睡眠が浅かったり短かったりすると、脳のゴミが排出されず、脳に残ってしまいます。睡眠時間を削るような頑張り過ぎは、脳の健康の面では逆効果になる恐れもあるのです。
脳の健康のためにも、睡眠はおろそかにしてはいけません。新生活シーズンに高まった意欲を長く「継続」させるためにも、オンとオフはしっかり切り替えましょう。しっかりと睡眠をとって、心と体を休めることも忘れないでくださいね。
薬学博士・大学薬学部教授。東京大学薬学部卒業後、同大学院薬学系研究科修士課程修了。東京大学薬学部助手、米国ソーク研究所博士研究員等を経て、現在は武蔵野大学薬学部教授として教鞭をとる。専門である脳科学・医薬分野に関し、新聞・雑誌への寄稿、生涯学習講座や市民大学での講演などを通じ、幅広く情報発信を行っている。
執筆者:阿部 和穂(脳科学者・医薬研究者)
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