親友の結婚式で、ご祝儀を渡せなかった私が笑ってしまった理由
転職の合間に届いた招待状
招待状が届いたのは、前の会社を辞めたばかりのころでした。次の職場への入社は式の翌月で、最初の給料はさらにその先。半年前に大学時代の友人と申し込んでいた海外旅行の代金も、すでに払い終えていました。
引っ越しと式場までの新幹線代、ドレスの支度を済ませると、手元のお金はほとんど残りません。少ない額を包むことも考えましたが、10年来の親友の晴れの日に、半端なお祝いを渡すのはどうしても嫌でした。
転職のことも、お金のことも、彼女に言えないまま当日を迎えてしまいました。
出口で出てしまった笑い
披露宴が終わり、出口でお菓子の小袋を受け取ったとき、黙って帰ることだけはできないと思いました。
「結婚式のご祝儀、後で払うね!」
真面目な顔で言えば、彼女の大切な日に水を差す気がして、明るく笑ってみせました。
「あ、うん」
返ってきたのは、少し困ったような笑顔でした。隣の新郎にも会釈をして、後ろの列に押されるように会場を出ました。
帰りの新幹線では、もっと別の言い方があったはずだと、窓の外を見ながら考え続けていました。
財布に入れたままの袋
入社して初めての給料が入ったのは、式から2ヶ月ほどたったころです。ご祝儀袋を買い、新札をそろえて財布に入れました。渡すなら直接会って、遅れた理由もきちんと話したい。そう考えて日程を探しているうちに、半年前から決まっていた旅行の出発日が来てしまいました。
旅先の写真は、いつものようにSNSに載せました。
帰国してすぐ、彼女にメッセージを送りました。
「帰ってきたよ!今度ごはん行こう」
「ごめん、最近ちょっと忙しくて。また連絡するね」
その後も何度か誘いましたが、返ってくるのは似たような返事ばかり。自分の投稿を見返して、ようやく思い当たりました。ご祝儀を後回しにして遊んでいるように見えても、おかしくなかったのだと。
そして...
ご祝儀袋は、今も財布の内ポケットに入ったままです。送金ならすぐに済むのに、それだけはしたくありませんでした。
数日前、もう一度だけ送りました。
「少しだけでいいから、会えないかな」
既読はつきましたが、返事はまだ届いていません。財布を開くたびに、角の折れかけた袋が目に入ります。
(20代女性・営業職)
本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。
(ハウコレ編集部)
関連記事
「コラム」カテゴリーの最新記事
-
「その歳で結婚できないの、自分のせいだって分かってる?笑」と彼の部屋で言われた私に、半年以上たって届いた一言ハウコレ -
【星座×血液型別】2026年10月下旬、手伝う姿に、彼が思わず見とれる女性ランキング<第4位~第6位>ハウコレ -
妻が邪魔な夫「俺が見るから」嘘をついて悠々留守番!だが「救急車を!息子が…」⇒最悪の事態を招いたワケ愛カツ -
「大金が手に入る!」母の通夜でニヤニヤしている妹。しかし数日後⇒姉「え、知らないの?」妹「え…」愛カツ -
封筒に新品のお札を入れる妻。だが夫「こっちと交換して」ナゼか折れたお札を渡してきたワケ愛カツ -
「この子を産んで幸せ」心からそう思える理由エキサイトニュース -
【誕生月別】今週中、彼から週末の予定を聞かれる女性ランキング<第1位~第3位>ハウコレ -
【誕生月別】この秋、彼が結婚を意識し始める女性ランキング<第4位〜第6位>ハウコレ -
【誕生月別】この秋、別れ際に「もう少しいよう」と引き止められる女性ランキング<第4位〜第6位>ハウコレ