彼からの「お前のメッセージ、重いんだけど」に、スタンプ1個で返しつづけた→1週間後、長文が届いた
未読のまま並んだ7個の吹き出し
付き合って1年半になる彼とは、毎日メッセージでやりとりをしていました。その日も、職場の近くで食べたパスタの写真に「このお店、今度一緒に行こうよ」と添えて送り、「今度の映画、何時の回がいい?」と聞いていました。冷え込むと天気予報で見たので、上着の心配も一言。
返事のないまま、吹き出しは下へ下へと増えていき、数えると7個になっていました。忙しいのだろうと思い、それ以上は送らずに待つことにしました。
そこへ届いたのが、このメッセージです。
「お前のメッセージ、重いんだけど」
彼に「お前」と呼ばれたのは、付き合ってから初めてでした。
何が届いても、返すのはスタンプ1個だけ
返事を打とうとして、入力欄に文字を入れては消しました。「ごめんね」と書けば、重いと認めることになる気がしました。「そんな言い方しなくても」と書けば、また重いと言われるかもしれません。
結局、選んだのはおじぎをしているスタンプでした。
次の日、彼から「おつかれ」と届きました。何もなかったような短い一言に、同じスタンプを返しました。「今日も会議だった」にも同じものを押して、何が届いても返すのはそれ1個だけと決めていたのです。
私から送るものは、何もなくなりました。映画の約束の日も、何も決まらないまま過ぎました。おじぎのスタンプを押す指は、日に日に迷わなくなっていきました。
あのメッセージから1週間がたったころです。目を覚ますと、未読の数字がついていました。
画面を埋めた謝罪の文面
送られてきたのは、明け方のようです。開くと、画面が文字で埋まっていました。「ずっと謝れなくてごめん。長くなるけど読んでほしい」という書き出しに続いて、言い方が最低だったこと、すぐに謝れなかったこと。謝る言葉が、形を変えて何度も出てくるのです。途中には「重いって書いたけど、その重さに助けられてたのは俺のほうだった」という行もありました。
最後までスクロールして、もう一度上に戻りました。並んだ言葉はどれも本当なのだろうと思えます。それでも、気持ちは少しも軽くならない。1週間前のあの言葉が、長い文面の分だけ遠くなった気がしたのです。重いと言われた7個の吹き出しより、この長文のほうがずっと長いことにも、笑えませんでした。
そして...
「ちゃんと読んだよ。少し時間ちょうだい」
そう返すと、しばらくして「わかった。待ってる」と届きました。
それから、食べたものの写真を送るのはやめています。カメラロールには、送らなかったパスタやケーキの写真がたまっていくばかりです。
ただ、あの長文を彼がどんな気持ちで打っていたのかだけは、今もわからないままです。
(20代女性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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