「結婚式のご祝儀、後で払うね!」と会場の出口で笑う友人。3ヶ月後、彼女のSNSを見た私が下した決断
お見送りの列で言われた言葉
「結婚式のご祝儀、後で払うね!」
小袋を胸の前で持ったまま、彼女は明るく笑いました。隣には夫が立っていて、後ろにはまだ親戚の列が続いています。
「あ、うん」
苦笑いを返すのがやっとで、そのまま次のゲストに頭を下げました。
誕生日には毎年手書きのカードをくれて、引っ越しのときは真っ先に手伝いに来てくれた子です。だからこそ、あの明るい言い方が引っかかりました。
送れなかった短い文面
式のあと、ご祝儀の話は一度も出ませんでした。
お金がほしいわけではありません。ただ、彼女自身が言い出したことが、そのまま流れていくのが気になっていました。
「ご祝儀、どうなった?」と送ればすむ話です。けれどその文面を打つたびに、お祝いを請求しているようで、送信ボタンの手前で消してしまいました。
内祝いのリストを作りながら、夫に打ち明けたこともあります。
「気にしなくていいんじゃない?」
そう言われてうなずいたものの、リストの彼女の欄には何も書けないまま、ペンを置きました。
式から3ヶ月がたったころ、SNSに彼女の投稿が流れてきました。
3ヶ月後に流れてきた写真
写真は何枚も続いていました。空港のラウンジ、見慣れない石畳の街並み、海沿いのレストラン。どの写真にも、知らない女性と並んで笑う彼女が写っていました。投稿の日付は、どれも式のあとのものでした。
旅行に行けるなら、お金がないわけじゃないんだ。
そう思ったとたん、スマホを伏せてテーブルに置いていました。
数日後、彼女からメッセージが届きました。
「帰ってきたよ!今度ごはん行こう」
「ごめん、最近ちょっと忙しくて。また連絡するね」
送ったその「また」を、自分から使うつもりはありませんでした。
そして...
それから、彼女とは会っていません。誘いが来るたびに似たような返事をして、やりとりの間隔は少しずつ空いていきました。
結婚式のアルバムをめくると、高砂の前で私の肩に手を回して笑う彼女の写真が出てきます。そのページだけは、まだ外せずにいます。
あの日、彼女はなぜお見送りの列であんなふうに笑ったのか。聞けばよかったのかどうか、今も答えは出ていません。
(20代女性・事務職)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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