「誰かに吹き込まれた?」と送った俺→彼女からの同棲の誘いを素直に喜べなかった理由
1年前から止まっていた問いかけ
1年前、部屋に来ていた彼女に物件サイトを見せながら、俺は「一緒に住む?」と聞きました。前の週から、2人の駅の間にある町の間取りをいくつも保存していたのです。返ってきたのは「まだいいかな」でした。彼女は笑っていて、仕事が忙しい時期なのも知っていました。それでも、同じ質問をもう一度する勇気は出ませんでした。2回続けて断られるのが怖かったのです。
彼女の部屋の更新が近いことは、前から聞いていました。このまま更新されたら、また2年待つことになる。そう考えて、同期に頼みごとを送りました。
「それとなく、一緒に住む気があるか聞いてみてくれない?」
確かめたくて送った一言
同期からは「言っといたよ。あとは自分で聞きなよ」と返事が来ていました。それから間もなく、彼女からのメッセージが届きました。
「ねえ、一緒に住むの、そろそろ考えてみない?うちの更新、再来月なんだよね」
嬉しいはずでした。けれど、報告の直後に届いた文面は、同期に言われた勢いのように見えたのです。背中を押されただけなら、いずれまた「まだいいかな」に戻るかもしれない。彼女自身の気持ちなのか確かめたくて、打ったのがこれでした。
「誰かに吹き込まれた?」
送信してから読み返して、気づきました。聞きたかったのは「本当にそう思ってる?」だったのに、画面に残っていたのは疑う言葉でした。
吹き込んだのは俺だった
「なにそれ。自分で考えたんだけど」
画面を開いたまま、入力欄に言い訳を打っては消しました。「そういう意味じゃなくて」「ちょっと気になっただけ」。どれを送っても、頼みごとをした側が相手を疑った事実は変わりません。今頃、彼女はあきれて画面を閉じているのだろうか。
冷蔵庫の麦茶を1杯飲み干してから、ようやく送りました。
「ごめん。吹き込んだの、俺なんだ」
「あいつに、それとなく聞いてみてって頼んだ」
「なんでそんな回りくどいことするの?」
「前に、まだいいかなって言われたから」
送ってしまってから、彼女のせいにしているようにも読めると気づきました。次に届いたのは、スクリーンショットが3枚と短いメッセージです。
「これ、先月から保存してたやつ」
どれも、2人の駅の間にある町の物件でした。1年前に俺が保存したページと、同じ駅名が並んでいました。気づいたときには、通話ボタンを押していました。
そして...
電話で決めた内見の予約は、今度は俺から入れました。ブックマークの古いフォルダは、まだ消していません。同期へのお礼のメッセージも、書きかけのまま送れずにいました。
(20代男性・メーカー勤務)
本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。
(ハウコレ編集部)
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