謝っても「確認しておきます」だけだった上司から、ずっこけるくまのスタンプが届いた話
謝罪への返信は、たった1行でした
入社3年目の営業事務として、私は取引先への案内メールを担当していました。あの日、先方からの返信で、肝心の資料を添付し忘れていたことを知りました。すぐに資料を送り直し、社内チャットで上司に報告しました。「このたびは申し訳ありませんでした」。打ち直しを重ねた謝罪に返ってきたのは、「確認しておきます」の1行だけでした。その日は在宅勤務で、オフィスの様子は分かりません。今頃、上司はどんな顔をしているのだろうか。そんなことを想像するばかりでした。
いつもの数文字が、冷たく見えた
もともと口数の多い人ではありませんでした。返信が数文字なのも、いつものことといえばいつものことです。それでもあのミスの後は、同じ数文字がより冷たくなったように感じられました。まだ許されていないのだと思うと、送信ボタンを押す前に文面を3度読み返す癖がつきました。家にいても、通知の音がするたびに冷や汗が出る感覚がしました。同期に相談しようと打ちかけたメッセージも、結局消しました。
誤送信だと思って、返信を打てずにいました
そんなとき届いたのが、あのスタンプでした。両手を上げたくまが、盛大にずっこけている絵柄です。業務連絡しか並んでいなかった画面に、それは1個だけぽつんと置かれていました。誤って送ってしまったのだろう。触れないほうがいいのだろう。私は返信を打てないまま、画面を閉じました。数分後、また通知が鳴りました。開くと、見たことのない長さの文章が届いていました。最初の1行は、こうでした。「いつも頑張っているのは、分かっていますから」。
そして...
長文にはこう続いていました。「あのミスは、私の確認不足でもあります。気にしすぎないでください」「さっきのスタンプは、間違いではありません」。冷たいと思っていた数文字の返信の向こうで、上司も言葉を探していたのかもしれません。私は「ありがとうございます。またよろしくお願いします」とだけ返しました。すると、同じくまが親指を立てるスタンプが届きました。今は取引先への送信前に内容を一度確認するチェック表を机に貼り、そしてあのくまのスタンプは、私も時々使っています。
(20代女性・営業事務)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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