「怖い課長」だと思っていた私、退職届を書いた休日、コインランドリーで会った相手
削られた企画書
営業課に来て3年目になります。私は課長のことを、心の中で「怖い人」だと思っていました。会議で企画書を出したときも、返ってきたのは、「結論だけでいい。あとは削って」という言葉だけでした。
席へ戻り、企画書を最初から見直しました。でも、どこまで削ればいいのか分からず、自分が考えた内容そのものを否定されたように感じました。
課長は仕事ができて、迷うこともない人に見えていました。自分とは違う。そう考えるうちに、向いていないのは自分のほうだと思うようになりました。
家では退職届の書き方まで調べ、清書した紙を机の上に置いていました。
休日に見た課長
休みの日、洗剤を持って近所のコインランドリーへ行きました。戸を開けると、乾燥機の前に見覚えのある人がいました。眼鏡をかけ、首元の伸びたスウェットを着ています。
「課長ですよね」
そう言うと、課長は少し困ったように、
「見なかったことにしてくれる?」
と返しました。さらに、「家の洗濯機が壊れただけだから」と続けます。会社では迷わず指示を出す人が、自分の服装を気にして説明している。その姿が意外でした。
私は帰るきっかけを逃して、少し離れた椅子に座りました。
言えなかった退職の話
しばらくすると、課長が言いました。
「家でも課長やってるわけじゃないよ」
その言葉を聞いて、私は思わず口にしました。
「私、辞めようと思っていました」
企画書を削るよう言われたこと、自分には向いていないと思ったこと、退職届まで書いたことを話しました。課長は途中で遮らずに聞いていました。
「内容が悪いと思ったわけじゃないよ。言いたいことが多くて、結論が見えにくかったから削ってって言った」
と説明しました。初めて聞く理由でした。私は、厳しい言葉だけを見て、課長には迷ったり疲れたりすることもないと決めつけていました。
「その話、乾燥が終わるまでなら聞く」
と言われ、私はそのまま話を続けました。
そして...
退職届は、まだ机の上にあります。あの日話しただけで、迷いが全部なくなったわけではありません。ただ、週明けには企画書をやり直して課長の席へ持っていきました。
「結論から言います」
そう伝えてから、資料を開きました。今度は、直すところを2つだけ教えてもらいました。
これからも課長を怖いと思う日はあるかもしれません。それでも、言葉だけで意味を決めつける前に、分からないことは聞いてみようと思っています。コインランドリーで見たスウェット姿のことは、誰にも話していません。
(20代女性・営業職)
本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。
(ハウコレ編集部)
関連記事
「コラム」カテゴリーの最新記事
-
【子宮口10センチ】いよいよ出産の瞬間、夫「俺コーヒー飲んでくるわ!」しかし⇒助産師の一言を聞き…夫「へ?そんな…」Grapps -
「女って大人になってもオムツかよ」生理を馬鹿にする夫!直後「その通りです」背後から現れた店員に…夫「えっ」愛カツ -
嫁を排除しようとする義母!夫も「母さんはそういう人」⇒「もう頑張らないね!」限界な嫁がつき合いをやめた【結果】Grapps -
嫁の頭からゴミをかけ…義妹「ほら!掃除しなさい(笑)」直後⇒夫が明かした【重大な事実】に「え…?」凍りついたワケGrapps -
夫の浮気を問い詰めると…夫「お前も自由にすれば?」浮気の許可が!?だが⇒好き勝手してみた結果…夫「お前、本当に…?」Grapps -
【星座×血液型別】怒るより先に心配する♡器の大きさを感じる男性ランキング<第1位〜第3位>ハウコレ -
【星座別】伝票を先に取ろうとする♡ごちそうしたがりな女性ランキング<第1位〜第3位>ハウコレ -
【星座別】「何があっても味方」包容力がすごい男性ランキング<第1位~第3位>ハウコレ -
「娘さんが救急搬送されました」小学校から連絡が!?病院に向かうと⇒医師「娘さんは…」母「え…?」頭が真っ白になったワケGrapps