「返事はいいのよ」義母からの「おはよう」が途切れた日、私が初めて送った1通
私にだけ届く「おはよう」
結婚して2年になります。義母は電車で1時間ほどの町に1人で暮らしていて、連絡先は結婚のあいさつのときに交換しました。
数か月前から、義母から「おはよう」で始まる短いメッセージが届くようになりました。
最初に届いたのは、
「おはよう。ベランダの朝顔が咲きました」
という内容でした。
ほほえましく思い、「おはようございます。朝顔、きれいですね」と返しました。
ところが、それは翌日も、その翌日も続きました。
夫に聞くと、「俺には来てないけど」と言います。宛先は、私だけでした。
返信する言葉を考える朝
返さないわけにはいかない。そう思うほど、毎朝の返信に時間がかかるようになりました。
丁寧すぎると距離があるように見える気がするし、くだけすぎても失礼かもしれない。絵文字の数まで、前に送ったメッセージと見比べるようになりました。
何か試されているのだろうか。言葉の選び方で、息子の妻として値踏みされているのだろうか。
そんな想像まで浮かぶようになりました。
届いてもすぐには開かず、返す内容を考えてから確認する日もありました。
夫にも相談できませんでした。「お義母さんから毎朝届くのが負担」と言えば、義母を嫌っているように受け取られそうだったからです。
ただ、夫には「最近、お義母さんから毎朝メッセージが来る」とだけ話したことがありました。
初めて途切れた日
その朝、通知欄に義母の名前がありませんでした。
毎日届いていたものが急になくなると、今度は体調でも崩したのではないかと気になりました。
気づけば、いつものように返信の言葉を考えるより先に、自分から送っていました。
「おはようございます。朝顔はもう咲きましたか」
送信してから、自分から義母へメッセージを送るのは初めてだと気づきました。
しばらくして、返事が届きました。
「返事はいいのよ。送る相手がいると、朝がちゃんと来るから」
そこで初めて、毎朝の連絡が私を確認するためのものではなかったのかもしれないと思いました。
義母は、返事よりも、誰かに送ること自体を必要としていたのでしょう。
そして...
私は、
「それなら、これからは私からも送りますね」
と返しました。
あの言葉を読んだからといって、それまで感じていた負担が全部消えたわけではありません。毎朝どう返せばいいのか悩んでいたことも、義母にはまだ話していません。
それでも、今は私から先に「おはようございます」と送る日もあります。
義母から届いたときも、以前のように言葉の裏を考えることは減りました。
義母の名前が通知欄に出る朝を、前より少しだけ、そのまま受け取れるようになっています。
(30代女性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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