「焼けすぎて誰かわからなかった笑」同窓会で笑われた私に、彼が返した言葉
出席に丸をつけるまで
高校の卒業から5年ぶりの同窓会でした。案内の返信を、私は締め切りの前日まで書きかけのままにしていました。保育士の夏は、プール当番と外遊びの引率の毎日でした。日焼け止めを塗り直す間もないまま、腕も首も、境目がわかるほど焼けていました。それでも出席に丸をつけたのは、幹事の欄に彼の名前があったからです。教室で隣の列にいた頃から、私は彼のことが好きでした。
笑い声と一緒に届いた一言
乾杯のあと、近況を聞かれた私は、プールの監視で焼けた話を短くしました。話題がよそへ移った頃、グラスを持って近づいてきたのは、隣のテーブルにいた元クラスメイトの女子でした。「久しぶり」。手を振った彼女は私の腕に目をやって、周りに聞こえる声で続けました。「焼けすぎて誰かわからなかった笑」。いくつかの笑い声が重なりました。「仕事で、どうしても焼けちゃって」。そう返した声は、途中で細くなりました。「日焼け止めくらい塗ればいいのに」。彼女の視線がちらりと横へ流れたことに、深い意味があるとは思いませんでした。私は袖口を手の中に握り込んで、氷が溶けていくのを見ていました。
割って入った幹事の彼
「俺は入ってきた瞬間にわかったよ」。グラスを片手に席を立った彼が、テーブルの間を歩いてきて、私の横にそれを置きました。「夏の間、プールで子どもを見てた腕だろ。俺はかっこいいと思うけど」。乾杯の音頭と同じ、飾らない言い方でした。近くの席で何人かがうなずきました。彼女は「冗談だって」と短く言って、自分の席のほうへ戻っていきました。私は俯いていた顔を上げて、置かれたグラスの位置を直したのを覚えています。
そして...
お開きが近づいた頃、彼は空いていた私の隣に座って、園の夏祭りの話を聞きたがりました。あの席で、自分の仕事を自分の言葉で誇れなかったことは、今も少し心残りです。帰り支度の時、いつの間にか脱いでいたカーディガンを畳んで、かばんにしまいました。時計の跡が白く残る腕を、私はもう隠しませんでした。
(20代女性・保育士)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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