後輩への頼み事を茶化せなかった俺が、敬語に込めていたもの
任せたい相手に、どう切り出すか
異動の内示を受けて、最初に考えたのは担当案件のことでした。取引先との積み重ねを途切れさせるわけにはいかない。そして、任せられるのはあの後輩しかいない。細かいところまで気づいて、俺の雑な指示を何度も形にしてくれた相手です。そう決めてから、個人のメッセージアプリを開いては閉じる時間が続きました。
敬語を使った理由
いつもの調子で送れば、いつもの調子で返ってくる。それでは、この案件の重さも、俺がどれだけあの後輩を信頼して託すのかも、きっと伝わらない。冗談の延長で軽く流されてしまうのが怖くて、俺は茶化す言葉を全部消しました。「お疲れ様です。少しご相談したいことがあります。お時間をいただけますでしょうか。」。送ってすぐに既読はついたのに、返信はなかなか来ませんでした。戸惑わせているのだろうかと、返信を待つ間、意味もなくスマホを裏返しては戻していました。
短い返信と、告げた用件
届いたのは「どうしたんですか?何かありましたか?」という1通でした。心配させたことに気づきながら、俺は「急ぎではないので、ご都合の良いときで大丈夫です」と、また敬語で返してしまいました。切り出す踏ん切りがつかないまま迎えた翌日、「今なら大丈夫です。相談ってなんですか?」と後輩のほうから促してくれました。その1通に背中を押されて、俺はようやく用件を送りました。「来月から大阪に異動することになりました。今担当している案件を、あなたに任せたいと考えています」。しばらくして返ってきたのは、「敬語、やめてください。いつもの先輩に戻ってください」という一言でした。
そして...
俺は「ちゃんと頼みたかったんだ。いつもの調子で送ったら、冗談だと思われそうで」と返しました。敬語に込めたのは、案件の重さと、それを託せる相手だという信頼でした。それが伝わったのなら、もう敬語を使う必要はありません。次の文面は、不思議と普段どおりに打てました。今は引き継ぎ資料の1枚目を作りながら、質問攻めにされる日を待っています。
(30代男性・営業職)
本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。
(ハウコレ編集部)
関連記事
「コラム」カテゴリーの最新記事
-
「焼けすぎて誰かわからなかった笑」同窓会で笑われた私に、彼が返した言葉ハウコレ -
【星座別】あなたの恋を後押しする「意外な応援団」<おひつじ座〜おとめ座>ハウコレ -
友人との宅飲み代を払わせる彼…積み重なり総額【20万円】に!?しかし後日⇒弁護士…?彼が絶望することになったワケ愛カツ -
浮気される女性とされない女性、決定的に違うのは"余裕"だったハウコレ -
「2分以内に要返信!」「遅れたら食事なし!」39度の妻を脅す夫!?しかし後日⇒「ま、待って…」夫が絶望したワケ愛カツ -
【星座別】2026年9月前半、運命の恋が叶う女性ランキング<第4位〜第6位>ハウコレ -
【星座別】「気づいたら好きだった」じわじわモテる女性ランキング<最下位~第10位>ハウコレ -
「え、それが好きのサイン…?」不器用男子が本命にだけ見せる分かりにくすぎる好意ハウコレ -
自分だけ3000円のランチを食べたママ友「割り勘よね♡」!だが「もちろん♪」私が笑顔で受け入れたワケ愛カツ