心配をこじらせて彼女を傷つけた俺が、カフェで本音を伝えるまで
選び間違えた言葉
付き合って1年になる彼女から、待ち合わせの確認と一緒に自撮りが届きました。画面の中の彼女は、いつもより化粧が濃く見えました。
前に彼女の家へ行った時、洗面所で頬を気にしている姿を見てから、俺は肌のことが心配になっていました。頬を気にしていたことに触れていいのか、その線引きが俺にはわかりませんでした。
心配している、無理していないか。どれもうまく書けず、消しては書き、また消して、最後に残ったのが「その化粧、濃くない?」という一言でした。送った直後に、選ぶ言葉を間違えた気がしました。
既読のままの画面
「似合ってないってこと?」と返ってきました。返す文面を書きかけては消しているうちに、どれも言い訳に見えて、俺は送らないままスマホを置きました。彼女のメッセージには、既読だけがついたままになりました。
心配だと最初に書けば済んだのに、格好をつけて遠回りした結果でした。仕事の合間にスマホを開いても、彼女からの新しいメッセージはありませんでした。約束のカフェまでの数日、俺はあの洗面所の彼女を何度も思い出していました。うまく説明できず、次に会えば伝わると問題を先送りしました。
カフェで先に
席に着いてすぐ、「そうじゃなくて。最近、肌荒れてたから」と伝えました。それから、「前に、洗面所で頬を気にしてたでしょ」と続けました。
彼女は「気づいてたんだ」と小さく言い、肌荒れを隠すために化粧を増やしていたこと、売り場に立つ以上やめられなかったことを話してくれました。俺が濃いと指摘した化粧は、彼女が仕事のために積み上げてきた手順でした。
テーブルの上のカップには、2人ともしばらく手をつけませんでした。指摘する前に、聞くべきことがあったのだと思いました。
そして...
「言い方、悪かった。ごめん」
それだけは、迷わずに口にしました。今も彼女から自撮りが届くと、あの日送った短い返信を思い出します。気になることがあっても、見た目を評価する言葉から始めることはやめました。
(20代男性・営業職)
本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。
(ハウコレ編集部)
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