嫁の既読を待って電話をかけていた私が、息子の一言で気付いたこと
文字より声のほうが早いから
息子夫婦へ連絡するときは、先に短いメッセージを送り、既読がついたら電話をかけていました。
「既読になったから、かけたのよ」
読んでくれたということは、いま手が空いているということ。忙しい嫁の邪魔をしないための、私なりの気遣いのつもりでした。電話なら声の調子も分かり、文字より誤解なく伝えられると思っていました。
返事が遅くなった理由を測りかねて
いつごろからか、送ったメッセージに既読がつくまで数日かかるようになりました。体調を崩したのか、それとも私が何か気に障ることを言ったのか。思い当たる節を探しては、息子あてに「体調でも悪いの」と聞いたこともあります。折り返しの電話で嫁の声が硬く聞こえても、仕事で疲れているだけだろうと考えていました。
休みの日に訪ねてきた息子
それから間もなく、息子が家へ来ました。お茶を出しても口をつけず、言いにくそうに切り出します。
「母さん、それ、監視されてるみたいで疲れるって」
既読の直後の電話のことだと、すぐにわかりました。手が空いた合図だと思っていたものは、嫁にとって見張られていると感じる原因でした。私は湯のみを台所へ運びながら、これまでの着信を思い返しました。気遣いのつもりで始めたことが、嫁の負担になっていたと初めて分かりました。
そして...
次に嫁が顔を見せてくれた日、私は先に謝りました。
「迷惑だったのね、ごめんなさいね」
嫁は慌てた様子で首を振り、それから「お義母さん、返事はメッセージでさせてください」と言ってくれました。責める口調ではありませんでした。今は、返事を急かさずに待っています。文章を書くのに時間がかかっても、途中で電話へ切り替えず、メッセージで返すことにしました。送る前に読み返すようになり、電話で話していた頃よりも、相手の都合を考えて言葉を選べるようになりました。
(60代女性・主婦)
本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。
(ハウコレ編集部)
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