修正を頼むたび「参考までに」と返す年上後輩→数日後、彼から届いた連絡
送るたびに返ってくる「参考までに」
私は30歳のプロジェクトリーダー、後輩は35歳の中途採用者です。異業界から転職してきて、入社は3ヶ月前でした。彼の担当する案件で修正が必要な箇所を見つけた私は、業務チャットに送りました。「この見出し、クライアントの要望に合わせて短くしてもらえますか」。既読はすぐにつきました。返信が届いたのは30分後です。「その方法だと、前職ではうまくいかなかったんですよね」私は少し戸惑いながら、「まずはうちのやり方で一度やってみてもらえますか」と送り直しました。返ってきたのは「参考までに理由を教えていただけますか」の一言。丁寧な言葉でしたが、修正を受け入れたのか、まだ納得していないのかは分かりませんでした。
会議室で顔を合わせても同じでした
チャットだけでなく、打ち合わせでも同じことが繰り返されました。私が方針を伝えると、彼は必ず「前職ではこうでした」「他社の事例では」と切り返してきます。他のメンバーが決定に従うなかで、彼だけが最後まで資料を閉じませんでした。ある日の定例後、彼は席を立ちながら「クライアントの要望と過去の失敗事例を踏まえた判断です」と、私が説明した言葉をなぞるように繰り返しました。言葉は丁寧でも、決まった方針を受け入れたのかは判断できませんでした。会議が終わっても、次の作業へ進んでよいのか確認が必要な状態が続きました。
上司に相談した数日後、届いた1通
悩んだ私は上司に相談しました。上司は「一度、直接話してみたら」とだけ言いました。行動に移せないまま数日が過ぎたころ、彼から先にメッセージが届きました。「先日の件、私から言い方を改めたい部分があります。少しお時間いただけますか」会議室で向き合った彼は、「年下の方から指示を受けることに、自分でも気づかないうちに構えていました」と話し始めました。前職では自分が指導する側だったこと、家族の事情で転職を決めたこと、うまく順応できていない自分への焦り。私が反論と受け取っていた一言一言の背景を、彼は初めて口にしました。
そして...
今も彼は「参考までに」と前置きすることがあります。ただ、そのあとには前職の事例と、今回の案件に使えそうな理由が添えられるようになりました。
私も修正を伝える前に、彼がその案を選んだ理由を聞いています。以前は会議の最後まで閉じられなかった資料を、今は提案を比べるために2人で開くようになりました。
(30代女性・Web制作会社勤務)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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