休日になるとゲームに夢中な夫→子どもが絵を置いて部屋へ戻ったのを見た日
画面の向こうの「上手だね」
結婚5年目。平日は帰りの遅い夫ですが、だからこそ休日は家族の時間になると信じていました。けれど実際には、夫は起きるとソファでヘッドセットをつけ、コントローラーを握ります。その日も4歳の息子がクレヨンの絵を両手に持って、ソファの前に立ちました。「お父さん、見て」。夫はヘッドセットの片耳を浮かせて「うん、上手だね」と答えました。目はゲーム画面のまま。息子が差し出した絵には、1度も視線が向きませんでした。
ソファの横に置かれた絵
息子はしばらく絵を持ったまま立っていましたが、やがてソファの横のクッションにそれを置いて、自分の部屋に戻りました。私は「ちゃんと見てあげてよ」と声をかけました。夫は「見たよ」と言いました。「画面を見たまま何がわかるの」。そう返すと、夫はヘッドセットを耳に戻しました。クッションの上には、息子が描いた家族の絵が残っています。3人が手をつないで並んでいる絵でした。
毎週繰り返される休日
こんな休日が何度目なのか、もう数えていません。私は台所の洗い物の手を止めて、リビングのほうを向きました。「毎週こうだよね。休みの日くらい、この子のほう向いてあげてよ」。夫はヘッドセットを首に下ろしてこちらを見ました。「俺だって疲れてるんだよ」。疲れているのは知っています。でも息子も疲れているはずです。お父さんに絵を見てもらえない休日を、毎週繰り返すことに。
そして...
数分後、テーブルにコントローラーが置かれる音がしました。後から考えると、夫はヘッドセットを外して息子の部屋のほうへ歩いていました。扉の向こうから「さっきの絵、もう1回見せて」という声が聞こえてきました。蛇口の水を止められないまま、私はしばらく立っていました。嬉しいのか呆れているのか、自分でもわかりません。こういうことを毎回言わなければ動かない人と、この先もずっと一緒にいるのだと思いました。
(30代女性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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